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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論655」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第21号(2005.11.25発行)「地域密着マーケティング」17~※名称等は当時、一部文章省略

5.地域密着マーケティングの導入ステップ

実際に地域密着マーケティングを導入し効果を上げるには、自社に相応しい理念やクラブコンセプトの策定、戦略やアクションプランの立案、組織体制力、マネジメントシステムの構築など段階的・総合的に組み立てていくと良い。
以下に編集部が考えるその基本的なステップを示したい。

①現状把握・課題抽出
まず自社の現状をできるだけ正確に知ることが必要だ。
そのためには地域との関係性という視点だけでなく、もっと広い視点から自社を分析する必要がある。
それには既存のツールを用いると便利である。
例えば、日本経営品質賞の「アセスメント基準書」やCSR(社会的責任経営)に関するいくつかのガイドラインなどがそれに当たる。
そうしたツールの1つとして資料5に参考まで経済同友会がまとめた企業評価基準の構成内容を示しておく。
ここでは誌面の制約から構成内容の抜粋しか示せないが、これらの実際のツールにあたると経営要素全般に渡って網羅的にかなり細かく要領よく「自社」について分析できる。
分析を進めていくと、自社が何をしなければならないかが掴めてくるはずだが、大事なことは各課題を自社の強み・弱み、戦略レベルでの重要度などを踏まえて体系化することである。

「資料5 企業評価基準(抜粋)」
1.市場
・持続的な価値創造と新市場創造への取り組み
・顧客に対する価値の提供
・株主に対する価値の提供
・自由、公正、透明な取引、競争
2.環境
・環境経営を推進するマネジメント体制の確立
・環境負荷軽減の取り組み
・ディスクロージャーとコミュニケーション
3.人間
・優れた人材の登用と活用
・従業員の能力
・ファミリーフレンドリーな職場環境の実現
・働きやすい職場環境の確立
4.社会
・社会貢献活動の推進
・ディスクロージャーとパートナーシップ
・政治、行政との適切な関係の確立
・国際社会との協調
5.コーポレートガバナンス
・経営理念の明確化と浸透
・リーダーシップの発祥
6.コンプライアンス
・企業行動の策定と周知徹底
・コンプライアンス体制の確立

②ビジョンの策定
課題の体系化を進めていくと、自社の使命や役割、地域と良好な関係性を構築していくことの重要性などが浮かび上がってくるだろう。
そこでビジョンを策定する。
ビジョンは理念と置き換えてもよい。
例えば、埼玉県下に「フィットネスクラブわらわら」を2軒運営する株式会社わらわらは理念として「心と体の健康、人と地球の健康」をうたい、「ローカルコミュニケーション」をキーワードに、手作りで地域に密着したマーケティング活動を行い、確実な経営を続けている。
ビジョンや理念、基本方針などはフレーズとしてはワンワードでも、そこに自社の独自性が内包されている方がよい。
メッセージ性が強く多くの人々に分かりやすく、浸透しやすいビジョン、理念を策定するためには、「我が社は誰に対して、何故、何を、どのように取り組むか」と言った問いをし続けると明確化しやすい。

~ここまで~

業界人(自分も含め)が「地域密着マーケティング」を考えるとなると、狭い視点での身近な活動をあれこれ思い巡らせてしまう傾向にあると言えます。

記事で挙げられている企業評価基準を見てみても、この項目については、自社であまり考えられていないなと思うものも結構あります。

もちろん経済同友会が掲げている基準なので、大企業でも耐え得る内容にしていると思いますが、会社の規模に関わらず、大きな視点でまずは考えることがとても大事であると改めて思いました。

お読みいただきありがとうございました。

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