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「努力は必ず報われるか?」よりも「いまやっている努力は正しいのか?」が知りたい|正しい努力と間違った努力|努力2.0ってナニ?

結論。日本人は努力を美徳とするが、ただその成果に対してはほとんど関心を持たない民族である。


どうも

あなたのキャリアを失敗させないコンサルタントのタルイです。

週イチでnote更新しています。


本日のテーマは『努力』です。


努力には「正しい努力」「間違った努力」があります。

そしてBUCAの時代になり

正解がよりわからなくなった現代では

努力のやり方も変わりました。


つまり

以前の努力のやり方は通用しないばかりか、

間違った努力になることもあるのです。


ここからは

●努力には正しい努力と間違った努力がある

●努力は必ず報われるのか?

●正解がわからない時代は努力2.0が必要。


以上の3点について

2つの書籍を紹介しながら書いていきます。

ではいってみましょう!


◆努力には正しい努力と間違った努力がある。


▼この本から教わりました。

タイトルが「努力不要論」

キャッチコピーが「努力したら負け」ですから

とても本の内容に誤解を招きやすい本だと思います。


私が本書に正確なタイトルをつけるとしたら

「正しく努力をする方法」です。

そして、キャッチコピーは

「努力=目的+戦略+計画+実行」でしょう。

(このタイトルだと、たぶん本が売れないでしょうけど...)


著者の中野信子さん曰く


生まれつき能力がないのは仕方がないけど

努力すればなんとかできるかもしれない!


こういった考え方は

ブラック企業なんかがよくやる

「洗脳マジック」であると

本の冒頭でバッサリと斬ります😅


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例えば、身長が低いのが不利なスポーツなら

「身長は低いのが有利な分野で努力しましょう」と説いてます。


真の努力というのは、成果を出すために必要な

①目的を設定する

②戦略を立てる

③実行する

この3段階のプロセスを踏むことであると説きます。

つまり

苦労すること≒努力ではなく

苦労した分だけ成果が出るものでもありません。


間違った目標を立てて努力しても

その努力は無駄になる。

答えに正解がある場合の努力と

答えに正解がない場合の努力は

方法論が全く違うということです。



◆努力は必ず報われるのか?


中野信子さんの答えは半分正解で半分間違いです。


半分間違いの理由は上記に書いた

ポテンシャルは才能で決まる。

才能は遺伝で決まる部分が大きいことです。


半分正解の理由は

脳には自動的に節約する機能があり

使わなければより脳を使用しない状態へと変わってしまう。

筋肉と同じで使えば最大限脳を使えるようになる。

つまり

目的+戦略+計画+実行に対して頭を使うことです。


私も著者の考え方には賛成です。

もし仮に「努力することが目的」になってしまうと

戦略は「時間をかける」「身体や精神に負担をかける」になってしまいます。

この戦略で実行すればどうなるでしょうか?

もちろん成果など期待できません。


著者が提唱するのは

「努力しない努力」です。

●自分のポテンシャル(出来ること、出来ないこと)を正確に把握する

●自分より能力のあるに自分のできないことをお願いして他人の才能を使う


苦労した分だけ成果が出るというのは間違いです。


また「努力している自分」に喜びを感じていると

冷静に判断する力が弱まり、とても危険な状態になります。



◆東大卒プロゲーマーが実践する『努力2.0』

著者は東大卒プロゲーマーで有名なときどさんです。


▼本書の帯に御注目ください

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「仕事でも、人生でも、ゲーム」でも「東大に受かる努力」では、「もう勝てない」とあります。


どういうことか。

東大に受かる努力とは「努力1.0」のことです。

「いま勝てる」とか「正解に最短でたどり着く」ことを

最優先するやり方です。

・人よりも先んじてゲームの要点をとらえ、それにあった「簡単で強い行動」を型通りに繰り返す
・常にそのゲームの「最新情報」を手に入れ、独占する
・リスクを排除することで「負けない戦い方」に徹する


一見、とても合理的な戦略のようですが、これこそが「努力1.0」のやり方です。


なぜ「努力1.0」では勝てなくなったのか?

その理由はプレーヤー増加による情報の拡散力増加です。


周囲のプレイヤーのレベルが上がり

変化が激しく環境では機能せず全く勝てなくなったそうです。


試験でいえば、わかりやすい「正解の答え」

すでにみんなに知れわたっている状況になったのです。


そして、

ときどさんは苦労の末「努力2.0」を体得しました!


努力2.0のモットーは「無理をしない」こと

シリアスに歯を食いしばる努力の方法は変化が激しく

正解がわからない世界では勝つことにつながらないとのことです。


ときどさんの「無理をしない」というモットーは

「人生の1/3は寝ていたい」

「頑張らないことを頑張りたい」

以上をモットーとする私にピタリとハマりました!


また、ときどさんの考え方は

「勝利」「正解」「合理性」といった

言葉の呪縛に苦しむ方にもピッタリの方法論ではないでしょうか?


▼図で比較してください。

picture_pc_61ecea485dd522e5f2199ee288776fd5.pngのコピー


学校のテストとか入学試験は「正解」あるので

「努力1.0」でOKかもしれませんが…

ビジネスとか経済は正解がない時代なので「努力2.0」が必要になったということです。


これより「努力2.0」の詳細解説です。


【①反復の練習】

何かを成し遂げるには反復することが大切です。

ですが、反復の仕方が一般論と違います。


●ポイントは計画にこだわらない、とりあえずやってみる。

計画通り繰り返すのがセオリーですが

変化が激しい時代には

計画通りに進めても対応しきれません。


●努力2.0とはあえて喩えるなら高速PDCA

インプット:必要な技術を学ぶ
アウトプット:学んだ技術を試す
フィードバック:試した結果から得た新たな発見を学びに生かす

このサイクルを高速で回すイメージです。

これはとても理にかなってます。

変化の激しい時代では

時間をかけて準備しても

努力が無駄になる可能性が高いからです。


私も、ときどさんを参考に

とりあえずやってみる(インプット)
できるだけ早く失敗する(アウトプット)
失敗を振り返る(フィードバック)

自分の言葉で言語化して取り組んでます。


これは

「小さな本番」を繰り返して学んでいくことで

努力をムダにしないことです。


【②環境の法則】

これは、誰とどんな環境で努力するかの重要性についての法則です。

●ライバルにも「教える」

その目的は「教える」ことで自分の理解度が検証できることです。


失敗した原因を検証するのに

インプットの問題なのか?

アウトプットの問題なのか?

これらを切り分ける必要があります。


つまり

インプットの問題:そもそもの理解不足

アウトプットの問題:理解はできているが表現できていない

この考え方は行動科学に適しております。


失敗を次につなげるためには「現状理解」が必要。

それは他人に教えることがもっとも最適なアウトプット法でした。


ライバルは敵でもなければ仲良しグループでもない。

答えはお互いに切磋琢磨する「同志」なのです。


【③メンタルの法則】

●心に負荷をかけない

要は「気持ち」だけで何かを成し遂げようとするのは難しいということです。

気持ちだけでは固執執着を生み出すからです。

まさに努力自体にこだわる原因です。

燃え上がる情熱と、冷静に心をメンテナンスする両輪が必要なのです。


●毎朝「自分の通信簿」をつける

著者:ときどさんは

ジム・レーヤーの『メンタル・タフネス』を参考に

毎朝、昨日1日の自分の状態を記録してます。

睡眠時間・食事の回数・脈拍・ストレス量・感動の回数・幸せ度・タフな行動・摂ったカフェインの量など

10段階で評価されてます。

これはアウトプットですね。

これは自分の中にコーチを雇って

客観的視点を持てるということです。


私はこの本を読んだ当初

この記入が面倒なので、実践しませんでした。

しかし、いまは上記の項目のほとんどはアップル・ウォッチで計測できます。

つまり

自動化できるので、意志の力を使わずとも自分と向き合うことができます。


【④継続の法則】

●とにかくルーティン化する。頑張りはむしろ「いらない」

著者の考えの素晴らしいところは

自分を変えずにまわりの環境を変える

その工夫に、かなりこだわっているところです。


仕組みをつくってルーティンで継続させる。

これは最新の科学でも証明されています。

意志の力頑張ることは一切関係ありませんと言い切れるのです。

著者の1日のルーティンのコツを紹介します。

一日の時間割をルーティン化する3つのコツ
・一日の中に種類の違う行動を入れる(ゲームの時間と筋トレの時間)
・予定外の出来事にはルーティンに縛られないこと(自己嫌悪とイライラ防止)
・一番大事なポイントだけはきっちり押さえること(ゲームに行くだけは優先)

私もこの3つを参考にしています。


【⑤Whyの法則】

●嫌なことは「やらない」

まず「やってみる」

ただ、その大前提は「なぜそれをやるのか?」を

ちゃんと考えることです。


「好きを仕事」にできても

好きなことだけやっていけるわけではありません。

自分がやっていることを「好き」になる。それが無理なら「受け入れる」ことは、何かを極めるために絶対に必要です。


この言葉は、50歳を手前にして

いまだイヤイヤ期がおさまらない

私の心には響きました。


●「義務」は「やりたいことと」とセットでこなす

著者の定義する義務とは

「好きではないが、やらなくてはいけないこと」です。


それを受け入れる方法とか

まず「やる!」と自分で決めることです。

すると主体性が生まれて

嫌々やっていたときには生まれない

創意工夫が出てくる。


著者は小学生の頃

両親から「勉強したのと同じ分だけゲームしていいよ」といわれ

「勉強すればするほど、ゲームもたくさんしていいんだ!」と考えたそうです。

これは素晴らしいポジティブ変換ですね。



【⑥地力の法則】

●「自分史上最強」になる

著者は説きます。

強さとは何か?その定義をどう考えるかで、努力のやり方も変わります。

「努力1.0」実践された当時は

「他人と比較して強い」

「目先の勝ちを取りに行く」

と、『強さ』を定義していました。


ですが

それでは勝てないことに気づき

相対的な競争から「自分との戦い」

と、再定義されました。


実際トッププレイヤーたちは皆、「自分はこうありたい」というこだわりを、プレイで表現しています。

この言葉はイチローさんの言葉です。


私も自問自答します。

「昨日までの自分よりはマシと思える毎日とは」

「こうなりたい」より「こうありたい」と考える毎日とは

毎日を自分をコントロールすることに

時間を使うことは

とても有意義な人生です。



◆人間は「正解を出す能力」では未来がつくれない

ちょっとだけ話しを脱線します。


いままで日本の会社におけるものづくり

マーケティングや経営学の教科書に

則ってつくるケースが多かったです。

・お客様アンケート

・市場調査

それらを統計分析の教科書どおりに分析しました。

そして「それに基づいてものを作る」を繰り返してきました。

結果どうなるのか?

教科書の教えどおりに

統計の分析を正確にやればやるほど…

みんな同じ答えになります。


だって

同じような相手に聞いているわけです。

当たり前です。


私は、このような現象を「差別化のパラドックス」と呼んでます。

他社と差別化するために

教科書どおりに

お客様の声やら販売データーやらを分析した結果

かえって他社と同質化してしまう不都合な真実です。

くれぐれも「他社との差別化セミナー」とかには参加しないほうがいいですよ😅



差別化せず独自化することで未来を作った事例を一つ。

日本で携帯電話を一生懸命作っていた時代。

この機能っている?

とも思える過剰なガラケーぶりと

ホワイト、ブラック、ピンクと

糞つまんないカラーバリエーション...


 ▼そんな12年前にiPhoneが発表されます。

本日、アップルが電話を再発明します。


iPhoneはどうやって出来たのでしょうか?

市場調査? 全くやりません。

お客の話? 全く聞きません。

だってジョブズですよ😁


「他社と比較して優れている」とか「努力1.0」的な発想では

おそらくiPhoneは生まれてこなかったでしょう。


 ▼ジョブズのプレゼン動画から

「今の携帯電話は賢くないし使いにくい」
「スマホは賢いが使いにくい」
そんなのは嫌だ!我々が望んでいるのは
どんなケータイよりも賢く、超カンタンに使えるもの
それがiPhone。

このメッセージで

みんな日本の携帯電話を投げ捨てたのでした。


私はおそらく俗に言う「Apple信者」でしょう。

その理由はAppleが「努力2.0」の会社だと思ってるからです。

常に「apple史上最強」に挑戦している会社です。


◆《タルイのまとめ》 できるだけ早く失敗することが正しい努力


まとめます。


正解がわからなくなった現代における

今やってる努力が正しいかどうかは

「失敗」が教えてくれます。


失敗は

いま自分がやっていることが正しいのか否か?

どちらの方向に進むべきかを

明確に教えてくれるのです。



ですから

重要なのは失敗しても全然気にせず

むしろ喜ぶことではないでしょうか?


私のコンサルティングのモットーは

「あなたを失敗させない」ですが

裏を返すと「私は失敗してもOK」です😁


もっというと

私はそもそも失敗をしません。

なぜならば

挑戦してうまくいかなかったことを

「失敗」だと認めないからです😙


「私はチャレンジした」とポジティブ変換してます。

そうです。どこまでも自分に甘いです😤


正解がない時代は

いまやっている行動が失敗ともいいきれない面もあります。


高速でPDCAを回して

ほんとにダメだったら「すぐやめる」

このやめることに関しては私はプロ級です。

躊躇なくすぐやめます。


「なりたい自分」が定まってなくてもOKです。

「ありたい自分」という

方角さえ合っていればOKと思ってます。


でも馬鹿じゃないんで、一応

やる前に6割は戦略を考えます。

残り4割は「やりながら考える」で

いいと思ってます。


最初から失敗することを前提に考えてますから

例え上手くいかなくてもメンタルやられません。


そう思えるにはメンタルの整備が必要だと

つくづく感じるようになりました。


そこで...【次回予告】です。

失敗を失敗と思わない状態を「レジリエンス」といいます。

レジリエンスは心構えでできるものではありません。

小さな成功体験の積み重ねと

自律神経のコントロールが必要でした。

次回はレジリエンスについて触れます。

「いまここ」に集中する とは


最後の最後です。

日本人は努力を美徳とするが、ただその成果に対してはほとんど関心を持たない民族である。

これは私が推察するに

成果に対し関心を持たないというよりも
成果が悪かった時の結果を恐れている。

それは
日本人が潜在的に「恥の文化」を抱いているからでしょう。

日本人はとにかく昔から恥ずかしいことをしたら切腹しちゃうくらい恥を嫌いました。

ゆえに行動する前に前例のないことはやりたがらない。

「正解」を求める傾向が強いのだと思います。


もう「正解」を見つけてから模倣する時代ではないようです。


しかし、

いきなり「文化」を変えるには無理がある。


そこで中身を「再定義」するの方向で考えてみる。


具体的には「挑戦しないことを恥とする」

個々人が挑戦したことに対しまわりが

「ナイスチャレンジ!」「ナイストライ!」と声がけする。


つまり

「努力」だけではなく「挑戦」したことを労う文化に再定義する。


2030年以降、もう一度日本が世界でリードするためには

いまこれが私たちに必要なことなのではないでしょうか。


最後までお読みいただきありがとうございました。

感想は「スキ」と「コメント」でお知らせいただけると嬉しいです。


りょうさん。おまたせしました。やっと書けました。


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