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レース動画分析⑧ 無料モニター 100mバタフライ

音声配信ではよりくわし詳しく解説しています。ダウンロードして聴いてみてください↓

短水路 100mバタフライ 女子選手
1.12:62(14:91, 32:74, 39:88)

◯分析
ラップ比 前半対後半=1対1.22
ハイポ 25mまでハイポ3 25m以降はハイポ2
テンポ 0:98~1:00, 1:10~1:18, 1:12~1:30, 1:12~1:37 / 25m
ストローク数 10, 12, 13, 14 /25m

◯評価
ラップ比の数値はやや高めで、「前半積極的すぎる」「後半落ちすぎている」のどちらの見方もできると思います。このレースの上位3名は1.13~1.18でした。バタフライはクロールよりもやや高い傾向があります。
ハイポは適切で、最後までハイポ2を維持できているのは素晴らしいです。
テンポは50m以降は1:20をキープしたいところです。フォームの改善をおすすめします。詳しくはこの後の「対策」にて。
ストローク数はフォームの改善によりさらに減る可能性があります。

◯対策
フォームの改善
現状では、肩関節の可動域が大きいので、リカバリーの腕がV字になり、腕の入水後に上半身がつられて下方向へ持っていかれやすいです。さらに大きく強い第1キックをしてしまうと、頭の沈み込みが大きくお尻が高く上がりすぎて、大きなうねりが発生している状態です。この泳ぎ方で1:00を切るテンポで泳ぐと、かなり体力を消耗しているはずです。「目線を少し上げて沈み込みを防ぐ」「第1キックの蹴り幅を小さくする」などしてうねり幅を小さくしましょう。具体的な練習法としては、25m10本1分サイクル、8かきノーブレス、テンポ1:00~1:10。安定したらハイポ2でやってみましょう。
現状のフォームで勝負する場合は、前半はラップタイムを落としたとしてもキックをセーブして、後半キックを入れていき上げていく作戦がおすすめです。短期間で体重が増えたことを考慮すると、前半からスプリント力で勝負していくのはしんどいかと思います。体組成の変化によって、重心や浮心のバランスも多少変わっていると思うので、感覚的にしっくり来ていない部分もあると思います。そんな時はついついテンポの速さに頼りがちです。

◯次回のレースの目標
まず、25m8本50秒サイクル、ハイポ2、テンポ1:10~1:20で、17.5秒(1分10秒の4等分)を切れるようにチャレンジしてみましょう。これが平均16.5秒で回れるようになったら1分10秒も切れると思います。

レポートは以上です。体組成が変わりやすい思春期の女子選手は、感覚と実際に違和感を覚えることが多いです(クラムジー)。これまで通用してきた泳ぎ方が逆に抵抗を増やす原因になったりします。傾向としては、プルの強化でパフォーマンスアップすることが多いです。次回のレース動画分析は、今回と同じ選手の50mバタフライです。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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