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【読書日記】「言葉にできる」は武器になる。 「心優しき人」ほど言葉を武器にできる理由

あなたは職場で自分の伝えたい言葉を

ちゃんと言えてますか?


どうも

あなたのキャリアを失敗させないコンサルタントのタルイです。


いきなりですが

あなたは自分の想いを十分に他人に伝えられてますか?



ここに

全国の 20 代~ 60 代の女性 600 名に対して実施した

「日本人女性の “想い” と “言葉” 」に関する

調査レポートがあります。

その結果

「十分に伝えられてる」と回答したのは

なんと、たった2.7%でした。



その理由の最上位は

「自分の想いを正しく表現するボキャブラリーがない」

です。



いま多くの方が言葉について悩んでいます。

メールに、会話に、会議の発言に

プライベートでの会話に



この問題に対し

本日ご紹介する本の著者梅田悟司さんは

言葉が意見を伝える道具ならば、まず、意見を育てる必要があるのではないか?」

と教えてくれます。



言葉には人に伝えるための外向きの言葉(=話す・書く)

頭の中で考えを深めるための内なる言葉(=考える・感じる)がある。


そして世の中に存在する言葉や伝え方の書籍のほとんどは

「言葉の使い方」の指南に留まり

肝心な「自分の気持ち」が抜け落ちてしまっています。



つまり、本当に大切なのは


言葉のボキャブラリーではなく自分の気持ち。


よって

伝わる言葉を磨きたかったら、

まずは自分の中にある

内なる言葉について深めてみよう!


これが本書のテーマです。



本書は自分の思いを

どうすれば「言葉」にして「伝える」ことができるのか

その言葉の法則を知れば

人の心を動かすことができます。



実をいうと

私がnoteを書くにあたり

一番参考にしている書籍です。



今回もこの記事を書くのに読み返しましたが

何回読んでも得るものがあります。


ではこれより詳しく紹介します。




◆著者の梅田悟司さんはどんな人?


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※画像はTwitterよりお借りしました。


wikipediaによると

日本のコピーライター・コンセプター、実業家とあります。

電通時代にカンヌ広告賞、レッドドット賞、グッドデザイン賞、官公庁長官表彰など数多くの賞を受賞されてました。



コピーライターの梅田さんのコピーは

誰もが知っているコピーです。


「世界は誰かの仕事でできている。」
「バイトするならタウンワーク」
「がんばるあなたがNo.1」


梅田さんのコピーの素晴らしいところは

キラキラしたワードを散りばめた

美辞麗句なコピーではなく

日常的な言葉を組み合わせたものばかりです。

それでいて心の沁み入るコピーばかりなのです。



まさに本書のテーマどおり

内なる言葉でつくったコピーなんです。



▼目次も紹介します。

1章「内なる言葉」と向き合う
2章 正しく考えを深める「思考サイクル」
3章 プロが行う「言葉にするプロセス」

 戦略1日本語の「型」を知る
 戦略2言葉を生み出す「心構え」を持つ

びっくりするくらいシンプルな目次ですよね!


ここから私が大いに参考にしたところを3つ紹介します。



◆言葉は「伝え方が9割」ではなかった!


第1章「内なる言葉」と向き合うについて解説します。


内なる言葉とは何か?

例えばコーヒーを飲んでいて思いのほか熱かった場合に

頭の中で(熱っ!)っとか答えてますよね。


また、近所に可愛い猫がいて写真を撮りたいって思った時は

(可愛い♡)とか(写真撮ろう!)とか

頭の中で言語化してますよね



一般的な表現ならば

「心の声」ですね。


無意識で頭に浮かぶ感情や

自分自身と会話することで

考えを深めるために用いる言葉のことです。



内なる言葉は

日常のコミュニケーションで用いる言葉とは

もちろん別物です。


たとえ目の前にタイプの女性が現れたとしても

「抱きてぇ...」

なんて内なる言葉が出ちゃったらセクハラです。



よって

言いたいことを言葉にするには

この内なる言葉を育て

外に向かう言葉に変換していく必要があるのです。



今自分が何を考えているのか?

頭の中にどんな内なる言葉が生まれているのか?

これらを把握することで外に向かう言葉は磨かれていくのです。



●私のnoteでの活用を書きます。

私の「内なる言葉」は

ほとんどすべてが憤(いきどお)りです。



この症状が更年期障害でないことを祈るばかりですが

何にキレているのかというと

キャリアに関して世の中に流布してる

意味のないキャッチコピーとかにです。



私にキャリア相談するクライエントの多くは

「好きを仕事に」「やりたいことやれ」

「自分らしく生きる」とか



だれが言ったかわからない

真理でもなんでもないキャッチコピーに

とらわれ

そして悩んでキャリア相談にくる方が非常に多いです。



ネットとか書籍とかセミナーで

他人の人生の責任を取らないのを良いことに

好き勝手言い過ぎではないかと常に危惧してます。



▼例えばこちらの記事

こちらの記事の磨く前内なる言葉

(好きなことをやれとかいうから、「自分探し」始めちゃうだろ!)

(そもそも働いた経験のない若い子に適職なんてわかるはずないだろ!)

(キャリアビジョンを自分だけの目標で決めても結婚や出産で変わるから意味ない!)

(VUCAの時代に長期目標を持たせる意味は何?)



この憤りをそのまま外に向かう言葉にしちゃうと

ただのキレてて屁理屈こねてる扱いづらい人です。



このままアウトプットし続けていたら

まわりから「...おじいちゃん💦

たしなめられる未来しか見えてきません。



そこで内なる言葉の

輪郭がくっきりとした言葉にする作業をしてます。



つぎに解説します。



◆人は「考えている」ようで「思い出している」


第二章の自分の考えを整理して深めるためのプロセスを

解説してます。


頭の中がモヤモヤしていたり

何を考えているか分からなかったりというのは

過去の記憶を思い出そうとしてしまっている状態です


頭の中は

過去の様々な出来事や気持ちを覚えている記憶域

新しい物事を考える思考域があります。



考えるという行為は思考域で行われるのですが

それ単独では機能しないので

記憶域と情報をやり取りして行われます



つまり自分の記憶と向き合いながら

考えてしまっているのでモヤモヤしたり

考えが分からなくなったりしちゃうんですね


では、どうしたらいいのかと言うと?



頭に浮かんでくる言葉をとにかく書き出すことでした。



内なる言葉を一旦強制的に外にアウトプットすることで

思考と記憶が切り分けられ

考えを進めることに集中できるようになります。



▼そのための思考法は以下の7つのプロセスです。

内なる言葉の育て方



「T字型思考法」にご注目ください。

「内なる言葉」を中心に置いて

その言葉を3つの方向で突き詰めていきます。



「それで?」で連想し、

「本当に?」で軌道修正し、

「なぜ?」で深化させるという手法ですね。



私は梅田さんの

「T字型思考法」は本当に発明だと思います。



これを頭の中だけでぐるぐる考えていては

すぐにパンクしてしまうので、

浮かんだら書き留めて

アウトプットすることが重要になってきます。



●私のnoteでの活用を書きます。

主に「T字型思考法」をよく活用してます。

梅田さんはA4用紙に書くことを推奨されてましたが

私はスマホのメモ帳アプリに

T字型ではなくI字型に縦に並べて書いてます。

また用語も若干自分で理解しやすいように

アレンジもしてます。



●内なる言葉 

人生どうなりたいか?は片面しか提示していない!


●なぜ?原因は 理由は

・だいたい情報発信がなりたい派だから偏る

・なりたい派VSありたい派の対立構造

●本当に?根拠は 他には

・ストイック vs エピキュリアン

・儒教 vs 道教

・朱子学 vs 陽明学


●「それで?」解決策は?

ワークライフバランス

仕事とプライベートも両方の視点から考える

中庸


こんな感じでキーワードとフレーズをメモしては

消したり、書き直したりして三日間ぐらい

もんもんとします。



◆5つの言葉の型を使いまくる


第三章では

その磨いた自分の「内なる言葉」を

人に伝える「外に向かう言葉」に

変換する方法が書かれてます。


いわゆる「伝え方」のパートです。



梅田さんの本書の教えのなかで

プロが使う言葉の五つの型について

名言を使って説明されてます。



●①たとえる<比喩・擬人>


今度実写化するスラムダンクの安西先生の名言

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本来は可能な事も諦めたら不可能になる

最後まで諦めるなの意味ですが

試合終了と掛けてます。



漫画家:赤塚不二夫さんへのタモリさんの弔辞

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「私もあなたの作品の一つです」

自身のことを恩人である赤塚不二夫先生の作品に例えてます。

これをアドリブで言えたのはカッコいいです。



②繰り返す<反復>


織田信長の名言

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「絶対は絶対にない」

絶対を二回繰り返して強調してます。



千円札の人で努力の人である野口英世の名言

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努力だ、勉強だ、それが天才だ

「だ」を三回繰り返すことで言葉が強くなってます。

とても人から金を借りまくり遊郭で遊び倒した放蕩の人のセリフとは思えません。




③ギャップをつくる<対比>


アメリカを代表する哲学者で心理学者のウィリアムジェームズ

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楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ。

さすが幸福を説いた哲学者です。



私もこのギャップの手法は

noteのタイトルでよく使います。

『好きを仕事に!』ではなく『好きで得意を仕事に!』
『やりたいこと探し』より『やらないこと探し』
「自分らしく生きる」のではなく「人間らしく生きる」



④言い切る<断定>


国民的大スター長嶋茂雄さんの引退セレモニーにて

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我が巨人軍は永久に不滅です

言い切ることで強く記憶に残りますね。

私も巨人軍とセゾンカードのポイントは

永久に不滅だと記憶しちゃってます。



ちなみに私も言い切ってます。

Q.幸せな時に不安になる...なぜ?A.それは人は不幸じゃないと生きていけないからです。

「不幸じゃないと生きていけないから」と言い切ることで

記事を読んでいただけた方も多かったでしょう。



⑤感じる言葉を使う<呼びかけ>


私が大好きな内村鑑三にも影響を与えたクラーク博士

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少年よ大志を抱け



日本の数少ないイノベーター本田 宗一郎氏の名言

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困れ。困らなきゃ何もできない



蛇足ですが、私もよくタイトルで呼びかけてます。

「社長、そろそろお客様第一主義やめませんか!」
社長『部下のやる気を高める方法』なんて...意味ないからやめてください!




◆タルイ的まとめ 心優しき人にこそ読んでほしい一冊


まとめの代わりに

この記事の内なる言葉

外に向ける言葉にアウトプットします。


「心優しき人」ほど言葉を武器にできる。


「心優しき人」ほど内なる言葉と向き合え

それを磨くことが得意です。



なぜならば

心優しき人ほど

自分の気持ちに時間をかけて向き合える人はいないからです。



と、繊細さのカケラもない私が書いても

いま一つ説得力に欠けるやもしれません。



一言だけ言わせてください。


言葉で相手に

「わかってもらおう」とか「納得してもらう」は難しいです。

「私はこう思う、こう考えている」

と伝えて

わかってもらえる時もあるし

わかってもらえない時もあります。



なぜならば

それは相手が決めることだからです。


ですが

内なる言葉を磨いて

武器にできれば自己主張が明確になります。



これは

自分でコントロールできることです。



言葉を武器にできれば

情報発信する勇気と覚悟が生まれます。



それが自信と決断力と行動力に変わります。


これは一生モノのノウハウです。



最後までお読み頂きありがとうございます。



おっといけない!


梅田さんの本書の結びである

大切な心構えを書くのを忘れてました。

梅田さんはみんなに伝えようとすると

誰にも伝わらないと言います。


そこで

たった1人のために言葉を生み出すことをいつも気を付けているのです。まずは1人の個性や思い、悩みに深く想いを馳せ、どういう言葉なら伝わるのか考え抜きます。

ごもっともです。



この記事は私の心優しきフォロワー

せんかさん

に向けて書きました。



ありがとうございました。

私も自分の気持に向き合う時間ができました。




次回は

せっかく内なる言葉を磨いても

「言いたいことが言えない職場」に対して

記事を書いてみたいと思います。

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