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#スポーツ

2020年代日本競馬の血統学 血統入門の決定版 吉沢譲治『競馬の血統学』を引継いで

2020年代日本競馬の血統学 血統入門の決定版 吉沢譲治『競馬の血統学』を引継いで



吉沢譲治『競馬の血統学』の概要
吉沢譲治『競馬の血統学』。

1998年、JRA賞馬事文化賞受賞作である。
しかし、そんな煌めくような額面などなくとも、一読すればこの著作の価値は分かる。

競馬は古くはブラッドスポーツと言われ、父と母から受け継ぐ血脈が、生まれてくる競走馬の能力を先天的に大きく左右する。

17世紀イギリス、産業革命の始まりと軌を一にして始まったサラブレッドの生産は、わずか数百

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やはりディープインパクトは最強馬!? 東スポ調教評価9点の謎を追え!

やはりディープインパクトは最強馬!? 東スポ調教評価9点の謎を追え!

東京スポーツ紙を、買っているだろうか?
私は毎週金土曜日には欠かさず買っている。それはもちろん競馬欄のためだ。
夕刊紙の中では情報量が抜きん出ていて、しかも競馬専門紙と比べて格段に安価である。前日夜から時間をかけてゆっくり予想をしようという競馬愛好家にとっては、東スポはこの上ない情報紙だと思う。

東スポの調教評価

東スポの競馬欄の馬柱には、一番下段の方に調教欄があり、調教メニューとタイム、そし

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競馬に負けたときは… 控除率と払戻金のはなし(成績開示情報含む)       

競馬に負けたときは… 控除率と払戻金のはなし(成績開示情報含む)       

今年(2022年)も春のグランプリG1宝塚記念が終わり、中央競馬は札幌・函館・新潟・福島・小倉開催の夏競馬の季節に入った。

長い一年の折り返し地点に到達したところで、これまでの道のりを振り返り、あらためて競馬、馬券というものについて考察したい。

どうして私をふくめ、世の中の人びとは馬券を買い、競馬を観戦するのか。どうしてこんなにも競馬に夢中になるのかということについて。

控除率と払戻金につい

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日曜阪神11R阪神ジュベナイルフィリーズ エピファネイアの未来とサンデーサイレンスの血

日曜阪神11R阪神ジュベナイルフィリーズ エピファネイアの未来とサンデーサイレンスの血

普段ならG1であれ2歳戦にはあまり手を出さないのだが、近ごろまた血統について考えていることもあり、阪神ジュベナイルフィリーズに挑戦してみる。

今年(2022年)の阪神JFにはあるポイントがある。
それはディープインパクトの仔が事実上ほぼいなくなった中で初めての2歳G1だということだ。

馬柱を眺めれば、出走馬18頭のうち、父エピファネイア、ダノンバラード、キンシャサノキセキ、ドゥラメンテが二頭ず

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柔道王小川直也が見たオグリキャップのラストラン 1990年の有馬記念

柔道王小川直也が見たオグリキャップのラストラン 1990年の有馬記念

平成二年の有馬記念 オグリキャップのラストラン

今年も有馬記念の季節が来た。

競馬の中でもこのレースだけは格別で、スポーツ紙も年末のこの一週間は一面が有馬記念の話題で各紙埋め尽くされる。
なんといってもその売上額はダービーを凌ぐというのだから、日本人がいかに有馬記念を好きかということがわかる。

今から22年前の有馬記念。
1990年つまりは平成2年12月23日は、日本競馬最高の日だという。

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