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一里一匹 真夏の砲弾イワナ

#43|フライフィッシング/FlyFishing
2021年7月17日/新潟県上越地方


瞬く間に過ぎ去った2021年の梅雨。もう少し山里を潤してもらいたかったというのが本音。思い通りにはいかないものだ。

文月の渓。通い詰めた小河川は、どん底の低活性から抜け出せないでいた。カディス、ビートル、アント……毛鉤をひっかえとっかえするも、魚の気配が感じられない。毛鉤への反応が皆無である。

カジカガエルの大合唱が響く、ジンクリアの流れからこの現状は想像しがたかった。すれ違うフライマンは「6月は良かったのになぁ」と皆首をかしげる。水温16℃と、そこまで状況は悪くないはずなのに。

それでも1匹を求め、己を信じてひたすら釣り上がる。すると、ようやく魚の気配。お気に入りの大型毛鉤がエメラルドグリーンの流れに乗ると、急浮上してきたイワナが毛鉤を吸い込んだ。弧を描いて絞り込まれるロッド。流れ込みから冷静に下流の淵へと誘い、ネットに収まったのは重たく太い砲弾イワナ。

一里一匹。一発逆転の境地にアドレナリンは全開だ。すべての苦労が吹き飛ぶ、会心のイワナは尺超え。33.5センチ。

ガッと広がった力強い尾びれ。暑さ吹き飛ぶ一里一匹の大物に、してやったり。

たかがイワナ釣り、されどイワナ釣り。真夏の続・ビッグフライストラテジーに乞うご期待!


FF.BUM(エフエフドットバム)
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Profile
1979年生まれ。2007年に新潟県上越地方に移住。自由と孤独を愛する西洋式毛鉤釣師(フライフィッシング)。いかにして豊かな人生を歩むか、模索の日々を邁進中。

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