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存在しないスーパーモデルの肖像。AI学習1.5ヶ月目
なんとなく作りたいものをピンポイントで生み出すノウハウが掴めてきた1.5ヶ月目。
技術スタディとして、AIによる非実在スーパーモデルの生成システムを組んでみた。ジャンルを限定すれば、かなり高品質な画像を作れるように。
![](https://assets.st-note.com/img/1655826191582-zfTH1bVnkn.png?width=1200)
AIはデータセットに含まれるバイアスをそのまま学習する。結果的に、人類のもつ偏見がAIに反映されてしまう。
これは、GAFAが必死で解決しようとしているAIの巨大な壁だ。
でも逆を言えば、AIは「学習を偏見を可視化してチェックする装置」として使えるのではないか。
AIが学んだ偏見を、統計分布として出力すれば、社会のもつさまざまな偏見を知るツールとして、逆に使える気がした。
美という偏見の可視化
たとえばスーパーモデルをビッグデータ化し、統計的な中央値を求めれば、ファッション業界が考える「美」のセンターを見つけることができるはず。
そんなことを考えながら、いかにもいそうでどこにも存在しない、非実在のスーパーモデルを生成する仕組みを作ってみた。
無限に変化する美の実験。
— 深津 貴之 / THE GUILD / note.com (@fladdict) June 22, 2022
こう見るとファッションモデルの美は「目」と「眉」に圧倒的なテンプレ感があり、「唇」や「頬骨」は個体の個性を生かす感じやね。 pic.twitter.com/ClEbHNypQS
こんな感じ。こうやってみていると、どうも「目」や「眉毛」にはつい良いテンプレート的な傾向があり、頬骨や鼻、唇は個々人の個性をいかしている傾向があるように見える。
やってみておもしろい点としては、AIの潜在空間の中ではあらゆる人種的な特徴がミックスされるので、現実のモデル以上に人種的な多様性が出た。
・現実のモデルは、意識的に多様性をもたせる起用が行われるので、極端な特徴をもつ個体が一定含まれる傾向がある。
・AIのモデルは、現実のモデルを超えて多様な特徴の組み合わせが生まれる。一方で出力が統計の中央対によるので全体としては、極端な顔が減る。
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存在しない人とのそら似
この精度で人の画像をジェネレートする技術が普及すると、色々な問題が生まれてくる。
一番大きな問題は、「AIで作られた人間」とたまたまソックリな人が存在する問題だ。地球には70億人の人間がいるので、どんな顔をしようが絶対に誰かに似ている。
自分と似ている顔の人が、スーパーモデルや、VTuberやポルノクイーンとして大活躍していたとき… たまたま顔が似ている人は、どうなってしまうのだろうか?
まっとうに考えれば、他人のそら似と同じ扱いなので、何かを主張できはしないと思うのだけど… (狙って誰かに似せた場合は例外として)。
それでも、自分そっくりな人がムチャクチャ大金を稼いでいたり、ポルノに出ていたらものすごく精神衛生に悪いはず。
こういったテクノロジーは、まだ世に広くはでない…と思うけど、解き明かすべき課題がいっぱいだなぁと思った。Adobeさんに頑張ってもらうしかない。
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存在しないモデルでインスタグラムを作っても面白いかもしれない。
いただいたサポートは、コロナでオフィスいけてないので、コロナあけにnoteチームにピザおごったり、サービス設計の参考書籍代にします。