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食品理系の就活1 ~お仕事紹介編~

最近就活生の方からちょこちょこと質問をお受けすることがあって、そんな季節かと時の流れを感じております。

1年前まで質問箱を設けたり、ブログにまとめたりしてものの今は閉じてしまったんですが、文章をそのままとっておいているのでnoteに転記してみました。

その第一弾は食品業界理系職のお仕事について。私の知る範囲で浅く広く整理してます。

自分がどんな仕事をしたいのか、ぜひ想像の参考にしてみてください!

商品開発

食品企業に就職希望を出す方の中で、特に人気が高いのが商品開発。

やっぱり花形!!・・・と思ったら大間違い。自身が経験したからよくわかりますが、それはそれは泥臭いお仕事です。

味作りのお仕事ももちろんありますが、それはほんの一部。「消費者の求めるもの」「美味しさ」「コスト」「製造難易度」「品質保証」「法律」など数多くの調整の結果として商品化されるので、楽しいことばかりではありません。

その上何か問題が起きて回収騒ぎになると経済的損失も大きいですし、商品開発における「守り」の部分は皆さんの想像以上に大きいと思います。とはいえ、スーパーやコンビニで自分が関与した商品を見るのは全ての苦労が報われる瞬間!

もっと詳しく知りたい方は、こちらに書いてあります

基礎研究

ここは大学での研究と比較的近いので、イメージしやすいのではないでしょうか。研究目的は食品の三次機能(「栄養」「嗜好」「機能性」)、品質、サステナビリティなどがありますね。

すぐに商品になる訳ではありませんが、将来の商品のタネを生み出すことや、また会社のブランド価値向上のための研究もあります。

基礎研究についても詳しくはこちら。

品質保証

食の安心安全という言葉は至る所で聞くことがあると思います。

ところで、安心と安全の違いを皆様ご存知ですか?

「安全」の対義語は「危険」。リスクがないことが証明されている状態。

「安心」の対義語は「不安」。リスクがないと感じる気持ちの状態。品質保証は「安全」を担保することで、「安心」を提供するお仕事になります。

微生物管理や毒性評価などなど。工場で出荷するタイミングだけでなく、賞味期限が切れるまでの間品質を保つ必要があるので、非常に大変なお仕事です。

技術開発

あまり馴染みのない分野かもしれませんが、包装容器の開発や配合素材の開発など、実際に商品に導入する技術を作る部門です。

この部門で一から考えることもあれば、基礎研究で生み出されたタネを実装化(エンジニアリング)するという流れのこともあるでしょう。

生産管理

いわゆる工場配属というやつですね。工場はいかに正確に作って、いかに稼働率を上げて、いかにコストを下げるか、いわゆるQC(Quality Control)が重要視されています。

また、工場配属以外にも各工場での生産を統括管理をする部署もあり、こちらは本社などの勤務も多いのではないでしょうか。

知的財産

論文は技術を守ってくれませんが、特許や意匠は技術を守ってくれます(抜け道を作られて守れないこともよくありますが)

特許を理解するには技術を理解する必要があるので、理系の人が就くことも多いと思われます。ただ、いきなり配属されるというよりは、ある程度技術のことが分かってからの方が多いかも?

最後に

ここに書いたのは大きな枠組みの話で、もちろん企業によって違いはあるはず!

詳しくは各社の企業サイトにどんな部門があるか記載してくれているところが多いです。まずはこのコラムにあるような基礎を押さえた上で、各社の違いを確かめてみてください。

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