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「アバター近藤が解説する業界史~逆タイムマシン経営論858」

皆さん こんにちは アバター近藤です。
「逆タイムマシン経営論」として、業界唯一の経営情報誌であるフィットネスビジネス誌のバックナンバーを引用しながら、それぞれの年のトピックスや記事について、示唆することは何かをアバター近藤なりに解説していきます。
「歴史に学ぶ」とは良く使われる言葉ではありますが、フィットネス業界史について、詳細に検証した文献は恐らくないと思いますので、これから良い歴史を作るために何かしらのお役立てになれば大変うれしく思います。

~Fitness Business通巻第43号(2009.7.25発行)「スポーツ化するゲーム、ゲーム化するスポーツ」1~※名称等は当時、一部文章省略

経済産業省は、Wii Sports、Wii Fitなどのゲームとリアルなスポーツとの関係について社団法人スポーツ健康産業団体連合会に調査分析を委託した。
その結果、消費者は、「もっと楽しく」「もっと健康的に」できるゲームやスポーツを求めていること、いずれもゲームはスポーツの「敵」、つまり競合商品ではなく、ゲーム好きはむしろスポーツ好きであり、共存が可能であること、ゲームとスポーツが融合したような「カジュアルスポーツ」とも言うべき新たな市場が形成されつつあり、それが今後確立することがスポーツやフィットネス業界とゲーム業界双方の発展に繋がるだろうことなどの知見を得た。
この調査研究の結果を簡単にまとめた。
文中の「スポーツ」を、「フィットネス」や「健康」に置き換えて読むことでフィットネスクラブ経営・運営にも通ずるヒントが得られるだろう。

ゲーム好きは、スポーツ好き

ゲームに対してあまりよい印象を持っていない人は、「ゲーム好きの人はスポーツに関心が無く、ゲームばかりで遊んでいるのではないか」と考えがちだが、アンケート調査からは、まったく逆の結果が出た。

「ゲーム所有者」に「過去1年の間に運動やスポーツを行いましたか」と質問したところ、「行った」と回答したのは「ゲーム」を継続して利用している人の4人に3人(73.5%)。
現在は「ゲーム」をしていない人では10ポイント低い63.7%、「ゲーム」を一度もしたことのない人はさらに6ポイント低い57.3%で、「ゲーム」を継続している人が最もアクティブに「スポーツ」をしていることが分かった。
つまり、「ゲーム」をよくする人は、「スポーツ」もよくしているということである。

この傾向は、今後のスポーツ参加意向にも表れている。
運動やスポーツを「今後、してみたい(または今後も続けたい)と思いますか」という問いに対し、「してみたい」が最も多かったのは、「ゲーム」を継続している人たちで、実に9割(89.2%)がスポーツへの参加を表明している。
「ゲーム停止者」は85.0%、「非実施者」は79.1%で、ゲームの実施頻度が低くなるほど、スポーツへの参加意向は下がっている。
このことから、「ゲーム好き」の人は、「スポーツ好き」であると推測される。

~ここまで~

ここ最近は、「eスポーツ」という言葉が浸透し、ゲームとスポーツの融合は一般化してきたと言えますが、やはり2000年代後半のWii Sports、Wii Fitの出現が、垣根を取り払うことに大いに貢献したと思います。

ただ、それ以前から野球やサッカーなどスポーツ競技系ゲームソフトは、人気ジャンルの一つであり、その種目の部活動経験者は、普通に楽しんでいましたから、感覚的には親和性があると利用者は感じていたはずです。

アバター近藤の子供時代は、ゲーム自体が、勉強の妨げになる、体に良くないといった親世代の価値観によって、悪いイメージが植え付けられていたように思いますが、今では認知症予防といった脳の活性化にも寄与する可能性が注目されるなど世代交代による価値観の変化も捉え方に影響を及ぼしているでしょう。

eスポーツの大会映像を見ると、試合後の選手は、心身ともに疲労困憊の様子が映し出され、立派なスポーツであることを感じます。
投稿記事を書きながら、昔、ハイパーオリンピックというゲームの100m走で鉄定規の反発を利用してボタンを連打したことや、高橋名人の「16連射」などの懐かしい記憶が蘇りました(笑)。

お読みいただきありがとうございました。

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