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小鬼と駆ける者【縦書き版】

こんにちはギーの代筆者ナマケモノです。

さっそくですが、かねてよりベラゴアルドクロニクルの「縦書き版」を制作していまして、今後は整い次第、各物語をリリースしていきたいとおもいます。

とはいえ、縦書きをnoteさんで公開するのは不可能みたいなので、ファイルのアップロードという形になります。こちらとしても、はたしてちゃんとアップできているのだろうかという不安もありますし、ダウンロードという敷居の高さをほとんど乗り越えたことのない自分としても、おそらく一般論としても、ダウンロードという形を経て、それでも読んでみようというような人は、もの凄く希有で物好きでブッダでクライストでアッラーで鍾馗様でオーデンでアフラ・マズダでククルカンで天照大神なのですが、そんな方は生半降臨することもないので、ひたすらな自己満足になるかとおもいますが、よろしくお願いいたします。

—以下敬体略

さて、ものを書くわたしにとっての縦書きとは、ちょっとした憧れであった。webはどうしても横書きで制約も多いので、余計に縦書きの想いは募っていた。まずはリリースするつもりもなく気晴らし程度に「ベラゴアルドクロニクル」を横書きで再編集しはじめ、その楽しさの破壊力にわたしは魅了された。
とはいえ、わたしは編集界隈のひとなので、製本できるように編集したのだけれど、デジタルでリリースするにあたっては、かなり不勉強なことも散見した。
まず、デジタルではブラウザによって文字の見え方が違う。これを合わせるためには『リフロー型』という形式にしなければならないのだけれど、いろいろ調べてこれは断念した。その主な理由としては挿絵があった。どうやら画像を差し込むと、画面サイズの違いでどうしたって文字のズレが生じてしまうのだ。
なので、データは『固定型』ということにした。これはレイアウトを崩さない代わりに、ブラウザや端末によって読み難くなるという問題もあるのだけれど、なにぶん知識も無いのでこれでいくしかない、仕方ないと切り捨てた。
サイズはA5サイズで固定した。通常の文庫サイズだ。そのため、おそらくスマホなど小さな画面では読めたものでもないだろうけれど、そもそものルビや圏点などをふれるという兼ねてからの希望を押し通すためには仕方ないことであった。


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イラストもヘッダに置く必要はなくなった分、文章表現とリンクさせることが出来た。これがまた、満足感を満たしてくれる。


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ルビは嬉しい。『小鬼』の上に『ゴブリン』と振れただけでも縦書きにした甲斐がある。

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 圏点(黒丸)も助かる。これって日本語の物語においてかなり重要な表現ではなかろうか。それから、note版とは違い縦書きは漢字とルビの違いをふんだんに織り込んだ。文章の左端のように『印』が「サイン」になっている。物語に登場する『印』は「サイン」だったり「スペル」だったり「しるし」だったりする。これで、いままで日本語に当てはまる漢字がなかったり造語を考える手間を惜しんだりして、すべて「印」としていた箇所を捕捉出来るようになった。


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 魔法の部分も『目眩まし』を『ダズリング』と振っている。noteでも当初からこういう二重表記的なルビ表現をふんだんに入れたかったのだけれど、ルビを振れない横書きで、「目眩まし(ダズリング)」みたいに逐一括弧書きで説明すると、文章の流れを妨げてしまう気がしたので、全文を漢字のみにしていたが、そのフラストレーションは解消された。たとえば前半で活躍する「早火(はやび)」もこのver.では「ラピット・ファイア」と振っていたりする。武器なども文章の流れを考慮して、単純に「〜の剣」(例えば「蓮の剣」)とされていた部分も、カタカナ名を付記しているので、その分、読み所は増えたと思う。
とはいえ、常用と難読漢字の基準なんてしらないので、定型でのルビ振りはかなり恣意的。主観で振ってたりします。


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こういう演出的な表現も作っていて楽しめた。これは「小鬼と駆ける者」の山場の部分なのだけれど、たぶんダウンロードして読んでくれるひともあんまりいないだろうから惜しげもなく見せちゃってる。

それから縦書き編集にあたって、本文もかなり加筆や修正もしている。物語の骨格は変わらないけれど、キャラ同士の関わり合いみたいなものは結構加筆した箇所もあったりするので、note版で今公開している物語のアップグレード版となっている。それでも誤字とかがすべて無くなったわけでもないと思うけれど、それを毎回推敲していたらいつまでも終わらないので、ここで区切をつけてリリースすることにした。


というわけで、「ベラゴアルドクロニクル —小鬼と駆ける者」縦書き版、
よろしくお願いします!


PDF版。



A5で作成。
PDFはAdobe Acrobat Readerで読めますがページ送りが下にスライドしか(たぶん)できません。また、固定レイアウトなのでスマホなどの小さい画面でも読みづらいかもです。スマホやタブレットによってはフォントが変わる事例があるようですがこちらでは確認できませんでした。さらにはmacで電子書籍を読むiBooksというものに摂り込んだら、右に捲ることしかできなくてとても読めたものではありませんでした。少し調べたらPDFは横文字規格なので、左捲りは想定していないそうです。なんでもマイクロソフトEdgeでならpdfでも左にスライドするような読み方が出来るようなのですが、試していません。誰か詳しい人がいたら教えて欲しいものです。
もしプリントアウトするならA4横で2ページ面付けするのが良いと思います。


EPUB版



リフロー型でないので、これまた小さい画面では読みづらいかもしれません。ipadとデスクトップのiBooksで左捲りでスムーズに読めました。わたしはmacだけでしか試していませんが、epubはKindleでも読めるみたいです。ただ、レイアウトの崩れがあるかもしれませんが。OSやアプリの違いがかなりあるようなので、その報告だけでもダウンロードして教えて貰えれば助かります。



順次、過去作をアップロードしていきたいと思います。その度に物語のマガジンにも追加し、マイページの「ベラゴアルド年代記 -序」にも追加していきます。

過去作の後で物語の続き、「竜の仔の物語−第六章−」も上記の形式で細々とアップロードしていくつもりなので、noteで週連載していく予定は今のところありません。過去の物語で加筆修正した箇所をnote版に反映させていく予定もありません。

重複しますが、動作確認をデスクトップmacでしか確認していないので、試しにダウンロードして確認してもらえると助かります。レイアウトの崩れやデータ上のアドバイス、ルビやその他の文章のことで指摘してくれても助かります。

あと、現在、本文だけなら「竜の仔の物語−第四章−」まで作成済みなので、先に全部欲しいみたいな希有なお方は、画像無しでよければPDFかEPUBで個人的にお送りします。

それでは改めてよろしくお願いいたします。



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