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30代ワーママ・キャリアブレイクの記録③〜行きたいところに行く・好きなことをやる

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自由な時間がはじまった

会社を辞め、ついに無職に。キャリアブレイク期間が始まりました。
ただし保育園の就労要件があるため、約3ヶ月ほどで次の仕事に就く必要あり。
そして、日々の育児はもちろん続きます。
それでも、自分の時間ができた喜びは大きく、足取りは軽くなりました。

季節は、日差しも空気も気持ちの良い春。
それまで通勤電車の中から毎朝ぼうっと眺めていた大きな公園を散歩したり。
近所のカフェでモーニングしながら、日記を書いたり。

そんな穏やかな時間を過ごしたかと思えば、
次の仕事どうしよう?何か探さなきゃ、時間がもったいない、
といった焦りや不安に飲み込まれたり、予定を詰め込みすぎて疲れる時も。

なんにせよ、自分の思いつきで時間の使い方を決められる日々のおかげで
自分と向き合い、気づき、受け入れることができるようになっていきました。

そんな中で、やってよかった・行ってよかったことをいくつか書きます。

無心になれた「タフティング」と「キックボクシング」

全く違う二つですが、どちらも初体験かつ「無心になれた」という意味で、充実感が大きかった体験です。

まずタフティング。ざっくり言うと、自分でラグマットを作る!というものです。

自分の好きな形を選び、色を選び、タフティングガンでひたすら線に沿って糸を打ち込む作業。
これがとても楽しかった!
そして、作業工程のなかに自分の特性(スピードはあるが雑・粗い)が見える!
一緒に行った友人は逆に、丁寧にやりすぎて時間がかかっていました。
こんなところも人それぞれ、でもそれでいいんだよね、と何か励まされた気持ちになったりも。

もう一つはキックボクシング。
インストラクターの言う通りにキック・パンチを繰り出すのが気持ちいい!
何も考える暇がない!まさに無心、音ゲーに近い感覚でしょうか。

転職活動で、朝から晩まで自分の行く末を考えて頭がパンパンの時だったので、「何も考えない」時間を作るだけでこんなにスッキリするのか、と驚きました。
身体と心は繋がっていますね。それからは定期的に通っています。

ひとりで二泊三日の鎌倉旅行

心が疲れるといつも思うこと、それは「一人になりたい」「海が見たい」…。

今回、家族の後押しもあり、思い切って二泊三日のひとり旅を敢行しました。
行き先は大好きな鎌倉・長谷エリア。
ずっと前から憧れていた「hotel aiaoi」に宿泊し、とても良い時間を過ごしました。

部屋の照明、鳥の巣みたいで大変可愛い

宿以外は一切事前に予定を決めず、到着してからやりたいことや食べたいものを考え、探す。たくさん歩いて景色を見る。日曜朝の海辺の風景を眺める。
自分で選んだ小さな贅沢を積み重ねることで、「楽しい」「嬉しい」といったポジティブな感覚が回復していく感覚を味わいました。

またこのエリアは、「この場所が好き」といった意志を感じるお店や人が多いのも、惹かれる理由の一つです。

そんなお店や人々の姿を見て、
私もどうせ頑張るのであれば、少しでも好きなことをして生きたいな、
そのための努力をしたいな、
もっと自分の心地よさ(そして嫌な感覚を避けること)を大事にしていいんだよな、と、シンプルに思うことができました。

6年ぶりのアラバキロックフェス、16年ぶりのELLEGARDEN

毎年4月末に宮城県で開催される「ARABAKI ROCK FEST.」。
会場が実家から近いこともあり、高校生の頃から、20代後半で妊娠するまで、毎年必ず参加していた大好きなロックフェスです。

しかし、ここ数年の妊娠・出産・そしてコロナ禍。
アラバキ自体が中止になった年もありましたし、その他様々なリスクを考えて諦めていたら、すでに6年が経過。
そしてそのうちに、「自分も変わってしまったし、体力もガタ落ちだし、今はもう楽しめないかも」と悲しい諦めすら感じるようになっていました。

しかし今年は、「行こうと思えば行けるかも」の要素が重なり、少し不安はありつつも思い切って行くことにしました。
今回行ったのは二日目の午後〜夜のみ、ソロ参加。
二日間フルで、友人と朝から晩まで遊び回っていた頃が懐かしい…。

そんなエモーショナルな気持ちで会場に到着すると、数年前と何も変わらない景色がそこにありました。
いい天気、自然、生ビール、名前しか知らないバンド、大盛り上がりでダイブ・モッシュしているお客さん。
その懐かしい光景を見ただけで、私は一人ビールを飲みながら号泣していました。

アラバキに行けなかった間、私の人生に起こった様々な変化。
もちろん大きな幸福もあったけど、自分が消えてなくなってしまうような不安もありました。
そしてそれを飲み込むのが大人なんだと、諦めてきた場面も多くありました。
変わるのが普通なんだと。変わらなきゃいけないんだと。

だけどこの平和なお祭りは、こうやって何も変わらずに、音楽を鳴らし続けてくれていたんだな。変わらないものってあるんだなと、胸がいっぱいになりました。
そして「あの頃と変わらず、音楽で心を開放できる自分」がちゃんと心の中に残って居てくれたことにも、救われた気がしました。

そして夕方、一番大きなMICHINOKUステージ。
16年ぶりにELLEGARDENのライブを観ることができました。

大好きだったバンド、ELLEGARDEN。
最後に見たのは高校生の頃、活動休止発表直前の2008年アラバキでした。
エルレが復活したのはもちろん知っていたけれど、それもまた妊娠・出産・コロナ禍によってライブに行ける状況ではなく、気づけば数年が経過。

高校生の頃に好きだったバンドを見て、今の自分がどんなことを思うのか。
少し怖くもあり、楽しみでもあり。そしてライブがスタート。
大好きな曲のオンパレード、大盛り上がりの客、大合唱。
ああ、やっぱりすごいなエルレは。現在進行形なんだ…と、人の波に揉まれながらぼんやり考えていました。

そしてライブ中盤。曲は「風の日」。
私は高校生時、早い激しい曲が好みで、この曲がそこまで好きではありませんでした。

でも30代の今の私には、この曲が驚くほど心に沁みたのです。
全てわかったような気がして、そこからライブが終わるまでずっと涙が止まらず。
嗚咽が出るほど泣いていましたが、それでも周りの誰も気にならないのがロックフェスのいいところ。
大切なものを急に取り戻したような、不思議な感覚になりました。

高校生の頃にはピンと来なかった「風の日」、30代にこそ刺さる。
今この時期にまた聴けて、本当に良かったです。
エルレガーデンありがとう。
そして高校生の頃の私よ、30代の今もなんとか頑張ってるよ。

そして終わりに近づく、キャリアブレイク期

そんなこんなで、もうすぐこの自由な時間も終わります。
ひとまずは、昔お世話になった方に拾っていただいたので、そこで働く予定です。
また、もっと本格的にやりたいと思っていたデザイン関連の仕事も、まずは副業の範囲でやってみるつもりです。

ここに至るまで、日々ジェットコースターのようにいろんなことを考えました。
まずはネガティブに偏ってしまっていた思考を柔らかくするところから始まって、
じゃあ何をしよう?
少しでも好きなこと、楽しいことをやりたいよね。
でも本当に好きなこと・やりたいことってなんだろう?
やっぱりあれかな?こっちかな?
でもそれを叶えるために何らかの犠牲を払うしかないとして、耐えられるのか?
他に何か道はないのかな?
いま守りたいもの、妥協したくないもの、どれを優先したらいいんだ?など。

結局今も、絶対これだー!!という答えには辿り着いていません。

ただ一つわかったことは、
「こうやって考え、探し続けることの繰り返しが人生なんだろうな」ということ。
正直疲れるけど、きっといつまでもその繰り返しなんですね。

そうやって繰り返し考えながら、その時その時に楽しそうな方向、自分にとって心地良く、広がりがありそうな方向に進む。
そうしていれば、いつかどこかに辿り着けるかもしれない。

そのためにはやっぱり、
自分がどんなことをしていると楽しいのか、満足できるのか?
それを知っておくことが、いざチャンスが来た時の下準備になるんだろうな、と。

逆にいうと、自分をすり減らしすぎて感覚を失ったり、無闇に自分を責める状態を「普通」と考えるのはもうやめます。
その状態でいたら、正しく考えることも、良い道を探すこともそもそもできない。

自分の中にあるいろんな要素を、観察し、認めること。
そして、良い悪いじゃなく、合う合わないで考えること。それを心に刻みます。

書きたかったことは書けたので、私のキャリアブレイク記は一旦ここで終わりにしようと思います。
またいろんな悩みが出てくると思いますが、今回のこの数ヶ月で気づけたことを、ちゃんと思い出して乗り越えられますように。

ごった煮のようなこの記録、最後までお読みいただきありがとうございました。

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