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映画をめぐるメモランダム

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ある映画について、あるいはある映画作家についてあるいは…… 21世紀の日本で言及されることの少ない作品や作家についての備忘録です。
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2021年7月の記事一覧

視聴覚の、視聴覚による、視聴覚のための映画ーードン・ワイズ監督『熱砂の女盗賊』(The Adventures of Hajji Baba,1954)

視聴覚の、視聴覚による、視聴覚のための映画ーードン・ワイズ監督『熱砂の女盗賊』(The Adventures of Hajji Baba,1954)

 かつて映画は知性的であることがその評価基準とされた。そこでは、監督と呼ばれる人物の思想や主張がこめられた映画がその評価を高め、そうではない映画が低い評価を被ることとなる。日本においてはそれに反発する姿勢で蓮實重彦氏が「表層批評」と呼ばれる地平を切り拓いたのだったが、「かつて」と書いたものの、今なお「現在」の「社会情勢」であったり「社会問題」であったりという呼ばれ方をする題材を得た映画(さしあたり

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