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結局どっちが安全?水道水VSペットボトルの飲料水

こんにちは!
和歌山食と暮らしプロジェクトの あや(♀)です。
このプロジェクトでは、和歌山に住むみなさんと一緒に
「食」を中心としたさまざまな出来事をもとに
「暮らし」を考えるヒントを共有していく…
そんな取り組みをしています!

今回は、最近私がモヤモヤしていた飲料水に対する疑問を、そのままタイトルに付けました。
というのも、「PFAS(ピーファス)で水道水が汚染されている」「ペットボトルの水はマイクロプラスチックが入っている」など、水に関するさまざまな情報を目にしていていたためです。

自分で調べてみた結果、私が今居住している地域では、水道水を飲んでいても問題がないという結論に達しました。
みなさんも、各地域の水道水を取り巻く状況や、マイクロプラスチック問題を考慮していただいたうえで、ご自身の価値観に合った飲料水を選んでいただければと思います。

前提をお伝えしておくと、水道水とミネラルウォーターの優劣をつけたいのではなく、あくまでも現時点での私見を綴ります。


あなたの街の水道水は大丈夫?PFAS汚染の影響

私が居住している和歌山市では、水道水を使用して問題ないと考えます。
その理由は、以下の2点です。

有機フッ素化合物(PFAS:ピーファス)の水質検査において、和歌山市では国の基準値(50ng/L:リットル 以下)を下回っていたため
②ペットボトル飲料に含まれるナノプラスチックマイクロプラスチックの摂取が気になるため


まず、①の有機フッ素化合物(以下:PFAS)について、簡単に説明します。
PFAS(ピーファス)とは、炭素とフッ素が結合した「有機フッ素化合物」の総称で、撥水・消火・コーティングなど、モノの耐性を高めるために用いられています(歯科医院で使用するフッ素とは違う物質です)。

しかし、土壌や地下水に出てしまうと分解されずに蓄積されるという特徴があり、「フォーエバー・ケミカルズ」と呼ばれているのです。

どの程度の量で体内に影響が及ぶのか、まだ未解明の部分もありますが、PFASの中に含まれる、PFOA(ピーフォア)とPFOS(ピーフォス)は、国際がん研究機関により「発がん性の可能性がある」という評価がなされています。

現在、日本では調査が進められており、すでに米軍基地や、工場周辺の河川や水道水からPFASが検出されています。
みなさんもお住まいの自治体のホームページなどで、最新の調査結果をご確認ください。

アメリカやヨーロッパなどではPFASを排除する動きが高まっている中、日本は後れを取っているというのが現状です。


水道水をそのまま飲めるのは日本を含めて9カ国のみ!気になるミネラルウォーターとの比較

地域によってPFAS汚染が心配ではあるものの、日本の水道水は、高度な技術、厳格な水質基準、配管整備などのインフラ、水源の保護など、さまざまな努力が結集して実現できています。

国土交通省の資料によると、世界の中で水道水をそのまま飲める国は日本を含め9カ国のみ

水質は、水道法第4条に基づき、51項目の水質基準と27項目の水質管理目標を守られています。
WHOの飲料水水質ガイドラインと比べても、多くの項目でより厳しく設定されているため、世界の中でも高い安全性を維持しているのです。

この事実を知って、毎日安全な水を使用できていることが本当にありがたいことだと改めて実感しました。

一方で、日本で流通しているペットボトルの水も、ほとんどが殺菌・除菌処理を施されており、食品衛生法に基づき、一般規格4項目と個別規格44項目の基準をクリアした安全なものだといえます。

結局、水道水とペットボトルの水を単純に比較するのは難しいのですが、PFASの汚染がなく、水の味や成分にこだわりがなければ水道水で十分かもしれません。
なぜなら、次の項で述べるのですが、ペットボトル飲料の中に含まれるマイクロプラスチックへの懸念があるためです。


ペットボトル飲料のマイクロプラスチックやナノプラスチック問題は?

では、ペットボトル飲料に含まれるマイクロプラスチックやナノプラスチックの問題は、現在どこまで解明されているのでしょうか?

米コロンビア大学の研究チームによると、米国主要3ブランドのペットボトル入りのミネラルウォーターから、1リットルにつき平均24万個ものプラスチック片が検出されました
90%がナノプラスチック、10%がマイクロプラスチックで、ボトルの材料以外のプラスチックも確認されたことから、水がもともと汚染されていたことが推測できるそうです。

また、東京農工大学と筑波大学の共同研究によると、複数人の血中にナノプラスチックが見つかったうえ、プラスチックに添加する有害化学物質が検出されました。
これらの化学物質は、生殖器や喘息・アトピー、動脈硬化、心疾患など、環境ホルモンとして人体に悪影響を与える可能性があります。

ナノプラスチックはマイクロプラスチックの1000分の1~10万分の1程度の超微粒子であるため、従来の下水処理施設のフィルターでは完全に除去しきれず、川に放流されてしまいます。

以上のようなことを考えると、個人的に水道水の方が安心です…。
私は出先のコンビニなどで、ついペットボトル飲料を買ってしまうことがあるのですが、今後はアルミ缶で包装されている飲み物を選びたいです。

PFAS汚染がある地域では、ペットボトルの水を購入して飲んでいるという人もいます。
浄水器の設置を補助するなど、迅速な行政の支援が必要だと思います。


安全な水道水を実現するために個人ができること

水道水を安全に使用できることに越したことはありません。
PFAS問題については今後も注視していく必要があるとともに、改めて、日々大切に水を使っていきたいと思います。

また、私たちの身の回りには、あまりにもプラスチックがあふれています。
まずは、電子レンジ加熱時に容器を確認する、スクラブ剤などが入った化粧品は使わないなど、プラスチックをなるべく摂取しない生活を心がけてみてもいいかもしれません。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。

和歌山 食と暮らしプロジェクト
主催:一般財団法人和歌山環境保全公社
運営:NPO法人わかやま環境ネットワーク
NPO法人ホッピング

担当:土岐

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