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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論808」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第37号(2008.7.25発行)「女性にターゲットしたフィットネスクラブ、続々誕生ーアラサー層の獲得を目指す」3~※名称等は当時、一部文章省略

アラサー層を獲得できる業態の開発

各社が女性にターゲットしたクラブを新設し始めた背景には、総合クラブにおいてアラサー層を中心とする女性の入会者が減少傾向にあることもあるのだろう。
もしこうしたレディース業態が成立するのなら、今後各社は既に総合クラブがあるマーケットにもこうした業態で出店し、シェア奪取とさらなる顧客創造を目指すことになるかもしれない。
ただ、アラサー層のハートを掴むのには難しさも伴う。
クラブ経営企業の中には40歳を過ぎた男性のマーケターが新業態のプロジェクトリーダーを務めることも多い。
ニーズを外さないように、相当慎重に取り組む必要があるだろう。

「日経ウーマン」編集長はアラサー層を次のように見ている。
「(アラサー層は)仕事も暮らしも私らしくありたいと思い、ロハス、スローライフ、エコロジーに関心を持つ。社会的成功より自分の身の丈に合った幸福感を求めている。(中略)今はまったり、ほっこりの時代。ハワイでブランド物を買い漁るより、近場の温泉でくつろぎたい。ブランド物で他人と差別化してワンランク上の自分を演出するより、本当に心地よいものを選びとる合理的な考え方をする。またそこには働き続けるという現実的な意志が見える。(中略)女性たちはできればずっと幸せで心身ともに健康で働き続けたいと願う。そのために、日々の疲労やストレスをアロマテラピーや温泉で上手にリリースする。購買力はありつつ、老後のために貯蓄する人も多い。30歳で燃え尽きたりしないよう、エネルギーを効率よく活用し、持続可能な働き方を探る。いわば省エネ型・エコロジー型の女性が増えたように思う。」(2008年4月21日・日経MJ)

~ここまで~

雑誌編集者などトレンドを追いかけざるを得ない職業の方々は、仕事柄、世代を一括りとして、定義づけを行いますが、アバター近藤はフィットネス事業でその定義がしっくりきた(まさにフィットした)経験はあまりありません。

それは、人間の身体個体差には相当な開きがあり、また生活環境や生活習慣によっていかようにも変化するため、世代という切り口でサービスを企画することだけでは不十分であると考えるからです。

以前、当社代表の伊藤さんが、それぞれの世界に合った共通言語でサービスも語る必要があるといったニュアンスの投稿をしましたが、フィットネス事業の一丁目一番地は、やはり身体的な要素が共通言語になると思います。

年齢や価値観は、情緒面での共通項を見出すことには有効となるものの、機能面(身体面)でのバラツキが出るリスクは否めません。
この課題を押さえずして、フィットネス関連新規事業の成功は難しいのではないかと個人的には考えております。

お読みいただきありがとうございました。

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