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バランスの良い食事ってなに?

「バランスの良い食事をしましょう」

“バランス”という言葉はとても便利な言葉です。

「バランス良く、、、」と言っていれば、色々な場面で“それっぽい専門家”みたいな雰囲気を醸し出せます。

しかし、この言葉はかなり気を付けないといけません。

なぜなら、“バランス”という言葉は、人によって認識や感じ方が違いますし、食事においては、一人一人の“個体差”というものを見なければならないからです。

人によっては極端な話、「バランスの良く食べてください」と言われたら、

  • 月曜日はお寿司と日本酒

  • 火曜日はパスタとワイン

  • 水曜日はステーキとウイスキー

  • 木曜日はラーメンとビール

  • 金曜日はハンバーガーと炭酸ジュース

などがバランスが良いと思っているかもしれません。

この場合、相手には”より具体的”に説明することが必要です。

相手の認識に合わせて“バランスの意味”を細かく言うことです。

でも、毎日菓子パンやファストフード、カップラーメンなどで過ごしている人の場合は、上記のような食事をする分には、多少はバランスが良くなっていて、食事は改善しているようにも見えます。
(少しずつ変えていくのも良い方法です)

また、そこまで偏った食事をしていない人で、
「毎日、和食を食べているので健康です」と言っていても、
【焼き鳥、すき焼き、唐揚げ、照り焼き、串揚げ、牛丼】のようなルーティーンであれば話は違ってきます。
*10代20代ならこのルーティーンでも元気かもしれません。


ではこの献立ならどうでしょう?

  • 親子丼とサラダ

  • オムライスと野菜炒め

  • だし巻き卵と焼き魚とごはん

  • 天津飯とわかめスープ

など、一見「悪くないんじゃない?」と思えるかもしれません。

でもこの料理、少し前の私の場合は✖です。
なぜなら、IgG抗体という遅延型アレルギー検査をしたら、
食べていけない食材が“卵”だったからです。
*このアレルギーの話は今度書きます。

多方向から色々な角度で見ていかないと本当の意味での「バランスが良い」にはなりません。

また、たとえ一般的に言われる健康に良い食事を毎日食べていても、

・真夜中に食べる
・寝る直前に食べている
・早食いしている

などであれば、食事内容のバランスはよくても、健康的に良いとは言えません。

、、、とは言っても、だいたいの人は「常識的にそれくらいわかるよ」と思うかもしれません。

でも、よほど勉強している人でも、油断していると気づかないうちに体調不良になっていることがあります。


さて、ここで私の例をとって【バランスの良い食事はどんなものなのか?】を考えてみます。

バランスの良い食事をするときに、大事なことは、
逆に【何を食べないか】を考えることです。

大前提として多くの人は「なんでも食べてよい体」ではないからです。

まず私の場合は、ナッツアレルギーです。特にピスタチオとカシューナッツは食べたら死ぬレベルです。
また世にも珍しいキャビアアレルギーです。しかし魚卵はOKで、イクラや数の子などキャビア以外は大丈夫です。
これらはアナフィラキシーショックを起こすので、本当にトラウマです。過去2回本当に死にそうになりました。

さらに、私はSoyアレルギーとも診断されました。醤油も大豆系食品も積極的に食べません。

そして乳糖不耐症でもあります。乳製品をたくさん摂るとおなかを壊すことが多いです。コーヒーを頼むとき、必ずミルクではなく、オーツミルクでお願いしています。(なぜならソイミルクもアーモンドミルクも私にとって良くないから)

さらに遅延型アレルギーでは、
卵、小麦(グルテン)、ライ麦、全粒小麦、チーズ、牛乳、ヨーグルト、味噌、ショウガ、緑茶、白身魚

などにも反応すると出ています。
検査してみると意外な食材が出てきたりするので、これを読んでいるあなたも検査することをお勧めします。

これだけアレルギーのある人も珍しいと思うかもしれませんし、これで私は料理の仕事をしているので、変な話リスクが高いです。
誰かの料理を味見するのにも、スタッフのお土産のお菓子や手料理を食べる際にも、「〇〇入ってないよね?」といちいち確認しなければならないので面倒です。

正直、これだけ食べてはいけない食材があると、自分の食べる料理を作るのが困難になります。ですが幸い、私は料理人だったので料理のバリエーションはあるので対応できました。

(私が健康・栄養系の世界に入ったのも、このような個人的な理由も大いにあります)

そのような背景もあり、どこかにお店に食べに行くという選択は怖くてできない時もありました。
なぜなら、ほぼ確実にどのレストランに行っても、かなり健康志向の店に行ったとしても上記のどれかの食材は入っているからです。

ちなみに、この遅延型(IgG)アレルギーというのは、2週間~3か月ほど、
そのアレルギー食材を食べなければ、症状は無くなるか緩和すると言われているので、ある一定期間、指定の食材を一切食べなければ元通りに食べられるようになります。

なので今は、私は前ほどの食事規制はしていません。


このように私ほどではないにせよ、多くの人には食事を制限する必要があります。

世間一般で言われる、健康的で栄養価も高く、バランスの良い食事をしていても、それが本人にとって本当にバランスが良いとは限らないのです。

そのことを理解したうえで、バランスが良い食事について考えていきます。
その前にもう一つ伝えておかなければならないことがあります。
それは、、、

アレルギーや不耐性とは別で、世界万人に通用する
【何を食べてはいけないか?】
【バランスの良い食事に含めてはいけない食品・食材】
を知らなければいけません。

これから挙げる食品たちは、たまにはどうしても食べたくなる時があるかもしれません。
なので1週間に1回は食べても良い日(チートデー)として、組み込んでも良いと個人的には思っています。


★食べてはいけないもの

・超加工食品(甘い炭酸飲料、チップスなどのスナック菓子、大量生産のパン、チキンナゲットなど冷凍の揚げ物、安い調味料など)
・大量生産されている加工肉(ベーコン、ハムなど)


★できれば積極的に摂らない方が良いもの

・精製されたもの(白砂糖、精製小麦など)
・食品添加物(一部)
・カフェインを含むもの(特に寝る前)
・化学調味料(一部)
・添加物ではないが食材でもないもの(たんぱく加水分解物、酵母エキスなど)
・アルコール


★食べ物以外でやめた方がよいもの

・喫煙
・不規則な生活
・睡眠不足
・過度なストレス

以上、これらのルールをある程度守ったうえで、日本人に合った食事を一言でシンプルに言います。

それは【揚げ物以外の和食】です。

和食というのは”まごわやさしい”の原則に従った食材を使います。

ま:豆類
ご:ごま(ナッツ類含む)
わ:わかめ(海藻類)
や:野菜
さ:魚
し:しいたけ(キノコ類)
い:芋類

そして一汁三菜
主食である【ご飯】に【汁物】。そして3つの【菜(おかず)】を組み合わせた献立です。

できれば「ご飯」は玄米とか雑穀がベターで、「汁物」はみそ汁がおすすめです。
おかずには、焼き魚と大根おろし、ひじきと大豆の和え物、ぬか漬け、納豆、炊き物などで、イメージでいうと、田舎の旅館の朝ご飯に出てきそうな料理です。

野菜や魚、キノコなどに関しても、毎回同じ種類を選ぶのではなく、キノコなら「今日はまいたけ、明日はエノキ」など違う種類を食べるようにすると栄養的にもバランスが良くて摂れます。

また肉も週3くらいなら全然摂って良いです。自身の胃腸の状態を見ながら食べてみましょう。

もし、日本人以外の世界の人たちにオススメするなら、もちろん和食も良いですが、地中海食も良いです。

なぜ日本人と分けたのかというと、欧米人は海藻類を消化する機能が弱いと言われていることや、アジア人は小麦を食べ慣れていない、乳製品の耐性が弱いなどの理由があります。

地中海食の食事内容はというと、
野菜、果物、ナッツ、豆類、全粒穀物、魚介類、オリーブオイルなどを使った料理。加えてチーズや赤ワインなどもよく食されます。

地中海食は和食と比べても論文が数多く出ており、健康的な料理だと認知されています。

また一言にバランスの良い食事と言っても、調理方法にも変化を加えると良いですし、食べる時間帯も重要です。誰と食べるかなども大事で、ストレスと食事も大いに関連性があります。

食事以外の運動や睡眠とのバランスも大事です。年齢や体格に合った調理や食事内容というのもあります。性別によっても違います。

そしてもちろん、アレルギーや病気など個体差を重視したうえで組み立てます。

私個人的な意見では、アニメのサザエさんのような家庭でも、全員違った、それぞれに合った別々の料理を提供できるのが理想です。
でも大家族の利点は、それだけ料理の種類や量も多くなるので、カツオくんなどの育ち盛りなら肉や魚、ごはんも大盛で食べることができますし、波平さんは野菜を多めにしてタンパク質もしっかり摂る。というような選択ができるでしょう。

それらも含めて考えると、比較的和食というのは、全世代の人が食べてもそこまで偏りが出ない、バランスの良い食事だと思います。

「バランス」とは、ある程度の決まりはあれど万人に通用するものではなく、その時々によって変化していくものだとも言えるでしょう。

サプリメントや食事のテクニックなどもたくさんありますが、それはまた次の機会にお伝えします。


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