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2月9日(水):あえての非合理

日経ビジネスの特集から始まったファンづくりに関することをもう少しばかり。

私たちフィットネスクラブとしては中核価値である「お客様の身体をより良く変えること」を満たしたうえで情緒的価値を考えるのが望ましく、お客様との関係構築には「時間や手間を惜しまないこと」だと記しました。

お客様との関係性構築や定着は施策がすぐに結果へ反映されるような短期的・直線的なものではなく、複合的・連続的な取り組みの産物であるがゆえに、そこには時間も要するし、人の手を掛ける必要があります。

もし合理性にとらわれて効率や生産性だけを重視すると、どうしても先のような事柄は無駄なものとして削ぎ落されてしまいがちなので、ファンベースのような経営をしようと思ったら、合理性とは別な軸が要ります。

フィットネスクラブではイベント単体で収益を産めないなら、やる意味がないと言われてしまうケースも

少なくともクラブ運営をするなかでは「時間や手間をかけるから、はじめて得られるものがある」ことへの理解が大切です。

これは換言すれば合理性とは対極にある非合理をやることだと言えるでしょうか。

もちろんクラブ運営全体、そのすべてを非合理にしてしまったら、これはこれでクラブ運営は成り立ちません。

だから合理性をもってマネジメントする箇所と、意図をもってあえて非合理をやるところの舵取りが大切になりますね。

そうした部分的な非合理を積み上げたり、突き詰めていく先で生まれてくる無形の価値があります。

このようなお客様との関係、親密度はPLやBSなどの財務諸表に載ってくるものではありませんが、そこをどれだけ大切に考えるか、ですね。

関連して一見すると非合理ともとれる独自の取り組みを積み上げて得られる価値がビジネスモデルのなかに上手く組み込まれていると、それがオリジナルとしての強さになります。

合理性だけだと模倣は比較的容易ですが、部分的な非合理があることで模倣難易度はぐっと引き上がります。

そうしたビジネス的な側面でみても、どこかで意図した非合理を盛り込んだアプローチをする意義は大きいと思います。


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