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mn/as/hg
2020年12月25日 00:01
眠りについて考えると、途端にかなしくなってしまうわたしはこんなに夜のことを愛しているのに、夜は全然わたしのことを見てくれないから寄せては返す波潮が満ちてきて、足元をひたひたと濡らしはじめるように、夜が始まるこの時間だけは、誰にも邪魔されない、わたしだけのものになるカーテンがすこし開いているのが嫌だ閉めようと空を見上げると、くし切りにしたリンゴをしゃくったような形をした月が見えた