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7月24日(水):不眠の解消はツールに頼る前に日常の見直しから

昨日は「ちょっと変だよ!?スリープテック市場」と題したことを記しました。

スリープテックの市場は着実に広がりを見せており、ビジネスの観点でいえば望ましいことですが、それだけ不眠が広がっていることの現れでもあり、健康の面から捉えれば手放しで喜べることではありません。

昨日も記したように「生存」と「生殖」と結びついた最も根源的な欲求の食欲、睡眠欲、性欲は、本来的には自然に沸き起こってくるもので、むしろそれに抗うほうが難しいぐらいです。

だから快眠のために特別な部屋、特別な温度、特別な光、特別な寝具、特別なウェア、特別な飲料、特別な音楽、特別な香りに包まれなければ、良い眠りにつけないというのは、よほどの異常事態だと考えるほうが自然でしょう。

そんな不自然な日常を是正することなく、また新たなツールで何とかしようとするのは、アプローチが少し捻じれてしまっている感は否めませんね。

つい先般も日経MJの「データインサイト」というコラムでは「満足な睡眠4割止まり」と題した記事が記されていました。

同記事によれば一般生活者1万人を対象にしたアンケート調査で睡眠に満足をしている人は、「非常に満足(3%)」と「満足(37%)」をあわせて4割にとどまっている状況を示していました。

その一方で就寝前の行動としては、多くの人がスマートフォンやタブレット端末を使用しており、その割合は20代なら8割強、60代でも6割近くに及ぶといいます。

これらは一例に過ぎませんが、日常のなかに睡眠不足になったり、睡眠の質を低下させる理由があるのは間違いありません。

こうした状況をみればスリープテックに包まれた家などを購入する前に、もっと身近でやれることがあるのはわかるはずです。

ざっくりした言い方ですが、生活のリズムを整える、身体を動かす、食事の内容を見直す、ストレスを発散する(コントロールする)手段を持つ、少しばかりデジタルツールから離れる時間をつくる、といったことですね。

睡眠に不満を感じており、なおかつ日常に不眠になる理由があるにもかかわらず、その改善へ真っ先に目が向かないのは、睡眠の重要性の理解にいたっていないのか、原因と結果の結びつきを把握していないか、それぞれの場面で誘惑に負けてしまう、といったことでしょう。

そういった意味で、まずは睡眠の重要性やメカニズムを理解しておくのがスタートですね。

そのうえで優先順位としては、テックに頼る前に日常生活を点検してみることから始めてほしいと思います。

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