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サウナの聖地とやらに行ってみたら、そこは栄光のロードへと通じていた

今日もサウナに来ている。いつものマルシンスパだ。

少し昨日のお酒が残る中、ここのサウナと外気浴は悪魔的だ。

すべての悪い毒素が汗となって吹き出し、水風呂もそこそこに、外気浴へ行くとなんだかすべてリセットできる。ベンチに座り、目を閉じて、自分自身を内省するそんな時間が良くて、いつも反省することだらけで、なんだか情けなくなる自分もいる。


最近は週2〜3回サウナに行っている。いろいろなサウナを巡りたく、できる限り場所を毎回変えるようにしているが、マルシンだけは定期的に来ている。ここのサウナが個人的には一番好きだ。

さて、サウナといえば、絶対に行ってみたい、いや行かなければならない場所がある。そこはサウナの聖地と呼ばれている伝説の場所だ。

『・・・聖地!?』

元高校球児の私が思いつく聖地は、そう『甲子園』だ。

全国の高校球児のあこがれでもあり、絶対に立ってみたい場所。一度でいいから甲子園で野球をしてみたいとは今でも思っている。今年は残念ながら、中止になってしまったが、毎年テレビで甲子園をみるのは個人的な楽しみの一つだ。


話が横道に脱線しかけたところで話をもとに戻そう。サウナの聖地ということは、全国のサウナーが憧れる絶対に行かなければ行けない場所。

その場所とは、サウナーの聖地である『サウナしきじ』だ。
(いやいやここに至るまでの前振り長すぎな)

『サウナしきじ』について調べてみると、なぜ聖地と呼ばれるのか、その理由がわかってきた。

サウナーにとって欠かせないのが、まず水風呂だ。この水風呂がいわゆるトトノウには必須のアイテムなのだ。

個人的には、水風呂は冷たすぎてもダメだし、温度が高すぎてもだめだ。これは個人差があると思うので完全な私見だが、水風呂の温度は16度がベスト。プラスマイナス1〜2度くらいは許容範囲で、サウナの温度次第でもあるし、自らのコンディションによっても変わる。

サウナしきじの水風呂は、およそ16度らしい。しかも水風呂が天然水だというではないか。天然水の水風呂がどのくらいすごいのかは、現時点ではピンときていないが、どうやら聖地と呼ばれる由縁らしい。

しかも天然水を使用しているので、飲んでもうまいらしい。水好きの私にとっては神的な空間ではないか。(ん、いつから水好きになったんだ?)

「はやくの、の、のんでみたい・・・」

友人曰く、サウナはあくまで前菜、水風呂がメインディッシュ、そのあとの整いスポットがシメだということらしいが、最近それがなんとなく理解できてきた。

この3点セットの動線がいかにうまく設計されているかで、サウナの価値は決まるといっても過言ではない。どうやら整いスポットもしっかり設計されているようだ。ますます楽しみだ。


事前リサーチは完璧に済ませたが、問題はその場所だ。都内に住む私はなかなか静岡にいく機会がない。行きたいが車だと少し遠いし、新幹線だとちょっと高いな・・・。

そんなふうに思っていた矢先、その瞬間は突然にやってくる。(ラブ・ストーリーは突然にみたいにいってごめんなさい)

たまたま静岡にゴルフに行く機会があったのだが、その日はあいにくの雨。ホールを回るも、まあまあの雨に加えて、風も強く、途中で心が折れる我々。もう途中で切り上げて、しきじでも行くかということになった。

静岡といえば、さわやかだよなと思い、ハンバーグを頬張り、車をしきじへと走らせる。ちなみに車中、隣の相方は、気持ちよさそうに寝ていた。たったひとこと、「トイレに行きたい」という言葉だけを発して眠りについたのだ。

そんな相方をよそ目に、車はしきじへとその歩みを進めていく。勝手に高まる私と、気持ちよさそうに寝る相方。「ラブ・ストーリーとは突然に」とは程遠い、そんな車中だ。(本編とは全く関係ない、私個人の妄想でしかありません)

そんな妄想を膨らませていると、ようやく聖地「しきじ」に到着をした。思っている以上に普通にある地元の銭湯という佇まいだが、駐車場には平日の昼間にもかかわらず、ほぼ満車状態。なんだかだんだんと王者の風格すら感じながら、ど下手な駐車をキメることに成功した。

大きな期待を胸に抱きつつも、お手並み拝見といきますかという面持ちで、私たち二人はサウナしきじへとその足を踏み入れたのだ。

しかし、ここで想定外の出来事が起こる。

「お会計は現金のみ」

おっと、二人合わせて現金は1000円持ち合わせていないぞ。ということで、まさかのコンビニのATMへその足を向かわせることになったのだ。こういうときに銀行のATMって便利だなと思う。(早くサウナの感想言えよって思ったみなさん、ごめんなさい)

現金をおろして、再びサウナしきじの扉をくぐる。さていよいよだな。中は昔ながらの銭湯の面影を残しつつ、でもどこかサウナの聖地と呼ばれる風格が漂っていた。

平日の昼だが、中には多くのサウナ好きの猛者たちがいるではないか。一人ひとりサウナに来る理由は様々あるのだろうが、ひとたび裸になれば、勝手に仲間意識を覚えるのはおそらく僕だけではないだろう。

さて、ようやく入浴だ。お風呂の入り口を開けると、そこはまるでサウナのために作られたような完璧な導線が広がっているではないか。真ん中には休憩スペースが陣を構え、深く広い水風呂が一番奥にドンっと「いらっしゃい」と呼びかけているかの如く、存在感を放っている。

いつもどおり、身体を清め、サウナの前にまずはお風呂で身体を温める。こうすることで血行が良くなり、より汗をかける。3分ほどお湯で雨と風で冷え切った身体を労り、ついに聖地といわれるそのサウナへ。

サウナしきじには2種類のサウナがあり、オーソドックスなフィンランド式サウナと韓国式の薬草サウナがある。まずはフィンランドサウナから。一歩足を踏み入れると、一気に熱を感じる。これは最高のトトノイが期待できそうな完璧な温度。やはりサウナは温度が高いに限る。

2分もしないうちに全身から汗が吹き出てくる。これはやばい。5分も経過すると全身汗で包まれる。ここからは己との戦いだ。できる限り、限界まで頑張ったほうがその後の水風呂〜休憩へと続く栄光のロードに最高の形でバトンを繋ぐことができる。(もちろん体調と相談しながら無理はしすぎないようにしています)

約8分くらいだろうか。もう熱すぎて限界。サウナを飛び出し、シャワーで汗をしっかり流し、ついに天然水の水風呂へ。水風呂へテイクオフを果たすと、すぐにいつもの水風呂とはひと味もふた味も違うことは容易に気がつく。なんだろう、この感覚は。すごく優しい、愛を感じる。別格だ。

天然水で作っているので、この水風呂の水は飲める。水を口にいれると、なんだかスーっと身体に染み渡っていく。サウナで失った水分を一気に吸収していくではないか。すごい、すごすぎる・・。

水風呂という概念が大きく変わる瞬間。これこそまさに究極の水風呂。これぞサウナの聖地の実力。聖地と呼ばれる由縁なのか。恐るべしサウナしきじ。

その後のことは言うまでもない。薬草サウナを2セット目に、最後はフィンランドサウナにそれぞれ入り、栄光の水風呂〜休憩へと黙々と歩みを進めた。完全に3セット目終わりはととのった。もう全てがパーフェクト。これが家の近くにあったらいいなとただただ思うだけ、場所だけはボトルネックすぎるw

帰りの車中、相方と「いつかサウナ経営したいな」という話になった。今日もまた究極のサウナを追い求めて、サウナに通い続けるのだ。




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