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10月16日(日):土台となるカルチャーを築くこと

この数日は「Sports&Wellness Weekカンファレンス2022名古屋」で私が登壇予定のパネルディスカッションに付随したことを記していますが、本日も関連した話を少しばかり。

一昨日は「大から小へ」とダウンサイジングをすることでスケールメリットとは対極の「スモールメリット」が得られること、物事の二面性に伴って何かが「ない」ということは一方で別なものが「ある」ことへの裏返しに触れました。

また昨日はクラブの規模の大小による単純な優劣ではなく、もっと本質で普遍的な事柄は「お客様に目を向けること」だと記したと思います。

しかしながら昨日も触れたように、アタマではそれが分かっていてもそれを妨げてしまう種々の要因があるのも事実です。

繰り返しになりますが、小型クラブでの「あるある」は、パーソナルトレーナーにありがちな「自分のやりたいこと」や「お金」に始まり、自分の「自由」や「独立」などの欲が起点になる類です。

これに対して大型クラブだと「組織の論理」や「ヒエラルキー」、それによる「保身」のほか、「数字」や「効率」、「競合」、「トレンド」など、会社や自分を「守る」ための判断が中心です。

これらの要素のすべてが悪いわけではありませんが、それが過剰になれば目が曇るし、判断も誤ったものになっていきます。

では、そういった落とし穴に陥ることなく「お客様に目を向けた」適切な判断や運営をしていくにはどうすればいいか、です。

私なりの答えは良い企業文化、カルチャーを創っていくことだと思っています。

具体的には顧客志向やお客様の継続志向の価値観を組織内に浸透させていくことです。

まずは経営トップがそのようなメッセージ、方針を打ち出すことだし、重視する行動や指標もそれに関連したものに移行させます。

またお客様との接点、最前線にいるトレーナーの声に耳を傾け尊重し、考えることや意思決定の自由度を引き上げることも大切でしょう。

そして現場から価値を生み、それが競争力となるには積極的なチャレンジができるような心理的安全性を担保することも不可欠です。

当然ながら、これらは一夜にして変えられることではないし、お金で買うこともできませんから、時間をかけて築き上げていくしかありません。

私たちも小型クラブの運営を始めて7年目になりましたし、構想段階からいえば足掛け10年ぐらいです。

また大型クラブもコロナによって大きなダメージをうけましたが、それ以前から抱えていた問題点が徐々に蝕んでいたのは確かで、コロナはその決定打に過ぎません。

だからこそ労を厭わずに土台となる企業文化やカルチャーから再構築することが大切だと思っています。

●セミナータイトル
「トレーナー力を活かした小規模ジムの運営-活かしきれていない「個」・「小」・「地」を活かす、次代の経営」

●概要
コロナ禍により、逆転現象がみられている。かつては、資本力のある大企業、大型の施設、都心の駅前立地が、大きく成功するための要件とされていたところがあったが、今は、必ずしも資本力が乏しい個人であっても、トレーナーとしての本質的な能力を備え、たとえ都市近郊の住宅地や地方郊外のロードサイドに立地した小型の施設でも、地域密着ぶりを活かして経営を成り立たせることができるようになってきている。むしろ顧客の立場からみると、こうした「個」・「小」・「地」を活かしたジムのほうが、運動初心者とトレーナーの間にエンゲージメントが醸成されやすく、運動習慣化も達成しやすいという傾向もみてとれる。一トレーナーが、小規模でコンセプトがわかりやすいジムを開発、運営し、サクセスフルに成長していくためのキーポイントを探りたい。

・開催日時:11月11日(金)11時~12時30分

・会場:ポートメッセなごや

セミナーへの申し込みは以下、SPORTECのサイトからお願いします。

Sports&Wellness Weekカンファレンス2022名古屋
ポートメッセ セミナーⅡ 【A-7】

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