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9月18日(月):「いろは歌」日常の心得編

このところは島津忠良(日新斎)の「いろは歌」に関連したことを記しており、本日もその続きをもう少しばかり。

「いろは歌」の日新学は薩摩藩における教育の基本となり、島津4兄弟はもとより戦国島津家の家臣団へ、さらには近世の鹿児島藩の家臣団である郷中教育でも重視・尊重されて、明治維新の志士たちを生んでいきます。

また現代でいえば薩摩出身の名経営者であった稲盛和夫さんも、自分が受けてきた教えの原点がこれだとご自身で語られている通り、今に至るまで脈々と受け継がれて多くの人材を輩出する基盤を担ってきました。

昨日は47首の中から生きるうえでの「考え方」に付随するものを幾つかピックアップをしましたが、本日は「日常の心得」に言及したものを紹介したいと思います。

「はかなくも 明日の命を たのむかな 今日も今日もと 学びをばせで」

※意訳 
今日できることを明日に延ばし、さらに明後日に延ばす。明日という日を頼みにすると結局何もできない。今日できることは必ず今日にしなさい。

「学問は あしたの潮の ひるまにも なみのよるこそ なほ静かなり」

※意訳
朝でも昼でも学ぶに時を選ぶ必要はない。だが、できれば夜。万物が眠る夜の静けさほど勉学に適したときはない。

「種となる 心の水に まかせずば 道より外に 名も流れまじ」

※意訳
欲望の心は捨てて、良心に従って行動すると道も外さない。正しい道を歩きなさい。いかなる時でも、心が迷い煩うことのないように、平常から修行しなさい。

「亥にふして 寅には起くと ゆふ露の 身をいたづらに あらせじがため」

※意訳
夜は十時に寝て朝は四時に起きなさい。露のごとくはかない人生を無駄に過ごさないように。

明日は「将(リーダー)」編の予定です。

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