駄洒落小説 『不眠症浮袋』 #毎週ショートショートnote【ドキがムネムネ編】
「目玉の場所は絶対に通っちゃダメだからね?」
「何で?」
「何ででも!」
いつもだったら眠っている時間にパパとママがアスレチックが楽しめる場所に連れてきてくれ、僕はワクワクしていた。
「さあ、登っていくか」
パパが決めたルートに従い黒いロープが垂れ下がっている部分に向かう。
「いいか?使うロープはこのくらいだ。少なすぎたら、ちぎれる恐れがあるからな」
「わかった」
先を行くパパの真似をして、てっぺんに辿り着く。すると、柔らかくて温かな感触が足の裏から伝わってきて、テンションが上がった僕はジャリジャリとした茂みから滑り台を滑り、トランポリンのように跳ねながら移動していたら、ちょうどいいジャンプ台を見つけ、そこから跳び箱を乗り越えようとした。
その時
「うごっ!」
という呻き声とともに巨大な楓の葉のような物で僕は吹っ飛んだ。
「何よ、もう!クチコミで『安いけど不眠症浮袋になる』って書かれていたのはこういうこと?」
と巨大人が起き上がった。
浮袋という名の涙袋のお話です。毎回オチにお題を使いがちなのを脱却しようと思ったのですが、そう上手くはいかないもので……
少年がどの部分をアスレチックとして楽しんだのかを想像してみて下さいな🤗💕サブい駄洒落もあるよん♪
よかったら、こちらもどうぞ〜🙋
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