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成長できたきっかけ

私のトレード成績が上向き始めたきっかけは、特定の技術、手法の深掘りによって、環境認識力(相場観)が鍛えられ、他の知識やスキルとのつながりが向上し、自分が愛用する道具(スキルやインジ)を横展開できるようになったことでした。

その境地にたどりつく節目となったのが、持病の喘息でダウンしていた期間に行った、過去チャート画像(紙)の波形を色鉛筆でなぞったり、転換初動の節目となったローソク足(一本~数本)をかこって印をつけたりといった作業でした。検証ソフトをそれなりに使い、パフォーマンスも把握、聖杯探しをやめ、決まった手法に絞って取引する、といった経験値をそこそこ貯めたものの、覚醒せずくすぶっていた自分に嫌気がさしていた頃でした。

今も時折相場観強化の為に行っているこの作業、著名なトレーダーの方も駆け出しのころ行っていたことを耳にしていたので、暇つぶしを兼ねて行ってみたのですが、トータル200枚以上の画像を1週間ほどやっていたある時、転換初動となったNや逆Nがパッと浮き出て見えるような瞬間を感じました。それ以後、売り手と買い手の心理の偏りが顕著になった瞬間がチャート内で捉えられるようになり、そうでない時の手出しが激減、結果として利益が残るようになりました。コツは、下げダウをなぞっているとき、売り手の気分になって作業をし、ダメだ、上がる、負けた、と感じる場面に注意を払う、上げダウをなぞっているときはその逆に、買い手の気分になって作業をし、ダメだ、下がる、負けた、と感じる場面に注意を払う、これだけです。この工夫を入れることで、相場心理が少しずつ分かるようになってきます。インジケーターは後追いという言葉がありますが、相場心理が買いか売りの一方向に偏る⇒ローソク足に現れる⇒インジケーターの動きに反映、の順になるので、相場心理の理解(相場観にも通じる)こそが、実は最強のインジケーターを手に入れることなのだと、深く理解することができます。

迷晴れ氏もかつておっしゃっていたことですが、ワンテーマワンアンサーでの検証や練習が、一定の経験値を超えると、パターン認識力が一気に向上し、そこから、勝負になる、ならないという局面の選別がスムーズになることが影響していると実感しました。そして、特定の得意場面での取引経験が増え、手ごたえを感じてくると、その逆に動いた時、或いは異なる時間軸で似たような動きをした時、といったように、周辺領域に自分の取引可能範囲が広がっていきます。それが、結果として、深掘りで得た高い精度のまま守備範囲が広がり、トレード能力が縦にも横にも向上するのだと断言できます。決して、短期間に多数の手法を習得することでトレード能力が向上するのではないのです。手法は慣れてくれば少しずつ増やすことを全否定するものではありませんが、勝ち続けられる手応えを得るということは、手法にどんどん手を出すうちにいつか自分に合う手法が見つかる、というよりは、私の場合、特定の手法の習得過程で相場心理を洞察する力(環境認識力)が磨かれた結果なのだと、散々遠回りをした末に気づきました。初心者のうちにここをはき違えると、高額商材を売りたい人たちのいいカモにされるので、くれぐれもご注意ください。

今日もお読みいただき、ありがとうございました。


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