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電話一本で結婚式を挙げた結果

「ちょっとなんでそうなるの?どういうこと」と妻が言う
「間違えたんだ」と本当のことを言う。
結婚式の日取りと場所は決まって、なんとか準備は整った。

はずだった。......

しかし、挙式の4日前にとった航空チケットの日にちが1日間違っていたのだ。(5/14日出発のはずが、5/15日出発のものをとっていた)
仕方がないので、妻方の主席者にわびを入れ日程調整をしてもらった。

仕方がないのだ、1ヶ月前に結婚式をやろうと決めて、挙式をあげるウェディング会社とは電話で1回打ち合わせをしただけだ。

結婚式を挙げることになった。
結婚式は初めてだ。(結婚は2回目)
お金もかかる、誰を呼ぶ? どこでやる? 日にちは? と考え出すといやになる。
いやになった結果、1回目の結婚では式をあげなかった。
知り合いの結婚コーディネーターは「結婚式は自分のためでなく親や親戚や職場の人を含む、まわりの人のためにやるのだ」といった。
一回結婚式を挙げずに失敗したことがある私は、今ではそのとおりだと思う。

しかし問題がある。私の方の出席者が一人もいないのだ。
両親、兄弟とも仲が悪く、職場は昨年転職したばかりである。友達もいない。
ちなみに妻の方はたくさんの親戚と、友達がいる。
なんでこうもちがうのか? と思うが仕方がない......
妻の方に泣いてもらうことにした。
平日挙式でしかも遠方でやればいいのではとおもいついた。
「絶対いくからね」といっていた妻の友達にも呼べない理由を説明できる。

結婚式はお金がかかる。

私は愛知県の生まれだ。
名古屋も近い。名古屋の結婚式は豪勢だ。妻の友人も名駅(名古屋駅のこと)のタワーホテルや熱田神宮などで挙式をあげている。

ある日、Facebookをみていると、ウェディングカフェというみだしの記事をみつけた。
カフェの気楽さにウェディングの文字がかかっている。
いいなと思った。
なんだか写真もアットホームだ。優しそうで小柄なアラサー女性とアラフィフのおじさんがアテンドしている式が写っている。何組かの知らない人の式を流しみたところ、この2人しか社員がいないのではないかということに気がつき、親近感がわいた。

しかも神宮にぽつりというアングルがいい。ひょっとしてやる気があまりないのかもしれない。
ここだな。
「結婚式=豪勢な大層なもの」=悪というイメージしかない私は、ここで式をあげたいな思った。

情報をみてみると挙式の型は神前式。
神社で神主様に祝詞をあげてもらうという日本古来の方法だ。
場所は北海道。私たちの住んでいる愛知県から飛行機で1時間45分かかる。
費用は衣装込みで16万円だという。
*開催場所(札幌護国神社使用料金5万)
*衣装代(和装11万)
本当にそれだけの費用でできるのか? 

メールにて問い合わせてみる。主に値段と、衣装に関する質問だ。
1週間後、栄三越のデパ地下で妻と買い物をしているとウェディング会社のMさんから電話がきた。
「問い合わせをいただきまして、ありがとうございます」
そういえば、問い合わせたことを忘れていた。
おそらく相手も忘れていたのだろう。なにしろ1週間たっている。
挙式をするとすれば3週間後の話だ。
「そもそも挙式自体をするのですか?」と
「するとすればどこの神社でやるのですか?」がメインの電話であった。
挙式をあげるこちらも、
「ウェディングカフェなる会社? は信用できるのか?」
「私たちは本当に挙式をするのだろうか?」
という状態だった。
結果から言うと、この電話により信用できる人だとおもいやろうと決めることができた。
ゆっくりしたしゃべり方とこちらの都合を聞いてくれる姿勢に好感がもてた。まったくセールス臭さがない。殺気だったデパ地下で北海道の大自然を思わせるおおらかな口調で話す。20分話す間に血圧値も20位下がっただろうか。その電話で日時を決め、開催する神社も決めた。

やることが決まったので、ようやく動き出した。
会社の有給申請をし、チケットの手配をする。(後に日程間違いが発覚
し1日遅れて到着するので、衣装合わせなしのぶっつけ本番になる)

当日を迎えた。

初めて見る北海道護国神社はすっきりとした規模のよい雰囲気の神社だった。サクラも咲いている時期に重なり、よい式となった。

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はじめましての挨拶から始まり、着付け、神社との折衝などをこなしてくれた担当の女性は写真のとおり、おっとりしており、よい雰囲気であった。やる気がないのかもしれない。
衣装も当日に着物を選ぶため、3着候補を持ってきてくれた。
そのほか神主さん、着付けの先生、カメラマンなども手作り感満載で盛り上げてくれた。

そもそも出席者は妻方の母親、叔母、友達1名なのだが
式典の途中、神主さんが出席者に各自自己紹介をしてくださいといった。
おそらく私の出席者がいないことを忘れていたのだろう。
みんな何十年と知り合いだが1人ずつ自己紹介をはじめる。おかしくてなんだか笑える。
カメラマンをつけたのですてきな写真もできた。

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よい式だったね。
電話1回の打ち合わせでもなんとか挙式はできた。
妻の機嫌も直ったようだ。

しばらくして、ウェディングカフェさんから写真がとどいた。
フセンに「おまたせしました。とってもステキなので♡見てください!!」
とかかれている。
やる気あったんだ。

そして、ほんとうにステキな写真が送られてきた。
年賀状はこの挙式の写真を使おうと思う。

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#結婚式 #旅#カメラマン#恋愛#挙式#北海道#コラム#応援したい会社

<<おわり>>

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