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バーチャル京都観光とフォトグラメトリ技術

こんにちは、「Experience×Technology(体験×技術)」の松田です。
先日、京都の清水寺参道をVRで散歩してきたので、紹介します。

『京都VR ~清水寺参道編~』は、清水寺への参道である『産寧坂』『二年坂』『八坂通』の街並みを再現したバーチャル空間です。このバーチャル空間では、桜が舞い散る参道を、周囲の歴史的な建物を眺めながら散策することができます。

現地にある建物や看板が忠実に再現されており、臨場感抜群。
現実の桜はとうに散ってしまいましたが、ここではいつでも満開。
実寸大の五重塔(八坂の塔)を見上げることもできました。

メタバースプラットフォームの『cluster』(PC・スマホ対応)と『VRChat』(PC用)で配信されており、PCやスマホさえあれば誰でもかんたんに楽しむことができますので、興味がある方はぜひ一度体験してみてください。

さて、ここからは技術的な解説を……。

『京都VR ~清水寺参道編~』には、写真から3Dデータを生成する『フォトグラメトリ』という技術が使われています。さまざまなアングルから撮影した大量の写真をAIが解析し、その色や輪郭から『実物の形状』を推測して、自動で3Dデータを生成する仕組みです。今回は、早朝の清水寺参道で撮影された25,180枚もの写真が使用されているそうです。

フォトグラメトリを利用することで、実在する空間や物体を比較的手軽に3Dデータ化することができます。以前の【やってみた】記事でご紹介した『Luma AI』も、フォトグラメトリを利用したアプリのひとつですね。

また、3Dデータをメタバースプラットフォームやゲームエンジンと組み合わせることで、インタラクティブな体験を付加できます。

VRChat版では、現地で売られている食べ物や和傘を手に取ることができました。
路上で談笑しているVRChat利用者も見かけました。

さて、そんなフォトグラメトリにも弱点があります。『AIが推測した形状』が3Dデータとして生成されるため、細かい部分が歪んだり、デコボコしてしまうことです。

細部に注目すると『粗さ』が気になりますね。

正確な3Dデータを作るには、より多くの写真を用意したり、現地の3Dスキャンデータを組み合わせたり、生成後の3Dデータを人の手で調整する必要があります。
AIの進化とともに、フォトグラメトリの精度が向上することにも期待したいですね。


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