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みみ哲#4「7つ道具de哲学対話」開催レポート

大前みどり

以下の日程で、3回目と4回目となる「みみ哲」を開催しました。
2月12日(土)#3
3月17日(木)#4 ショートバージョン

今回は4回目の様子をレポートします。

開催の経緯

哲学対話に参加していると、「どうも自分の言いたいことが伝わっていない」と感じることや「この人の言いたいことがよくつかめない」と感じることがよくあります。こういった「伝わらなさ」「つかめなさ」はどこからくるのだろう?どうすれば私たちは、お互いの意見や考えをもっとわかりあうことができるのだろう?という悩みから始まったのがこの企画です。

伝わらない1つの原因として考えられるのは、人それぞれ考える過程がまったく異なるということ。その人にしかわからない世界のことを、その人にしかわからない順番で説明されても、他の人はイメージができません。逆もまたしかりです。お互いの考えを理解するには、考える道筋と話し手が思い浮かべているイメージを共有することが重要になってきます。そこで今回のみみ哲では、考えるための7つの道具(方法)を使いながら、共に探求するということに試みます。タイトルの「みみ哲」には、「よく聞く」ということと、「音声だけ」で行うという2つの意味が込められています。

当日の流れ

進行役は哲学探偵さん。参加者は全部で5名でした。2月に行った3回目の改善案を反映し、今回は前半に「わからないこと探し」の時間を設けました。

人の話を聴いていて「知ってる」「共感する」「わかった」と思うとき、人はそれ以上考えることをやめてしまいます。でも本当は、まだまだわからないことだらけのはず。その「わからない」をお互いに問いかけ合おうというのが「わからないこと探し」の主旨です。そうすることによって対話が深まり、お互いの考えをより理解することにつながります。

テーマは「ワクワク」。何気なく使っている言葉だけれど、改めて考えるとそこにはどんな「当たり前」や「前提」が付着しているのだろう?と思いをめぐらせてみると、なんだか”ワクワク”してきます。

まず「どんなときにワクワクしますか?」について各自が発言し、それにたいしてお互いに「わからないこと」を質問していきました。質問を重ねていくことで、最初の発言に出ていなかったその人の背景が少しずつ見えてきて、各自が「ワクワク」という状態をどう捉えているのかが浮かび上がってきました。

後半は7つ道具のうち、基本となる2つを使いながらさらに掘り下げていきました。本当にシンプルなのですが、

・別の言葉で言い換えてみる
・最少の表現で言ってみる

ことによって、「それぞれがなんとなく、当たり前に持っていた考えの”違い”がくっきりしてくる」ような気がしました。

違いを明らかにしていくことは、もしかしたら殺伐とした雰囲気をイメージされる方もいるかもしれませんが、まったく逆です。その人の考えをより深く聴いて理解するからこそ発見できる違いなので、その違いを尊重しながらより関心を持って相手の意見を聴いていけるようになります。

ちなみに、最後まで気になった(もっと考えたい)問いは、

・いつワクワクが始まり、いつワクワクが終わるのか?
・お金を使うときになぜワクワクするのか?(何かものを買うとき、それを手に入れたあとのことを期待してではない、純粋にお金を使うことへのワクワクがある)

ふりかえってみて

毎回同じことを書いていますが、音声だけで対話をすることは、相手の様子を伺わなくていいというある種の「許し」がある気がします。もちろん、配慮がまったく必要ないという意味ではありませんが、普段視覚を通して相手の観察に使っていた脳のリソースを、聴くことに回せる分、本当に内容にフォーカスできるのではないかという気がします。これは個人の感覚なので明確な根拠があるわけではないのですが、その違いについては今後も実践を重ねながら比較をしていきたいと思います。

ちなみに、事前の打ち合わせや終了後の振り返りで、「考える」のなかに「聴く」や「問う」は含まれるのか?それとも別の行為なのか?ということについて意見のやり取りがありましたが、時間が足らず。引き続き考えること、聴くこと、問うことそのものへの探求も続けていきたいと思います。

次回開催の予定

★次回のみみ哲#5は、4月24日(日)開催予定です。
準備が出来ましたら募集を開始します。

★毎月開催のオンライン哲学対話
4月23日(土)10:00~12:00、テーマは「旅」

私たちは旅に何を求めているのでしょう?
「人生は旅」とは、どういうことなのでしょう?
問いを持ち寄って一緒に考えてみませんか?

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