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なぜ自然言語処理において質の高い言語データが重要なのか?


データの重要性

人間の言葉を理解できているかのような技術、「自然言語処理(Natural Language Processing)」に近年注目が集まっています。

AIが人の言葉を、理解、話せるようになったという事実は、革命的なことです!
Amazon Echo、Google Home、Siriなどの音声アシスタントは、人間と会話レベルで対話することができるようになり、現在も進化を続けています。

常識的なことのように思われるかもしれませんが、質の高いデータがなければ、自然言語処理(NLP)は機能しません。

アレクサは、魔法のようにゼロからすべてを理解するのではなく、与えられた情報を理解するために、長い間訓練しなければなりませんでした。

質の高いデータで訓練にするためには、多くの準備が必要になります。

前処理

自然言語処理に前処理は不可欠です。

テキストは文字の羅列であり構造化されていないため、そのままでは処理するのが難しいです。

特にWebテキストの中には HTMLタグ や JavaScript のコードといったノイズが含まれています。このようなノイズは前処理して取り除かなければ期待する結果は得られないでしょう。

この段階では、よりコンピューターが理解しやすく、テキストを整理して、良い結果を得る確率を高めることを目的としています。

1.小文字に変換

すべての文章を小文字に変換することで、残りの分析が簡単になります。
例えば、文頭の単語を文中の単語と同じように扱います。
他の処理は、アプリケーションに関連する場合、名詞がどこに存在するかを認識するのに役立ちます。

2.句読点

句読点、文字、記号は、一般的に必要性が低い情報と考えられているため、削除する必要があります。

3.トークン化

トークン化とは、機密データを非機密データに置き換えることで保護する仕組みです。この処理では、テキストを構成する単語をリストに分割します。

4.ストップワード

ストップワードとは、全文検索などで、あまりに一般的であるため、単独では検索から除外される単語。

分析のために無関係であると考えられる単語のリストがあります。一般的な例としては、テキストスペースの多くを占める「the」、「and」、「a」、「they」、「are」が挙げられます。

無関係な言葉を排除できればするほど、より質の高いデータがアプリケーションにインプットされます。

5.名前付きエンティティの認識

エンティティとは、実体、存在、実在(物)、本質、本体などの意味を持つ英単語。ITの分野では、何らかの標識や識別名、所在情報によって指し示される、独立した一意の対象物をエンティティということが多い。

名前のついたエンティティを探し分類するプロセスが必要になり、最初の段階でテキストを小文字にする場合は、データセットに文脈を追加する必要性があります。

6.ステミング

検索エンジンのアルゴリズムで、語形が変化する単語の語幹でマッチングを行うことです。

例えば、レストランのデータを分析していて、テキストに"バーガー”、"ハンバーガー”などの複数の語形があります。

ステミングにより"バーガー”と検索した場合でもその語幹である"ハンバーガー"でマッチングされる様になります。

7.レムマチゼーション

レムマチ化は、単語を基語に還元するという意味では、ステム処理に似ています。
例えば、"am"、"are"、"is"はすべて"be"の派生語にすることができます。
ベースとなる単語はレマとして知られており、これがプロセス名の由来となっています。
機械学習で必要とされるように単語を数値化することができるようになります。
ここからが複雑な作業になりますが、最初にデータをクリーンアップすることで、段階は非常に簡単になります。
この時点で、アルゴリズムは相関関係を持ち、一致しているように見える単語を表現し始めます。
もし投入されるデータが正確でなければ、すぐにNLPモデルに問題が出てきます。

8.データの分類

分類することは次の重要なステップです。

あなたが人事(HR)のような領域を考えてみると、給与、ポリシー、採用、または懲戒手続きに関する質問を受けることになります。
特定のカテゴリに適合したすべてのテキストは、そのカテゴリのために提供された回答によって効率的に回答されるべきです。
NLPアルゴリズムでは、入ってくる新しい質問は、すでにカテゴリに入っているデータと比較され、最も類似していると思われるものにマッチングされます。

広い範囲のデータを使用していれば、NLPは大多数の答えを見つけることができるでしょう。

9.データ偏りを回避

データの偏りは、NLPアプリケーションの失敗の主な理由です。
例えば、チャットボットに膨大な量のデータを読み込ませた場合それを完璧に整理、情報を分類するのに多くの時間を費やすかもしれません。
最近の例では、Netflixのおすすめの表示システムが、偏ったデータを与えられていたために、人種差別的であることを学習してしまったことが挙げられます。
データを調達する際には、バランスのとれた言語アプリケーションのために、複数のソースと関わり、一方的な会話を避けることが重要です。

概要

AIは、言語データを使って驚くようなことをすることができますが、最適な結果を得るためには情報の前処理や分類に費やす時間を過小評価すべきではありません。
Amazon Echoの開発は2011年に最初に発表されましたが、製品が発売されたのはそれから数年後のことでした。
その多くの時間は、製品を改善するためのより良い反応を引き出すためのデータ収集に費やされました。
チャットボットを導入しようとしているほとんどの企業は、Amazonの規模ではありませんが、言語データの品質に十分な注意を払うことは、顧客をエンゲージし、効率的な技術を作成するために同様に重要です。

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