見出し画像

バーテンダー論語①

1巻~3巻まで。

世の中に絶対にお客様を裏切ってはいけない仕事がふたつあります。ひとつは医師・薬剤師。もうひとつはバーテンダー。どちらも処方ひとつで毒にも薬にもなるものを売っていますから。(佐々倉溜)


バー=止まり木、テンダー=優しい、『優しい止まり木』という意味です。この木がバー。これだけじゃただ酒を置く板です。でもそこにバーテンダーがいるから―バーにテンダー=優しさが生まれる(佐々倉溜)


カウンターの前に立ったらそれが誰であれバーテンダーは絶対にお客様を裏切らない。(佐々倉溜)


隠れ家だからこそバーの扉は重く道行く人を拒むかのように店名も小さく目立たない。その代わりいったん中に入れば―あの重い扉があるからこそお客様は安心して外の世界を忘れられる。肩書きや年齢やいろんなものを忘れて本当の自分に向き合えるのかもしれません。(佐々倉溜)


バー以外でもサービス業のスタッフが絶対にやってはいけないことがあります。"他のお客様のことを話題にすること"。そんなことをすれば自分のことも他のお客様に話すんじゃないかと信用を失いますから。(佐々倉溜)


どんなカクテルにもお客様の人生を少しだけ変える魔法が秘められている。(佐々倉溜)


バーでは何を売っているか。バーという時間と空気である。これを作っているのがバーテンダーなのだ。時間、空気、バーテンダー。良いバーのグラスにはこの3つが入ってる。(城アラキ)


客に媚び味としての完成度を目指さなくなった時バーテンダーとしての堕落が始まる。バーテンダーは常に客がひれ伏すような完璧な味を目指さなくてはならない。(葛原)


人の本当の気持ちも表に見える部分だけではわからないのかもしれませんね。(佐々倉溜)


1/100 1/1000の確率かもしれないが確かに不運なトラブルは起こる。グラスを割る酒をこぼすオーダーを間違える。。。。。。確かに不運もある。しかしその不運を失敗につなげないのがプロ。バーテンダーにとって1/100の不運で起こった失敗でもお客様にとってはそれがすべて。たった一杯のグラスでもお客様を裏切ればバーテンダーはすべてを失うんだよ。(斉藤)


客を裏切らない。この1点においてバーテンダーは世界で最も結束の固い職業集団を呼ばれているんだ(葛原)


『砂漠が美しいのは・・・どこかに井戸を隠しているからだよ・・・その美しいところは目に見えないのさ』(「星の王子様」より)


錆びた釘も磨き直せばいつでも光を取り戻す。バーは錆びて疲れたお客様の心を輝かせるためにありますから。(佐々倉溜)


世界中のすべてがお客様の敵だとしてもバーテンダーだけは最後の味方にならなければならない。(佐々倉溜)


聞かれたことがあります。お前はなぜバーテンダーをやっているのかと。その時答えました。孤独に傷付き行き場のない魂を救う最後の一杯。それを『神のグラス』という―私はいつかそんな一杯を作りたいと思っています。(佐々倉溜)

思い出はね、自分が生きた証なんです。失敗も成功も今となってはすべて甘美に思える。(峰岸隆一)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?