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進むキックの大前提 ポイントはアップキックの膝

クロール・バタフライどちらにも使える「アップキックの膝の使い方」についてご紹介します。

この写真は良い例を示したもので、左手のストロークと左足のキックを打つ直前です。それに対して奥側の右足はアップキックを行っており、膝が伸びています。両脚の隙間に逆さ富士のような逆三角形ができ、左足のつま先が右足のくるぶしのあたりを触っているように見えます。

「アップキックでは膝を伸ばしたままをキープし、膝を曲げるのはダウンキックの初動で。」これが進むキックの大前提です。進みにくい人はアップキックの初動で膝を曲げてしまっています。進むキックができているかどうかは水面をける際に「ボンッ!」と低い音で確認することができます。

膝を伸ばしたままアップキックするには、脚の付け根の筋肉が優位に働く必要があり、大殿筋やハムストリングスがそれを担います。しかし、ハムストリングスは膝を曲げる作用もあるのでコントロールが難しい。ちなみに4本あるハムストリングスの筋肉のうち、クロールキックは内側の2本、ドルフィンキックは外側の2本が優位になります。

そこで脚の付け根優位をサポートしてくれるのが足首です。足首を伸ばした状態だと脚の付け根に力が入りやすくなり、足首を曲げると膝裏に力が入りやすくなる特徴があります。足裏やふくらはぎの筋肉をギュッと締めてキックすると理想的なキックに近づきます。平泳ぎキックは足首と膝を同時に曲げやすいので、平泳ぎの選手がクロールキックを苦手とするケースが多い理由なのかもしれません。

ただしここで注意したい点は、足首を伸ばしたときの「つま先の向き」です。つま先をやや内向きにすることで足の甲をより大きな面として使用することができ、効率よく水を掴むことができます。具体的にはスネの脛骨の延長線上に小指や薬指がくるぐらいです。足の甲の中でもより小指側で水を捉えるように意識します。フィンを付けると内向きができなくなるのがデメリットです。

まとめ
・アップキックは膝を伸ばしたまま。ダウンキックの初動で膝を曲げる。
・足の付け根を優位に使用するには足首を伸ばす。
・つま先はやや内向きで、スネの延長線上に小指。

どうしてもアップキックで膝が曲がってしまう人はフィン付き背泳ぎキックがおすすめです。足裏で水を掴むときは小指側ではなく親指側(母指球)を意識してみましょう。

次回はクロールキックとドルフィンキックの違いについてご紹介したいと思います。単に片足か両足かの違いではなく、そもそも使用する部位や捉える水の位置の違いについて考察してみたいと思います。今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。


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