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住宅ローン控除初年度の確定申告

昨年マンションを買ったので、確定申告で住宅ローン控除(住宅借入金等特別税額控除)の手続きを行った。1年目は色々手続きが必要という程度の理解だったが、一通りやってみたので記録を書き留めておく。

こちらは令和3年(2021年)ぶんの申告手続きのため、参考にされる方は年度にあわせて提出物等の確認をしていただきたい。

申告書の作成

毎年確定申告はしているので確定申告自体のやり方はある程度把握している。ちなみに青色申告。ただここ最近は副業も全然できてないので今年は一旦廃業届を出そうかなと思ってる。

先に書いておくと、今回はマネーフォワード クラウド確定申告を用いて提出を行い、住宅ローン控除に必要な添付書類は書面で郵送した。

住宅ローン控除の必要書類

書類が受理されたのが2022年2月25日でこの記事執筆時点では国税庁側で確認中なので過不足があるかもしれないが、今回自分が作成にあたって必要になったのは以下の書類。中古マンションの購入だったので、新築の場合等はまた異なる模様。

*3月10日追記 … 処理状況の更新があって還付金の支払手続きに進む旨の連絡が来たので、手続きの内容は問題なさそうでした。

  • (特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書

    • 自分で作成、提出

  • 売買契約書

    • コピーを提出

  • 登記事項証明書

    • 計算明細書の作成に用いたが、結果的に提出は不要だった

  • 住宅ローンの残高証明書

    • 金融機関から送られてきた元本を提出

  • 住宅性能評価書

    • コピーを提出

計算明細書の用意

まずは控除額の計算明細書を作成する必要がある。 freee だと新築物件を購入していた場合に freee 上で作成する仕組みがあるみたいだけど、中古は対応していない模様。マネーフォワードはその辺一切機能がなかった。

調べた結果、国税庁の作成コーナーで作れるとのことだったのでそうすることにした。ツール自体は以前によく使っていて馴染みあるものなのだが、色々アップデートされていてよくできているなあと感心した。自分は青色申告用の会計データをまとめるために freee やマネーフォワードを使っているが、確定申告だけしたい人はこれで十分。というか結局これが一番やりやすいまである。なお国税庁のツールはだいたい動作環境が決まってて、 Mac の場合は Safari じゃないと使えなかったりするので注意。

今回は計算明細書のみを作りたいので、申告内容に関する質問を「いいえ」ですっ飛ばして「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除 」欄だけ記入した。

登記事項証明書と売買契約書を見ながら必要事項を記入していくと、控除額が設定される流れ。ここで「不動産番号」を入力すると、登記事項証明書の提出が不要になるとのこと。「住宅に居住を始めた年月日の入力」には住民票を移動した日付を入力した。

そのまま提出手前まで進むと書類をダウンロードできるので、計算明細書のみ出力するようにチェックして PDF をダウンロードした。

マネーフォワード上には控除額を入力する欄のみあったので、そこだけ入れた。どうせ計算明細書自体を添付するので、還付金等の計算に必要なデータだけ反映すればよいということだろう。

地震保険の控除

ちなみに火災保険に加入した際に地震保険にも加入していた場合、こちらも控除がある。保険加入時に送られてきた書類に地震保険の証明書が添付されているので、それをもとに入力した。忘れずにやっておくとよい。

申告書の提出

提出はとりあえず何も考えずにマネーフォワードで提出した。提出後の画面で添付書類は郵送で送るよう書かれていたが、まあ e-Tax で送れるだろうとたかをくくって e-Tax で添付書類を送る手続きを調べた。

添付書類の提出

調べたところどうやら添付書類単体で提出はできず、申告書を e-Tax で提出する際にあわせて添付できるという仕組みの模様。なので一旦マネーフォワード上で提出方法を e-Tax に切り替えて .xtx ファイルを出力した。

そして国税庁の e-Tax の Web サイトにログインして、「申告・申請・納税」メニューから「作成済みデータの利用」を選び、 .xtx ファイルをアップロードした後、「添付書類(PDF)追加」を押して添付書類を登録した。

下部中央のリンクから添付書類の追加が行える

添付書類のアップロードにあたって、合計で10MBまでしか登録できず、分割して提出といったこともできないようで、中々に難儀した。一部のデータについて写真を撮って PDF に変換したためサイズが大きくなってしまい、他のファイルと合わせて10MB以下に収めるべく計算しながら容量削ったりと煩わしかったので、可能な限りスキャナで画質を押さえて取り込むのがよさそう。

ちなみに提出が必要なファイルとそのファイルの名称についてはこちらのリーフレットを参照した。都道府県によって提出ファイルに違いがあるのかいまいちわからないのだが、これはどうやら福岡県の令和3年用のものらしい。検索で引っかかったのでこれをみていたが、東京都で調べても出てこなかったので、まあこれでいいやと。問題があれば税務署から連絡がくると思うので早めに提出するように心がけた。

https://www.nta.go.jp/about/organization/fukuoka/topics/myhome_r03/pdf/leaflet.pdf

提出エラー

なんとか添付書類をすべてアップロードして提出したのだが、エラーが返ってきてしまった。エラーコードがあったのでそれで検索したが、 e-Tax で添付できないファイルが含まれているというエラーっぽく、添付書類の形式の問題かと思って色々試行錯誤したが一切受け付けられず途方に暮れた。

おそらくだが、マネーフォワードで提出した段階で国税庁側に「添付書類の郵送が必要」というフラグがたった状態で送られているためどうあがいても受け付けられないのかなと思われる。なので e-Tax は諦めて添付書類については郵送で送ることにした。

エラー画面

ちなみに e-Tax のシステムは完全にカードリーダーレスで各種手続きができるようになっていて、ログインや署名などスマホからマイナンバーカードの読み取りであらゆる操作が行えるのですごく進化を感じる。

なお e-Tax の Web サイトも Mac の場合は Safari のみ対応しており、 Safari に専用の拡張機能をインストールする必要があるので、そのあたりは案内に従ってセットアップしておくとよい。

添付書類の郵送

添付書類を郵送するにあたって、送付書が用意されているのでこれをダウンロードする。 e-Tax の Web サイト上で「送信結果・お知らせ」メニューからメッセージボックスを開くと受信通知が届いていたのでそれを開き、添付書類送付書を開き、開いたページを印刷すればよい。

この添付書類送付書には必要なデータは予めデータが入力されているので特に記入等は必要なかった。用意していた提出書類と合わせて、こちらも提出する。

書類一式はレターパックライトに入れて税務署へ送った。念の為左下に「所得税確定申告書添付書類在中」と朱書きも添えた。

会計ソフトに関する余談

これまでは freee を使って確定申告をしていたが、普段からマネーフォワード ME を活用しているので今回からマネーフォワードに切り替えてみた。

会計機能

会計周りの操作はマネフォの方がわかりやすく感じた。まあここは慣れたらそんな特別変わらないかなとは思う。家事按分なんかの操作性もそんなに変わらなかった。

freee はメニューがごちゃごちゃしててどこに何があるかよく迷子になって、まあそれがストレスだったので今回乗り換えたのだが、マネフォはそのあたりすっきりしてるように感じた。とはいえ自分は毎月操作してるわけではなく必要がでたときだけ使ってるので、日常的に使う人だと違った見え方にはなりそう。

マネフォは ME で設定済みの口座情報が予め連携されているので、そのあたりもスムーズでよかった。 freee は口座連携周りで以前なんかバグを踏んだらしく苦労したことがあったので、マネフォ ME を使ってる人だと負担は減ると思う。

確定申告機能

確定申告は freee の方が親切で使いやすいと思う。設問形式で流れにそって入力していくと書類ができあがる方式なので、確定申告に不慣れなら freee の方が不安なく進められると思う。マネフォの確定申告は自分で必要な控除を1つずつ選んで入力する方式なのでやることがわかっている人には手っ取り早いと思う。

マネフォは会計と確定申告の連携がちょっとわかりづらくて、今回無料アカウントで会計データ整理した後に有料プラン契約したら確定申告にデータ連携されてなくて、色々不安になりながら操作した。会計側の画面に確定申告に連携するボタンがあったのでそれを押したらちゃんと連携されたが、何か操作漏れてたらと思うと不安が残った。

どちらにせよスマホからマイナンバーカードを読み取って提出までできるため、提出はどちらもスムーズにできると思う。

国税庁の確定申告書等作成コーナー

会計データ等を編集するのでなければ、基本的には国税庁のツールを使えばよいと思う。特に会社員で年末調整をしていて控除だけ受けたいのであれば、源泉徴収票の内容を入力しつつ控除のデータを必要に応じて入力すればいいだけなので、確定申告と聞くと難しそうだけど、やってみると意外と簡単だったりする。

今年分は白色申告に戻して、国税庁のツールで提出にしようかなあと思っている。あるいはマネーフォワードなら無料プランの範囲でいけるかもしれないが、このあたりは次やるときに考えたい。

終わりに

提出して大体2週間ほど経ったけど今のところはまだ税務署の方で確認中のステータスなので、もしかしたらこれらの手順では足りないところなんかがあるかもしれない。問題があったら追記予定。

*3月10日追記 … 処理状況の更新があって還付金の支払手続きに進む旨の連絡が来たので、手続きの内容は問題なさそうでした。

最初から e-Tax で送っていたら添付書類も e-Tax でできたのかもしれないが、そのあたりの真偽は不明。ハマるようなら時間の無駄だしさっさと郵送にしたらいいと思う。

2年目以降は書類提出とか不要だったはずなので、こんな苦労することはもうないと信じたい。正直あんまり2年目以降については調べていないのでどこかでちゃんと調べよう。

完全に余談だが、自分は無印のEVAケースに年度ごとに必要書類等をまとめていて、確定申告が終わったらクリアホルダーにしまうようにしている。以前はクリアホルダーやファイルホルダーに直接入れたりしてたけどこっちのほうが取り回しやすくて気に入っている。

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