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妙なるイワナ

#60|フライフィッシング/FlyFishing 
2023年7月9日(日)/新潟県上越地方/正午過ぎ~午後3時半  水温18℃

新潟県を含む北陸地方は梅雨、長雨の真っただ中。週間天気予報はのきなみ雨マークのコピペ模様。先週の土日も男梅雨に惑わされ、山籠もりは見送りに。今週も週末は雨という、いけずな空模様。このまま竿を振らずして休みを終えるなんて……居ても立っても居られない。ダメ元で川へと車を飛ばした。

目星をつけた川は少々増水はしていたものの、釣りが出来ないほどではない。しめしめ。色味は笹濁りより少し濃い目。この日は釣りに充てられるのは3時間と縛りがあったため、一級ポイントだけに絞ってラン&ガンで攻めあがった。

テグスの先に結んだのは、この時期に外せない羽アリパターン。まずは一匹。その思いをフライに乗せて、流れに乗せる。一か所で粘ることはなく、数投で見切りをつけ、上流へ上流へ。ほどよい雨の影響で、魚の活性は上向いているに違いないと、プラス思考で前のめり。

でもでも全く反応がない……見上げた視線の先には先行者。いるじゃん↷↷トホホッ。想い先行でからぶり。

振り出しに戻ってさらなる上流へ。時間との勝負、急ぎ足に汗が止まらない。連日の雨に気温上昇が重なり、湿度100%、熱波のジャングルにいるかのようだ。一匹が遠い。

イワナよ浮いてこい。フライのインジケーターに集中して凝視。その瞬間を待つも、無常に流れきるフライ。

時間制限ラストスパートに差し掛かったところで待望の大淵登場。狙うは白泡立つ対岸の巻き返し。アントを誇張したフライが水面に浮いて運ばれると……出ろ、出ろ、出ろ、出ろ、吸い込まれた!!

控えめな暴れぶりではあるものの、重量感のある“いいイワナ”。完全魚体ではないものの、尺超えのずっしりとした引きに酔いしれずにはいられない。

ネットに収まったは36センチのイワナ。スキニーでスレンダー。モデルのようなイワナにシャッターを切る手が止まらない。無理して車を走らせた甲斐があったというもの。

上の写真と同一個体

小雨が降り出すなか、さらに上流の巻き返しで、もう1尾尺イワナを追加し時間切れ。魚たちは大水の影響で、巻き返しなど流れ緩めの場所に身を投じていたようだ。

一か八かの時短勝負で、濃密な時間を手にすることができた。

急いで帰り支度をして車に飛び乗ると、なにやらブンブンと耳障りな音。紛れ込んだのは天敵“メジロアブ”だ。この季節がついにやってきたか。真夏の到来はすぐそこ。今年も間違いなく暑く(熱く)なりそうだ。


FF.BUM(エフエフドットバム)
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Profile
1979年生まれ。2007年に新潟県上越地方に移住。自由と孤独を愛する西洋式毛鉤(フライフィッシング)釣師。いかにして豊かな人生を歩むか、模索の日々を邁進中。

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