太宰府ロマンス放蕩紀
退屈は俺の問題である。それを人に嘆いたり、他所に押し付けるのは退屈な人間である。そんな男になってはならぬ。そんな経緯で夜1時、俺はチャリで家を出た。目指すは太宰府天満宮。当然腐れ縁の退屈が部屋で大人しく待ってくれるわけもなく、奴は図々しく荷台へ乗り込んできた。退屈は常に己につきまとう。握れるだけのキットカットをポケットに詰め、退屈との2ケツ旅が始まった。こやつをチャリからぶん投げて、運命の女神でも乗せて帰ろうと誓ったのである。
とはいえ俺が太宰府天満宮へ行こうと思ったのはそ