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農業の現状とこれからの「自由で開かれた農業経営」とは

農業現場において様々な変化が求められている現在、これからの農業経営は一体どうなるの・・・?と思われる方も多いと思います。
私たちFOODBOX(フードボックス)は経営者の想いに沿った「自由で開かれた農業経営」を理想と考え、推進・サポートしています。
では農業経営における「自由で開かれた」とは何なのか、農業界の現状や動向・トレンドを整理しながら考えていきたいと思います。

農業界の現状と起こっている変化

これまで、農家さんは収穫した作物を従来のルートで出荷し、卸・加工を経て、スーパーや飲食店などを通して私たちの手元に届けてきました。ただ近年、その過程を取っ払って直接消費者の手元に届ける事を選択する農家さんが増えています。その理由として以下の3点が考えられます。

①農作物の味が正当に評価されるため
②自分の顧客を持ち、直接消費者からフィードバックが貰えるため
③自社のブランドが持てるため

直接消費者に届けることで、農家さんは自分で価格を決められます。そうすることで、市場に流通している類似商品に対してあらゆる方向から差別化することができます。JAや卸などを介さずに、自社ブランドを確立し、事業を拡大していく農業がトレンドになっているとも考えられます。

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図1. 農業参入する一般法人数の推移
出所:農林水産省経営局のデータを元にFOODBOX作成

また、一般法人(企業)の農業参入も増加しています。2009年時点で日本の農業経営を行う一般法人は427法人でしたが、同年の農地法改正によりリース方式による参入を全面自由化した為、改正前の約5倍のぺ―スで増え、2018年には3,286法人に増加しています。

2019年創業のFOODBOXでは、創業初期のころから異業種の農業参入のサポートに関するご依頼・ご相談が多数寄せられています。このように、一般法人の農業参入が増えたことも、農業界においては大きな変化です。

主要品目別の売上高と農地面積の推移

ここ十数年の農産物の売上高を見ると、畜産は2013年から2019年にかけて増加しており、2003-19年の期間中の年平均成長率(CAGR)は2.09%増し、2019年は約3.2兆円となりました。お米は2003-19年にかけてCAGR-1.87%で減少し、2019年には1.7兆円。また、野菜は2014年から2016年にかけて徐々に増加しいましたが、近年の天候不順や台風などの影響で2016-19年は大幅に減少しています。(図2参照)

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図2.主要品目別産出額
出所:農林水産省 生産農業所得統計を基にFOODBOX作成

また、日本の農地面積や荒廃農地の推移に大きな変化は見られませんが、耕地利用率は微減傾向にあり、2015年の91.8%から2019年には91.4%にまで減りました。

人口問題から見るこれからの農業

これから世界・日本で起こること、そしてそれらが農業に与える影響とそこから考えられる方向性は組み合わせ次第で幾つもの可能性があります。

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図3.メガトレンド(一部のみ記載)
出所:公開資料を基にFOODBOX作成

例えば、人口問題を見ると、世界は増加傾向にありますが、日本はずっと人口が減っています。人口の増減は農地面積や食糧供給の問題に繋がってきます。人口が増えると従来の農地面積だけでは供給が不足します。そこで日本の荒廃農地やスマート農業を有効活用するなど、世界と日本で起きている現象のギャップから生まれてくるチャンスはいくつもあると思われます。

また、人口が増えることにより起こるとされる食糧の安定供給の課題は、『ゲノム編集食品が変える食の未来』の著者松永和紀氏が分類する3つの「食の安全」の1つ「フードセキュリティ」でもあります。

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図4.「食の安全」
出所:「ゲノム編集食品が変える食の未来」を基にFOODBOX作成

①のフードセーフティはよく注目されている問題です。農薬や食品添加物の使用等の議論が繰り広げられています。
②のフードディフェンスにおいては日頃から意識される問題ではありませんが、異物混入事件などが報道されると大衆に注目されるという傾向があります。

そして、③のフードセキュリティは、まさに上述したように人口問題と深く関わってくる課題です。今後、食糧の安定供給は農業のみならずさらに大きな問題として顕著になってくるでしょう。既にコロナの影響により、農産物の輸出規制を行った国もあり、国内における食料の安定供給が必要との声が上がりました。

FOODBOXが考える、これからの農業経営の方向性

私たちはトレンドやニーズを常にキャッチアップし、経営者の想いに沿った「自由で開かれた農業経営」を理想と考えています。

農業のみならず、経営をする上で自社の強みを把握し、今後何で個性を出すか追求することが重要になります。
農業経営においてその個性の出し方も様々ですが、例えば

・栽培方法やパッケージの差別化
・農産物のみではなく、生産している農家、地域風土も含めたブランディング
・顧客の要望やニーズに応えられる柔軟な生産体制と組織体制
・自社で決定権を持ち、自身の考える方針に基づき、単価や販売方法、規格を決定・コントロールする

などがあります。上述した個性も更に細分化することができ、それをニーズやトレンドと掛け合わせることで生まれるチャンスは無数にあります。まさにこの組み合わせ自由な状態が「自由で開かれた農業経営」だと考えます。

私たちの考えやゴールについて、こちらの記事で詳しくご紹介しているので、ぜひご覧ください!

もちろんガシッとはまる組み合わせや方向性を見つけるのはとても大変ですが、FOODBOXは成功するまで一緒に、試行錯誤して計画を実行します。
農業経営でお困りごとがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

この記事は弊社がまとめた資料を基に作成しています。弊社HPに、今回の資料のフルバージョンがダウンロードできますので、ぜひご覧ください!

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