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公共側(担当者)から見たPPP/PFIのデメリット①怖い

自己紹介

はじめまして。PMになりたい元地方公務員です。

PPP/PFIを発注者(役所)と受注者(一般企業)の立場から経験しています。ちなみにゴリゴリの文系です。かなり珍しい経歴だと思います。せっかくこういった立場を経験していますので、他の方とは違う角度からいろいろ情報発信をしたいです。

PPP/PFIは聞いたことのある公務員の方が多いと思います。

公民連携ってキラキラしていますよね。国も事業者もコンサルも庁内の企画部門も、みんな志の高いこととか耳障りのいいことしか言いません。本当かよっていう。

公共・事業会社の視点を経験して感じた公共側(役所の一担当者)にとってのデメリットをここでは書きたいと思います。

私のPPP/PFIに対するスタンス

ネガティブなことを書く前に私のスタンスを明らかにしておきますね。

私は公共施設の建設発注も運営・維持管理も関わったことがあります。その経験も踏まえて思ってることを伝えます。私は基本的にPPP/PFIの方が今までのやり方よりもいいと思っています。運営・維持管理含めてクオリティは総じて高いですし。

それに、例えば施設建設を伴うPFIですと、施設が完成してランニング期間に入ったら担当者的には圧倒的に楽になるケースが多いです。

某役所にPFI事業の運営に関するヒアリングをかけたところ、「ランニング期間中のモニタリングっていっても、ハンコ押すだけ。ちょろい。」と言っていました。まあ、丸投げできるってことです。

もう予算取りで見積もりを取りまくる必要はありません。施設が動き出したら楽です。

事務系担当者目線からのデメリット①怖い

PPP/PFIは件数が増えているとはいえ、経験していない自治体もまだまだ多いです。PFI事業に限定すると件数は令和4年(2022年)3月31日時点で約930件程度です。日本には約1,400の自治体があります。

これを国・コンサルは「PFI事業が広がっている!バスに乗り遅れるな!」的な物言いで自治体にやらせようとします。

でも、一つの自治体で複数事業実施してる分を除いたら、おそらく半数近くの自治体は未経験ってことですよね?しかも、自分の自治体でPFIやったことあるといっても別の部署の事業かもしれません。

PPP/PFIの発注はいわゆる「普通」の手続きとは違うんですね。しかも複雑だし、「普通」の手続きとは違う発想で発注しないといけない。

はい。最大のデメリットはここです。つまり、前任者ないし他の部署のやり方をパクれない可能性が高い。

となると、事務系職員のあなたはこう思うでしょう。「初めてやる手続きは怖い」。担当者目線からの最大のデメリットはこれにつきます。

VFMがでようが、施設のクオリティ云々とか関係ありません。役所の職員は手続屋であって企画屋ではないです。

これがみんなが大きな声で言わない現実です。法的に義務付けられている手続きを飛ばさない自信はありますかっていう。

法的な手続きを飛ばすと、最悪、ニュースになったり首長が議会に頭を下げたりします。後から取り繕うのが大変です。

次回以降の続き

次回以降は、デメリットとして「目立つ」、「業務量を減らせない」を続けて書きます。

画像はAIが生成した「突然首長の思い付きによりpfi事業の推進を命じられたため、不安にさいなまれ怯える日本の地方公務員」です。

#PPP /PFI #PFI #公共施設マネジメント

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