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Recording with Focusrite - ベースの録音

エレキギターの兄弟分とも言えるベースは、楽曲に一体感を持たせる接着剤的な役割を果たします。ソリッドなベースサウンドがリズムセクションと一体となり、ベースとドラムが上手く絡み合えば、楽曲にグルーヴが生まれ、素晴らしいミックスの基礎となります。

エレキギターの録音で使用されるテクニックは、一般的にエレキベースのレコーディングにも応用できますが、この記事では特にベース録音に効果的なテクニックを紹介します。これらのテクニックを使えば、ベースにふさわしい豊かなトーンを得ることができます(エレキギターの録音のコツはこちらをご覧ください)。

ベースを録音する際には、音域の低い音は指向性が弱くなり、あらゆる方向に音が拡散されるという、基本的な物理法則を覚えておきましょう。サブウーファーやベースアンプから出る音が、正面にいなくても低音を強く感じることができるのはこのためです。ギターとは異なり、ベースは常にモノラルで録音・処理されます。ベースをステレオで録音しても音質的なメリットは限定的で、予測できない位相の問題によってミキシングの頭痛の種になる可能性があるからです。セッションファイルでベースの録音が1トラックしかなくても心配する必要はありません。


オーディオインターフェースに直接ベースを入力する

ベースを録音する最も簡単な方法は、オーディオインターフェースの楽器入力に直接ベースを接続することです。この方法はダイレクト・インジェクション(略してDI)と呼ばれることもあり、ポップス、ブルース、ロックなどのジャンルでは非常に効果的です。FocusriteのScarlett オーディオインターフェースには、多くのベースアンプと同様のJFET入力を搭載しており、楽器に非常に高いインピーダンス(Hi-Z)を与えることで、ベース本来のトーンを最大限に引き出すことができます。ベースを直接録音することで、DAWでアンプ・モデリングやエフェクトを適用し、思い通りのサウンドに調整することができます。録音する前に'Inst'ボタンを押して、Hi-Z回路をオンにしておいてください。


ベースアンプをマイクで録音する

ベースの録音に色付けをして、ひずみやオーバードライブのニュアンスを取り込みたい場合は、アンプにマイクを立ててみましょう。ベースアンプを録音する際には、マイクの種類と設置場所を考慮する必要があります。ベースの録音なので、マイクは低域の特性に優れているマイクを選びましょう。指向性マイクの多くは近接効果の影響を受け、マイクが音源に近いほど低域の特性が向上する傾向があるため、ベースアンプに近接した場所にマイクを立てて録音することが一般的です。


マイクとDIを同時に使ってベースを録音する

エレキギターと同様に、DIとマイクを同時に録音しておくと、ミキシング時に選択肢が広がります。この録音方法は多くのトップエンジニアに好まれていますが、ベースを重ねる場合、位相の問題に特に注意する必要があります。位相ずれが引き起こす音痩せを避けるためには、録音したオーディオ波形の位置がぴったり揃うようにDAWで調整しましょう。

また、ベースの録音では、コンプレッサーを使用することでベースの演奏で起きがちな音量の凸凹をスムーズに調整できます。Scarlett 18i20などのADAT対応オーディオインターフェースに接続できるScarlett Octopre Dynamicは、すべての入力にアナログ・コンプレッサーを搭載しており、ベースのトラッキングに最適な製品です。

Recording with Focusrite

プロから愛好家まで、世界中で何百万人もの人々が毎日Focusriteのオーディオインターフェースを使って音楽を制作しています。このシンプルな赤いボディの録音機材は、クリエイターに自分たちの音楽を世界と共有する力を与えてくれます。オーディオインターフェースが技術的に優れていることはとても重要ですが、それよりも大事なことは、機材はあくまでもクリエイター自身を輝かせるためのツールだということです。

どんな楽器を録音するにしても、録音のテクニックには常に大事となる基本原則があります。Focusriteの設計開発チームでは、ユーザーの方々がこれらの原則を守りながら簡単に録音できるレコーディングツールの提供を目標としています。世界中に愛好者のいるFocusrite Scarlett インターフェースは、ユーザーの知識や経験を問わずに、様々な場面で良い音の録音を実現できるよう設計されています。このRecording with Focusriteの記事シリーズでは、具体的な楽器やシーン別の録音方法を入門的に解説しています。これらの記事がユーザーの方々のクリエイティブな旅路のガイドとなり、音楽制作の手助けになることを願っています。

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