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私が旅をする理由〜2021年の終わりに

毎年恒例の、年末事務所オープンデーが12月30日に無事終了いたしました!

初めましての方、お久しぶりの方、毎年行きたいと思っていたと心待ちにしてくださった方、お出かけや帰省ついでにお越しくださった方、つたないライブ配信を見守ってくださった方。

そして何より、素晴らしい商品を届けてくださった生産者の皆さま。
たくさんの方に支えられて成り立った会になりました。

会場では偶然に再会した方、オフラインでは初めて会ったという方、新たなご縁が生まれた方も。
年末のお忙しい中、関わってくださった全ての方に感謝です。

これから通販で注文してくださった方に向けて発送作業をしながら、実家で紅白を眺めたりする予定です。
お越しくださった方がそれぞれに、新年のスタートを心地よく過ごせますように。

当日の様子、ちょっと写真を掲載しますね。

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旅をするのは、取材のためです。

最近色々なアロマセラピストの方々から、
「いっぱい旅に行って、楽しそうでいいですね」
「私もフリーランスだったら、そんな旅をしてみたいです」
と言われることが増えました。

私が産地に足を運ぶのは、余暇の楽しみだと思われている模様。
そうか、そう見えるのかと、内心苦笑いしている今日この頃です。

私はいずれ、国産精油の産地についての本を書きたいと思っています。
もっと正確に言うと、書くと決めています。


10年ぐらい前のアロマの資格取得時、「このお題なら小林に文章を書かせたい」と思われる、専門分野を作ろうと決めました。
アロマセラピストとして、どのテーマを深めていくべきか。
そうして選んだのが「国産精油」でした。

しかし、すぐに壁に突き当たりました。
その当時、国産精油のことを網羅した本は一つもなかったのです。

情報がない=産地に行って生産者に聞いて歩くしかない。

というわけで、自費を投じての取材活動が始まりました。

フルリモートで働ける環境とはいえ、取材の時間を作るにも四苦八苦しているのが実情です。
よって、常に出張は結構無茶な弾丸ツアーになってしまいます。

徹夜で仕事を終え、キャリーバッグを引きずりながら空港まで走り、移動中に仮眠したりメールしたり、取材したのち夜も宿の部屋にこもってデザインワークをして…という、普通の人が思い描くところの「旅行」ではなく、あくまでも「仕事の出張」です。



実際に旅に出たら、取材はそう簡単じゃなかった。


実際取材してみてわかったのは、一度の産地取材で生産者の人から聞き取れる情報はごくわずかであるということ。

春夏秋冬の移ろいの中で、植物はどう変化し、栽培・収穫していく人はどのように仕事をしているのか。
これは年単位で、何度も通わないと見えてこないことに気づきました。



精油は、農林業と密接な関係にある


さらに「精油は農産物・林産物である」ということも、生産者の仕事を見せていただく中で、改めて感じたことでした。

頭ではわかっていたはずの、精油と植物の関係。
でも、東京のアロマショップに並ぶ商品を眺めているだけでは、イマイチそれが腑に落ちていなかったようです。


実際に森や畑に入れていただいたり、精油生産の作業を体感することで、やっと「精油は農産物・林産物である」が実感として感じられるようになりました。

では、そもそも農業とは?林業とは?

生産者は、農業や林業に携わる方々ばかり。
農業や林業に携わる生産者との最低限の共通言語が持てなければ、産地について書くことすらできないと気づかされました。

そんなわけで、取材旅に行くのも、森林や林業の講座に関わりつつ学ぶのも、全ては
「国産精油の産地について本を書きたい」
という動機からの行動です。



2021年、こんな仕事をしました。


4年がかりで取材し続けた福岡県八女市星野村の記事を、アロマトピア167号に書かせていただきました。
https://www.fragrance-j.co.jp/book/b584163.html


さらにアロマトピア169号の「日本産精油のはじめ方」では、生業の誌面デザインをさせていただくこともできました。
私がずっと求めていた、国産精油を網羅した一冊。
その制作に携われたことが、とても嬉しいです。
https://www.fragrance-j.co.jp/book/b591405.html

(アロマトピアもオープンデーで販売した結果、残部5部になりました。和田文緒先生著・アロマテラピーの教科書は完売です!)

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そして、私が得た情報のアウトプットは、何も「本」「文章」という形でなくても良いのだ、ということにも気づきました。
ささやかですがflavourの事務所オープンデーは、取材のアウトプットのひとつの形です。

森や畑と都市を、人と人を、デザインと香りでつなぐ。
2022年も、そんな仕事を続けていきます。

初夏には、私にとって未踏の県にも旅をする予定です。
新年の旅記録も、一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです!

写真は今年最後の出張、三重県の大型施設・ヴィソン。
来年もまた定点観測的に、お邪魔したい場所です。

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