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【詩】 赤と黒




僕の中の赤は歳と共に茶色に変化した。




黒になるのも時間の問題だろう。




若い頃は熱を帯びる程に真っ赤だったものが




いつしか保存状態の悪い骨董品のように




汚れを纏ってしまった。




一度付いた汚れを落として




元の赤に戻すような情熱も無くただ




変色して行くのを見ている。




そうだ




どうせ黒になるのなら




黒に塗ってしまおう。




そうして




赤であった事さえも忘れてしまおう。





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