第三回：チャレンジャーバンクが生み出す経済インパクト

こんにちは！Fivot人事部です。
Fivotは将来的に銀行免許を取得し、チャレンジャーバンクとして「新しい産業構造に新しいお金の流れを作る。」ということをMissionとしています。

これまで、チャレンジャーバンクの歴史、チャレンジャーバンクの種類についてご紹介してきました。第三回目の今回はチャレンジャーバンクが生み出す経済インパクトについて考察してみたいと思います。

1. 市場規模の拡大
チャレンジャーバンクの市場規模は急速に拡大しています。Allied Market Research*が発行した報告書によると、世界のネオ・チャレンジャーバンク市場は2019年に204億ドルを生み出し、2020年から2027年までの年平均成長率は48.1％を記録。2027年には4,710億ドルに達すると推定されています。

2. 資金調達額
チャレンジャーバンクは大規模な資金調達を行っており、これは金融市場への大きなインパクトを示しています。例えば、2020年には以下のような大規模な資金調達が報告されています。

・Revolut（イギリス）：5億ドル以上
・N26（イギリス）：5億7000万ドル
・Chime（アメリカ）：7億5000万ドル

これらの大規模な資金調達により、チャレンジャーバンクは成長を加速させ、従来の銀行に対する競争力を高めています 。

3. ユーザー数の増加
チャレンジャーバンクのユーザー数も急増しています。例えば、以下の銀行のユーザー数はそれぞれ数百万を超えています。

・Revolut（イギリス）：3,500万人以上
・N26（イギリス）：800万人以上
・Monzo（イギリス）：900万人以上

これらのユーザー数の増加は、金融市場におけるチャレンジャーバンクの影響力の拡大を示しているといえます 。

4. コスト削減効果
チャレンジャーバンクの低コスト構造は、ユーザーに対する手数料削減やサービスコストの低下をもたらしています。例えば、RevolutやN26のような銀行は、国際送金手数料を従来の銀行に比べて大幅に低減しています。これにより、個人や中小企業が年間数十億ドルのコスト削減を実現していると考えられます 。

5. 経済全体への影響
総合的には、チャレンジャーバンクの台頭は金融業界全体に数千億ドル規模の経済インパクトをもたらしていると推定されます。これは、新しい市場の開拓、従来の銀行の効率化、ユーザーの金融サービスへのアクセス向上など、多岐にわたる要因に起因します。

これらの数値は具体的な研究や報告に基づくものです。実際のインパクトは地域や市場状況、経済環境に依存するため、一概には断定できませんが、チャレンジャーバンクが金融業界と経済全体に与える影響が非常に大きいことは明らかになっています。

＜参照文献＞
・Allied Market Research, "Neo and Challenger Bank Market Size, Share, Competitive Landscape and Trend Analysis Report, by Service Type and End User : Global Opportunity Analysis and Industry Forecast, 2020-2027."
・Revolut, "Revolut raises $500 million in Series D funding as it sets sight on profitability and daily adoption in 2020"
・N26, "N26 extends its Series D funding round to $570M, maintaining its valuation at $3.5B."
・THE WALL STREET JOURNAL, "Chime Financial Raises $750 Million in Latest Funding Round."
・ユーザー数：各社HPより

弊社代表取締役 安部の投稿も併せてご覧ください。