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私とぬいぐるみの歴史 つづき

2022年4月にぬいぐるみの会社を作りました。
モットーは、「みんなが幸せになるぬいぐるみの会社」。ぬいぐるみが好きな人のみならず、ぬいぐるみを持っている人、ぬいぐるみが好きな人の周囲の方にも感動や喜びをもたらすことを目指しています。
6月からぬいぐるみの会社に専念していきます。

私はぬいぐるみが好きすぎて、大学院に入りました。

自分も含めたぬいぐるみが好きな人たちが、楽しくて幸せを感じるサービスが世の中に全然ないことに気づいて、仕事として実現させることにしました。

ぬいぐるみのインスタを始めたのは2016年で、開設後間も無く主人と新婚旅行に行きました。

主人は私がぬいぐるみが好きなことは周知のこと。
しかし、新婚旅行で滞在したパリの街並みや、ベルギーの人混みにビビってしまったようで

ぬいぐるみと写真を撮ろうとすると他人のふりして私から離れていったり、あからさまに嫌そうな雰囲気を出していました。

そしてとうとう7日目あたりで滞在したドバイで事件が起きます。

「オラたんを出さないでくれ!」

と、主人はブチ切れました。

後から聞いた話ですが、ぬいぐるみを旅行に連れて行くのは既知のことでしたが、主人は私が毎日連れて歩いて写真をたくさん撮ることは想定外だったそう笑。

ホテルの中でお留守番だったらまだしも、人が多い観光名所や最高級レストランなどで出して写真を撮っている最中、主人は周囲の人々の目が観光地の遺跡や美術品、街の景観でなく、全ての視線がオラたんに注がれているような気配がして、恥ずかしく逃げ出したい気持ちになったそうです。

私はすごくショックでした。
だってオラたんはぬいぐるみで、動物ではないし、赤ちゃんでもないし、ただ黙って動かぬちょっと大きな布のかたまりですよ。

迷惑をかけたり、恥ずかしい気持ちにさせる存在であることを改めて感じました。

その後、ぬいぐるみが好きな私以外の大人の人はどんな感じなのか気になりました。

そこで、インスタのフォロワーさんとオフ会を始めました。

日本のみならず、海外の方とも直接お会いしました。
東京、沖縄、大阪、金沢、ハワイ、フィリピン、シンガポール、台湾、の20〜50代のぬいぐるみが好きな方との交流が始まりました。

台北でのオフ会



すると気づいたんです。
日本のみならず、海外の方も「ぬいぐるみが好きな大人」は、ぬいぐるみが好きなことを隠して生活したり、ぬいぐるみと話していることを恥ずかしいと思っていたり、ぬいぐるみが好きな人はオタクっぽいと勘違いされるから自分のブランディングに慎重になっていることに。

また、海外のぬいぐるみ好きな方は高学歴で男性もいらっしゃるという発見もありました。


コロナ禍まで3年間はリアルでぬいぐるみ好きな方と交流を重ね、コロナ後はオンラインでぬいぐるみのzoomパーティーを開催しました。

ぬいぐるみのクリスマスzoomパーティー

最初、zoomパーティーは8人しか集まりませんでした。
フォロワーも沢山いるし、オフ会をしたら10人集まるのに、なぜzoomパーティーは8人しか集まらないんだろう?

2回目からは「人間の顔出しは不要です」と添えて案内をしました。

すると、3倍以上に参加者は増えて8カ国11都市から参加するzoomパーティーになりました。

顔出ししたくない。
名前を知られたくない。
素性を明かしたくない。

これでは、せっかくぬいぐるみ好き同士で集まっているのに、こそこそ隠れて参加してるのと一緒で、楽しめているのだろうか?
幸せなのだろうか?

堂々と参加して、胸をはって、「私はぬいぐるみが好き」と周囲に開示できる社会にならないだろうか?

そう思って半年後、私は慶應義塾大学大学院のシステムデザインマネジメント研究科を受験し、2021年に入学しました。

ぬいぐるみとウェルビーイングの研究をするためです。

ぬいぐるみは子どものおもちゃや、メンタルの弱い方の家にあるイタイもの、UFOキャッチャーで捕獲するジャンク品ではなく、
ぬいぐるみはハンディクラフトとしてリスペクトされたり、大人も子どもも幸せにするパートナーであり、ぬいぐるみは男性も女性も関係なく誰もが所有し可愛がって良い存在であることを論文にしたいのです。

そして大学院入学後、どんどん環境が変わっていきます。

入学当初は、
ぬいぐるみが好きな変な子が入学した。
ぬいぐるみの研究したいって人がいるらしい。
というようなややネガな反応を感じることもありましたが、半年くらいたつと、周囲からぬいぐるみの思い出を話してもらったり、ぬいぐるみに関する質問を受ける機会が圧倒的に増えました。

質問に答えると、必ず「すごいね!ぬいぐるみの博士だね!マツコの知らない世界に出た方がいいよ」と嬉しい反応をもらうことが多くて、どんどんもっとぬいぐるみを極めたいという思いが強くなりました。

それで、サラリーマンをやっていると活動に限界があると感じたため、思い切ってぬいぐるみの会社を作ってビジネスとすることにしました。

みんなが幸せになるぬいぐるみの世界を、私は日本から世界に発信したいです。
ぬいぐるみがジェンダーも、国籍も、年齢も関係なくみんなに愛されていい存在であり、人々を癒しウェルビーイング向上に関連があることを証明したいです。

みなさん、これから応援をお願いいたします。

オラたんとUSJ

金子花菜
株式会社Fluffy Communications代表

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