見出し画像

ハリーポッター翻訳チャレンジ③ ハリーに振られるマルフォイ

ハリーポッター翻訳チャレンジ3回目です。今回はマルフォイのセリフを取り上げます!

▼前回までのハリーポッター翻訳チャレンジ

※日本語版は15~20年ほど前に読んだっきりで、おぼろげな記憶があります。だからすでに松岡翻訳の影響は受けている。自力翻訳とは言い切れない。

今回も、1巻目「ハリー・ポッターと賢者の石」(原題Harry Potter and the Philosopher’s Stone)から。

闇の魔法使いヴォルデモートからわずか1歳で生き残ったハリー・ポッターは、すでに魔法界では有名人。
ホグワーツ行きの汽車でハリーがロンと話していたところにドラコ・マルフォイが現れ、有名人のハリーと友達になろうとします。

<原文>
‘You’ll soon find out some wizarding families are much better than others, Potter. You don’t want to go making friends with the wrong sort. I can help you there.’
He held out his hand to shake Harry’s, but Harry didn’t take it.
‘I think I can tell who the wrong sort are for myself, thanks,’ he said coolly.

J.K. Rowling , Harry Potter and the Philosopher's Stone

<潮永翻訳>
「すぐに分かることだけど、魔法界には優れた家系とそうじゃないものがいるんだ、ポッター君。友達作りは失敗したくないだろう。僕が教えてあげるよ」
 マルフォイは握手をしようとハリーに手を差し出した。しかし、ハリーはその手を取らなかった。
「誰と友達にならないかは自分で決められるよ、どうも」ハリーが冷たく言った。

<翻訳しての感想やメモ>

・マルフォイの性格の悪さと、ハリーの嫌悪感を表現したいところ。


正解はこちら!


<日本語版>
「ポッター君。そのうち家柄のいい魔法族とそうでないのとがわかってくるよ。間違ったのとはつき合わないことだね。そのへんは僕が教えてあげよう」
 男の子はハリーに手を差し出して握手を求めたが、ハリーは応じなかった。
「間違ったのかどうかを見分けるのは自分でもできると思うよ。どうもご親切さま」ハリーは冷たく言った。

「ハリー・ポッターと賢者の石」松岡佑子 訳

<日本語版を見ての感想>

・wrong sortがマルフォイの性格の悪さを表すキーワードだよな。家柄で判断して「間違ったの」と言い切らせた方が性格悪そう!

・You’ll soon find outを「みんな簡単に分かること」ではなく「今までマグル界にいたハリーがすぐに気づくこと」と解釈したんですね。

・I think I can tell who the wrong sort are for myselfはこねくり回しすぎましたね。他人を家柄でwrongと決めつけるマルフォイへの嫌悪感なので、ここのwrongもはっきり「間違った」と訳した方が良さそうですね!



簡単な単語でも気を抜いちゃ駄目ですね!それでは!

この記事が参加している募集

英語がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?