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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論653」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第21号(2005.11.25発行)「地域密着マーケティング」15~※名称等は当時、一部文章省略

4.地域密着マーケティングの事例(ゲインズビルヘルス&フィットネスセンター)

解決志向のコミュニティプログラム

5.企業
企業自体に対する取り組みについて補足します。
より良いビジネスができるようにサポートするのはとても大切なことです。
企業に対しては、従業員向けにしていることとは少し違ったことをしています。
例えば、ある企業が従業員のためにエクササイズを提供したい、とコンタクトをしてくる場合があります。
こうした時にはGH&FCの法人営業部の担当が対応します。
価格は下げませんが入会金を下げたり、あるいはスピーカーを派遣できることなどを伝えます。

6.将来へのアイデア
将来を見据え、様々な方向を模索しています。
地域におけるこれからのあるべき姿を探るためには、何はともあれ情報を収集することが不可欠です。
そのための1つの手段としてフォーカスグループを採用しています。
私たちはより簡単に、そして頻繁に行うことができる手段を考えました。
月に2~3回20人のメンバーと共にランチを食べるのです。
例えば大学生、在籍期間3年以内の人、クラブに入会したのが初めてという人など、それぞれ違った属性の方たちに集まって貰い、ランチを食べます。
これらの方々から1時間足らずの間に詳細な情報を得ることができるのです。
ここで得られた意見や情報は、広告をする時に非常に役に立ちます。
また、それ以前にクラブの人たちと良い関係を作ることもできます。
ランチに参加してくる人は何らかの問題を抱えていることも多いので、ランチ終了時までに話し合って、その問題を解決することもできます。
コストはランチ代だけで済みます。
それだけで良い情報を得ることができるのです。

会員とスタッフが1対1の関係を築くという方法もあります。
また会員同士を引き合わせることもしています。
これらは情報収集という目的もありますが、会員が定着するためにはスタッフと会員、または会員同士の関係が非常に重要です。
会員は知っている人がいるところへ来る傾向が強いからです。
会員の意見は良く聞くことも重要です。
私たちは「ご意見箱」を設置して、意見を求めます。
意見を貰う時には必ず名前と電話番号を確認し、電話をして話をします。
そして、その意見が素晴らしいものである時も、また採用するに値しないような意見の時も必ず電話をします。
そして、採用できない理由を納得して貰うまで話し合います。
また、スタッフが良い仕事をした時にも意見を言って貰うような制度を採り入れています。
月に300~400件ぐらいのコメントを得ていて、その中の100件ぐらいは改善点について指摘されたものです。

地域の状況も知らなければなりません。
このために常に商工会議所と連携を取っています。
私自身もそこの理事をしています。
そして市や群が行政でどのようなことをしているかを知っておく必要があります。
IHRSAやその他のコンベンションにも参加しています。
よく企業の中には、目の前のことばかりを考えすぎて、将来のことを考えることができなくなっていることがあります。
将来に向けてのビジョンを持つことは大切なことです。
将来のことを話し合う時は、改まった場所を設定すべきです。
GH&FCでは毎月8人がクラブと別の場所で1~2日をかけてクラブの将来について話し合います。
そのミーティングでは何を話し合うかテーマが予め決められています。
そのミーティングで良い解決策を導き出すためには、普段から業界誌を読んだり、セミナーに参加したり、クラブの視察をしたりして自分なりにサービスのあり方やクラブのあり方を高いレベルで整理できていないといけません。
そうしたことを怠らずにしていると将来より良い方向に進むことができるようになるのです。

~ここまで~

地域密着マーケティングを進める上で、クラブの内部、外部を問わず、具体的な手段を用いて、つぶさに観察をすることがとても大事だと思います。

情報には、大きく分けて直接の1次情報と間接の2次情報があると言われており、そのうちの1次情報の収集がやはり重要になると考えます。
良くも悪くも現代は、気軽に2次情報が手に入るため、その習慣に慣れてしまった方々は、1次情報の収集に不慣れまたは気付かないことも多く、その場合の分析・判断は一般の域に止まる恐れがあります。

少し前に、話題の生成型AIにて「運動を勧めるキャッチコピー」を検索してみましたが、内容はごくごく常識的な内容が回答され、改めて1次情報の収集からのオリジナリティが重要であることを実感した次第です。

お読みいただきありがとうございました。

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