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本日はチートデイなり

夜中に目が覚める。いつも聞こえる車の行き交う音がまったく聞こえない。雨のしとしとぽちぽちという音だけが耳に届く。なんとも贅沢な時間だなーと思ってたらまたすぐ眠りに落ちた。

そろそろ起きる時間か?とまた目を覚ますと、5:40。起きるかどうしようかと迷いながら雨の音に耳を澄ましていたら、また寝てしまった。

7:04。目が覚める。起きよう。そのままベッドのなかでスマホをみながら10分ほど。目が覚めてすぐに起き上がると脳の血管によくないらしいので、いつも少しもぞもぞしてから起き上がる。

いつものように窓を開けると雨が入ってきてしまうなあ、でも空気入れかえたい。少し窓をあけ、窓枠にタオルをひく。ベランダの窓も開けて、風が通るようにする。

お湯を沸かして白湯の準備。いつもはここから朝の散歩&お参りに行くんだけど、「いつもと違うことをしよう」とさっきベッドのなかで決めたので、今朝は禊のシャワーから始めよう。なんの禊だよ、と自分で突っ込みつつマグカップにお湯を入れておき、お風呂へ。

シャワーのお湯が肌にあたるのを感じながらシャワーを浴びようと思っているのに、いつも次々と何かを考えて終わってしまう。それに気づくのは、シャワー後にバスタオルで髪や身体を拭いているときだ。あ、また考えてた、と。今日は脳内伴奏として、合唱曲の「COSMOS」まで流れていた。

ま、いっか。今日はチートデイだ。

チートデイとは、ダイエット中でも「好きなものを食べていい日」だ。私の場合は「気ままにそのとき思ったことをする日」。まあ最近は毎日そんな感じといえなくもないけど、いちおう毎日TrelloのTODOで動いている。今日はあえてそれをやらない。

お風呂から2階に戻って、リビングのソファでちょうどいいくらいに冷めたマグカップの白湯を飲みながら、化粧水と美容液をつける。窓からは雨が吹き込んでいたので、濡れた窓枠をタオルで拭いて窓を閉める。

さ、チートデイだからね、朝はこれ食べるのだ。
フジパンのあんバターデニッシュ446kcal。

カロリーすごいよねという罪悪感や、おにぎり2個のほうがお腹にたまるよねという貧乏性なことを思いながら食べるから、きっとよりおいしく感じるのかも。

あっという間に食べ終わってしまい、じゃっかんの物足りなさを感じつつコーヒーを淹れる。
今日は気力も体力もあるうちに『森の生活』を読み進めようぞ。

ほんとうは森のなかで読めると最高なんだけど、今日は雨音という最高のBGMがあるもんね。寒いので暖房を入れ、ベッドにごろんと寝転がる。枕2つを重ね頭を高くして読む。

それよりも懸命で、男らしいやり方は、そんな間抜け野郎をナイル川へ放り込んで溺死させ、その死骸を犬にでも食わしてやることだ。

みたいな感じで、ソローは憤っている。この憤りが2年以上にわたる、森のなかでの孤高の生活に向かわせたんだろうなあ。


雨粒が窓にあたる音が響いてくる。パチパチポチポチ。時おり風が強まると、バチバチバチッと、あたる音も激しくなる。窓に目をやると、網戸やガラスを雨粒が伝い落ちている。

車のタイヤが水しぶきをあげるジュジジジュシャーーッッという音も間断なく聞こえてくる。これがないともっといいんだけど。

1時間ほど読んで、ふと気づくと雨音が弱くなっていた。


9:33。子どもたちは起きてこない。
うちは2階にリビング、キッチン、私の部屋。1階に子どもたち、だんなさんのそれぞれの部屋なんだけど、シェアハウスみたいに各自が自分の部屋で気ままに過ごしていることの方が多い。

いまのうちにご飯をつくっておくか。

雑穀米を混ぜたご飯を3合、炊飯器にセットする。
豚汁と肉じゃが用に野菜を切る。
菜の花をゆでてからし和えをつくる。味付けはめんつゆ。ツーンとくるのがいいので、からし多め。

豚汁と肉じゃがの具を同時並行で炒める。
豚汁のだしはほんだし。みりんと酒も入れる。みそ半分を先に入れて煮る。
肉じゃがの味付けは、酒、みりん、砂糖多め。これはオーガニックの砂糖だから大丈夫。中火でしょうゆなしで5分、しょうゆ入れて5分、予熱で5分。落し蓋がないので、アルミホイルで代用。

豚汁をいったんわきによけ、アジフライを揚げる。業務スーパーの揚げるだけのやつ。油があたたまる前に豚汁用のねぎを切っておく。

ここで長男が起きてくる。
「シャワー使うよ」

シャワーを浴びているときに台所で洗い物をすると水流が弱くなるから、流しを使うなよ、という念押しだ。

火が通った肉じゃがを野田琺瑯のいれものに移し、豚汁のつづき。
仕上げの味噌を追加して、少しあたためる。


食べたい人は勝手に食べてね、というシステム。
洗い物をして、ハンドクリームを塗って、ひといき。

自分の部屋に戻り、ここまでのことを忘れないうちにevernoteに打ち込む。

11:20。雨足はさらに強くなっている。
窓から見える空は、どこまでも薄い灰色で、見下ろすと近くの家々の屋根は、濡れてつやのある茶色がかった灰色になっている。そういうの、昔ながらの美しい日本語では何色っていうんだろうか?

さ、『森の生活』に戻ろうぞ。

途中ちょっとうとうとしたものの、暴風に吹かれた雨が窓を叩く音ではっと目が覚める。きりがいいところで、お昼ご飯にしよう。12:45。

Netflixで「深夜食堂」のドラマを見ながらご飯を食べる。このシリーズ見るの、もう4回目よ。何回見ていても、ほんとこのお店いいなー、行きたいなーと思う。

食後に、玉露のお茶を淹れる。妹からもらった茶葉。自分で買うときは面倒だからティーバッグのものを買っているんだけど、これは急須で。

口に含んだときに香りがぶわーっと広がって、もちろん味もいい。お茶漬けにしたらきりっとおいしそうだ。

湯飲みがないからマグカップでいただく。ここでやっと次男が起きてくる。

食後のお茶を飲みながら「深夜食堂」の続きを観て、まったりしたあとはまた自分の部屋に戻る。

大雨警報・洪水警報が発令されたと、市からメールが届いている。
窓からは大きなくじらのような雲が南から北へ流れているのが見える。

さて、何よりの贅沢、昼寝をしよう。

カーテンをしめ、電気を消して、夜寝るときのように画面を暗くしたタブレットでkindle本を読む。『仏教、本当の教え インド、中国、日本の理解と誤解』(中公新書)。数ページで自然に寝てしまう。

15:00、目が覚める。
今は睡眠不足じゃないから、昼寝をしてもだいたいいつも20分~30分で目が覚める。人間の体はよくできている。

雨はすっかり止んでいた。窓を開け、部屋の換気をする。
ところどころ青い空がのぞき、分厚い雲とグラデーションをなしている。
そうこうしてる間に陽も射してきて、鳥の鳴き声も聞こえてくる。

リビングで次男がNetflixの「ワンピース」を見ている。ご飯も食べたらしい。
お湯をわかしてまたお茶を淹れる。二煎目でもこの玉露はまだおいしい。

さて、今日はあと何をしようか。
毎朝のモーニングページ(頭のなかのことをただノートに書く)はストップしたくないから、今日も書こう。アフタヌーンページだけど。

書きながら、ブリーフセラピーの中心哲学を思い出す。

ルール1 もしうまくいっているのなら、変えようとするな
ルール2 もし一度やってうまくいったのなら、またそれをせよ
ルール3 もしもうまくいっていないのであれば、(何でもいいから)違うことをせよ

アナログのノートとデジタルのnoteは、2月の終わりから始めたのだけれど、私にとってはうまくいっている習慣のひとつだ(精神の安定などの意味で)。これはルール1にのっとり、変えない。

でも、最近TrelloのTODOの積み残しが多かったので、ルール3にのっとり、今日は何でもいいから違うことをしているというわけ。

アフタヌーンページで脳の排水を終えて、朝行かなかった散歩に行くことにする。今日はいつもと違うコースの公園へ。

木々に囲まれた遊歩道を歩く。空気はひんやり。呼吸を意識して。このきれいな空気が、ただなんだからありがたいよねえ。

一番高い部分にある広場は水たまりが池みたいになっていた。水面に木々が映えている。

公園を出て、いつものように川を見に行き、帰りがけにお参りをして自分の部屋に戻ると、外はさらに明るくなっていた。
重い雲もなくなって、くっきりと澄んだ青い空があらわれた。

ちなみに、左奥に見えるもさもさっと木があるところが、さっきまで散歩していた公園。

17:00。今日、熱を計ってなかったのではかる。35.5度。平熱低すぎるんだよね。で、「深夜食堂」の、今度は漫画を読む。今日は8巻。

読み終わって、noteでいろんな人の記事を読む。

18:20。ちょこちょこメモしたものを手直しして、noteに今日の日記をアップする←今ここ。


このあとは缶ビールを飲みながら、映画『最後の誘惑』の続きを観る。おととい途中まで観たんだけど、163分と長い。あと70分くらい残っている。ウィレム・デフォーのイエス役がまだしっくりこないけど、スコセッシ監督のことだから、何かあるはず。

なんか、チートデイというわりには、いつもとそんなに変わりないような感じだけど、そして、1日でできることって限られているなあと改めて思うけど、でも、その限られた「できたこと」や、ささやかな気づきが日々積み重なって、自分にとって「大切ななにか」を形作っていく、そんなことを思う一日でした。

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