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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論348」

みなさん こんにちは アバター近藤です。

「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。

「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第5号(2003.3.25発行)「新世界秩序ー世界のクラブマーケット」3~※名称等は当時、一部文章省略

ドイツ~国内で唯一の大手ブランド、フィットネスカンパニー(G・M氏)

フィットネスカンパニーはフィットネスファースト(英)のドイツ支社であり、現在ドイツ国内30の都市に合計62クラブを展開しています。

会員数は132,400名で年商は約90億円です。

フィットネスカンパニーは国内最大手で、全店が直営店であり、低調な経済状況と激しい競合状況の中でも、この4年間安定した成長を続けています。

ドイツの総クラブ数は6,500であり、各地域は熾烈な競合状況にあります。

業界をリードするその他の企業には、エリクシア(25店舗、会員数77,500名)、TCホールディング(14店舗、会員数24,000名)、24アワーフィットネス(10店舗、34,000名)などがあります。

フィットネスファーストのクラブ同様、フィットネスカンパニーでも「手頃なフィットネス」をコンセプトとして、質の高い施設とサービスをリーズナブルな価格で提供しています。

会員は全てのクラブを共通利用できます。

デロイット&タッチ社の調査によると、ドイツの15歳以上人口8,200万人のうち、民間クラブ人口は540万人で、参加率は6.6%となっています。

この参加率は、2005年までに7.5%まで上がることが予想されています。

2001年末時点で、総クラブ数にチェーン店が占める割合は11%であり、その他は1~数店舗を運営する独立系企業で構成されています。

同調査は、「今後、市場の再編が進み、2005年にはチェーン店27%、独立店73%という割合になる」と予測しています。

しかし、私はそれほど急速に再編が進むことはなく、2005年時点では20%対80%程度なのではないかと思います。

2003年も引き続き、フィットネスカンパニーはドイツのナショナルチェーンとして確固としたポジションを固め、2004年末までに100店舗体制にしたいと考えています。

~ここまで~

当時のドイツ国内クラブ数は、現在の日本のそれと近しく、参加率は倍となっていたようです。

日本の大手チェーン企業の寡占率は過半を超えておりますので、比較するとチェーン企業でも規模は小さめ、さらに独立系クラブも多いといった特徴が見受けられます。

恐らく記事の通り、徐々に寡占化は進んでいったとは思いますが、日本では当時から相当進んでいましたので、それを考えますと取材された方の見識通りだったように推測されます。

また独立系クラブが多いことで、個性化・差別化もなされ、参加率も上昇するという良い流れが日本とは違い起こっていたと思われます。

本日もお読みいただきありがとうございました。


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