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40代向け「Z世代」を理解しよう。

土の時代から風の時代へ。
言葉の読み解き方は色々あれど、土の時代に生きたミドル層が、風の時代にどう生き方を変えたらいいのか?

理解に向けて「次世代」象徴のひとつが「Z世代」だ。

Z世代は、1990年代中盤から2010年代序盤までに生まれた世代で、物心がついた頃には1人1台、携帯電話・PHS・ポケベルを持ち、家にはネットに繋がるパソコンがあった世代です。

そして、これから投資していくであろう2030年(今から10年後位)頃には、子育てに突入し、消費の中心となっていく次世代の価値観形成を担っています。

このZ世代を40代以上でもわかるように整理してみました。

人格形成に影響する時代背景

Z世代を理解するため、時代背景を読み解きたいと思います。

「失われた20年」に生まれたZ世代と、バブル期に生まれた40代以上では、育った世の中の、経済動向が違うため「価値観」に違いがあります。

バブル期、911、新型コロナ蔓延による社会変動など、あげればキリのない社会に大きな影響を与えた時代。

Z世代を取り巻く環境をPEST分析(マクロ視点)

<政治的要因 Politics>

  1. コロナによる人の移動制限で国内内需が高まる

  2. 物流の不安定さはあるが、貿易自由化の進行(関税撤廃・削減、TPP)

  3. SNS等により世界の情報はネットを通じて安易に入手が可能

<経済的要因 Economics>

  1. 日本はデフレで、世界はインフレ(ノーバブル)

  2. 輸入品は安くて品質良い (定番廉価品、ダイソー、キャンドゥ)

  3. 国産品が高くて価値観に合う (新しい、機能性、コト消費)
    特に優位性は「安心・安全」、健康に加え環境に良い

  4. 年金は「生活できないもの」と貯蓄を意識

<技術的要因 Technology>

  1. ネットでの情報収集が安易、SNSコミュニケーション活発

  2. スマホを使用した買い物の拡大 (ノーPC)

  3. AIによるマッチング(自分の購買傾向から最適な商品が選択される)

  4. 貨幣、資産のボーダレス化(デジタル通貨、暗号通貨、NFT)

<社会的要因 Society>

  1. リモート授業・リモートワーク(制限社会)

  2. 人口減少 減っていく ※

  3. 女性の有職率75%以上

  4. 地球温暖化、気候変動

※総務省の2022年4月1日現在として発表された内容によると、
15歳未満の子どもの人口推計 前年より25万人少ない1,465万人 減少傾向
※令和2年12月厚生労働省年金局が発表した年金受給者は、令和元年度末現在で 7,590 万人 増加傾向

人格形成期の社会背景があまりに違う

現在10~20代(Z世代)は「デジタルネイティブ」。
スマホ・SNSを最も積極的に活用している世代。

×テレビ → ○YouTube
×新聞 → ○Twitter 「Facebookはお父さんがやるのもの」
×PC → ○スマホ 「キーボードよりも、フリック入力」

なぜ米国に比べ、Z世代の声が大きくないのか?

「Z世代」は日本ではわずか15%
まだ「意識高い系」の産物だと感じる層が多いのが現実。

米国では消費活動の50%近くがY世代・Z世代のため購買力を持っています。Amazon急成長の大きな要因。「サステナブル」「環境」など価値観の拡大に繋がっている。

環境への感情

関心あるテーマは、
アップサイクル」食品ロスの削減、廃棄していた原料を活用
ローカル」「もと」がわかる製品やサービスを選ぶ、農産物直売所
環境」に配慮したパッケージ製品を選ぶ

環境へ関心が高いのは、自分たちとその子どもたちの世代には、「食糧危機」「干ばつ」などが推定されています。先人たちに「地球を破壊された」という意識があり、「未来をより良いものにしたい」と考えます。
開拓者よりも、保全や共存意識が高く、「シェア」による利便性にもポジティブです。

余談 Z世代はウォーキングが好き

「Z世代はエクササイズとして週に3回以上ウォーキングをしており、2020年と比べて2021年にはその割合が25%増加」

Z世代はなぜ、今ウォーキングに夢中なのか?
https://insight.eisnetwork.co/20220329-genz-walking-trend/

トレンドを3ヶ月先読みするメディアEISの記事によると、「マルチタスク」にできる「エクササイズ」で、「誰かと」も気軽にできるのが要因のようです。

  • オンラインが当たり前ななか、周りの事象をシェアする事に抵抗がない事と対極にあるコミュニケーションとして幅が広い。ウォーキングは誰とでも気軽に一緒に体が動かせ、リアルなコミュニケーションをはかり、相手との関係値を深めることができる。

  • 定期的なウォーキングは、血行促進によりメンタルヘルス向上が望める。TikTokではウォーキング中に「セルフラブ・感謝・目標」の3つだけを考えながら歩くウェルネスルーティンが流行している。

  • 特に10代の若者は一つのことを集中して行うことは稀で、少なくとも2つのことを同時に行うマルチタスクを無意識的にしていることがBusiness Insiderの調査で明らかになり、「ながら活動」が得意。ウォーキングは一石二鳥になるエクササイズ。

挙げ始めるとキリがない

一旦、ここで切り上げたいと思う。

規模の大きなコト・モノへ集約される反面、マイクロな価値観への意識が高まっている。

変わらないのは、スマホといったツールはほぼ必ず使うコト。
でもね、おじさん達はSNSやLINE等のツールが使えれば、若者達と繋がれると思うかもしれませんが、使い方を間違えちゃダメですよ。嫌われちゃいますからご注意を。


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多様性を考える

「食」で世界を平和にする。 流通を中心に食に関するマーケティングを研究中。