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「箱」と外向き思考(その24) 影響のピラミッドモデル

よりよい人間関係を築くとともに、組織やチームの成果を高めることができる考え方である「『箱』と外向き思考」について書いています。

今回は、相手の変化をサポートする時に役に立つマインドセットの持ち方について考えていきたいと思います。

相手の変化をサポートするとは、たとえば以下のような状況です。
■ 子どもの生活態度を改めさせたい
■ 部下の仕事への取り組み方を改善させたい
■ 妻や夫の自分への態度を変えさせたい
■ 上司に指導方法を改めてもらいたい
■ お客様に自社の製品やサービスを採用してもらいたい
などなど。

このような状況のとき、私たちが取ってしまいがちな行動は、とにかく相手を変えようと努力してしまうことです。
「ああしろ」「こうしろ」と指示したり、「こうすべきだ」と忠告したり、「このようにしないと君が損をする」と脅したり、などなど。

果たして、それによって相手は変わるでしょうか?

答えは「否」です。
仮に相手が渋々従ったとしても、それは一時的なもので、必ずと言っていいほど元に戻ってしまいます。

相手の変化をサポートする時に必要なのは、
「相手を正す」ことではなく「相手が正しい方向に進むように手助けをする」ことなのです。

下の図をご覧ください。
これは、アービンジャーが「影響のピラミッドモデル」と呼んでいるものです。

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相手を正す前に、相手に対して「教える・伝える」ということが必要です。
なぜ変わる必要があるのか、変わることによって何が期待できるのかなど、相手が自ら変わろうと思うように導くのです。

でもその前に、「相手の話を聴く」ということが必要です。
相手がどのような状況にあるのか、何を望んでいるのか、なぜ今の行動を取っているのかなど、相手のことをよく知ることが大切です。

そのためには、相手との信頼関係が必要です。
相手との間に信頼関係がなければ、話を聴くことも、教えたり伝えたりすることも効果がありません。ましてや相手に変化を促すことなどできないからです。

相手との信頼関係を築くためには、相手に影響を与える人との信頼関係を築くことも大切です。

これらのことを行うためには、自分自身が「箱」から出て、外向きのマインドセットでいることが必要です。自分が内向きだと、相手や相手に影響を与える人との信頼関係を築くことはできません。

以上が「影響のピラミッドモデル」の概要ですが、ポイントが3つあります。
1.「相手を正す」ことより「相手が正しい方向に進むように手助けをする」ことのほうに、より多くの時間や労力を使いましょう。
2.一つの段階でうまくいかないときは、一つ下の階層に戻りましょう。
3.相手に対する自分の影響力は、一番下の「マインドセット」によって決まることを常に意識しておきましょう。

これらのことについて、次回、もう少し詳しく解説してみたいと思います。
どうぞお楽しみに!

株式会社F&Lアソシエイツ
代表取締役 大竹哲郎
https://www.fl-a.co.jp/


「『箱』と外向き思考」は、アメリカの Arbinger Institute という機関が生み出した考え方で、今では世界中の国で、自己啓発や組織開発に用いられています。日本では、福岡に本社を構えているアービンジャー・インスティチュート・ジャパン株式会社が日本の総代理店としてセミナーやコンサルティングを提供しています。
弊社は、アービンジャー・インスティチュート・ジャパン株式会社の代理店として、その普及に努めています。「箱」や「外向き思考」についてもっと深く知りたいという方は、無料説明会や有料セミナーに是非ご参加ください!
https://www.fl-a.co.jp/seminar/

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