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ホヤ好き高校生がホヤ漁師のお手伝い。すギョいバイト4日目レポート。

地元の高校生に水産業の魅力を体験してもらう「すギョいバイト」。この記事では、すギョいバイト4日目、石巻市谷川浜にある「あつみ屋」のもとでのアルバイトの様子を紹介していきます。

石巻市内から雄鹿半島へ車で約50分、山道を抜けた先にある美しい谷川浜が今回の舞台です。

株式会社あつみ屋では、代表の渥美貴幸(あつみたかゆき)さんがホヤと牡蠣の養殖業を営んでいます。

代表の渥美貴幸さん

実は元会社員の渥美さん。漁師の家出身ではなく、自ら憧れて漁師の道を選ばれたそうです。鮮度や出荷方法にこだわった「鮮美透涼ほや」というブランドも立ち上げて「もっとおいしいホヤを届けたい」とホヤの認知向上にも精力的に取り組んでいます。

可愛らしい見た目のホヤですが、育てるのに足掛け4年もかかり、準備や管理に手がかかります。今回はホヤの赤ちゃんを採苗するための原盤づくり(殻さし)を高校生にお手伝いしてもらいました。

原盤づくりがスタート

こちらの地面を覆う白いもの。石かな?珊瑚かな?と思いきや、すべて原盤に使う牡蠣の殻なんです。その中から適切な大きさのものを選び、殻の真ん中に穴を開けていきます。

こちらは渥美さんのお母さま。左側に積まれた殻を見ると真ん中に小さな穴が空いているのが見えます。ここへヒモを通していくのです。

お手本を見せてくれました。穴の大きさがヒモとピッタリですね!

みんなもさっそくやってみましょう。針に糸を通していくような感じですね!

長いヒモに殻をさしていくと、どんどん積み重なっていきます。1本のヒモに刺し終わると、テントから外へ運びます。

4人でやると早いです。たくさんの原盤を作ってもらいました!
渥美さんから「簡単な作業でも1人ですると時間がかかるので、助かった」との声も。

休憩中や、作業の合間のおしゃべりもすギョバイの醍醐味ですね。漁師さんたちのリアルな声も聞くことができました。

しっかり動いたあとは、お楽しみのお昼ご飯

豪華な海産物づくしをいただきます。

肉厚のホタテ。もくもくの湯気がたまりません。
ホヤを使ったパスタ。ホヤ独特の食感が引き立って、みんな箸が止まりませんでした。

「ここのホヤは美味しい!」。もともとホヤは苦手だと言っていた高校生もどんどん口に運んでいきます。そんな姿を見て「すギョいバイトには食育の役割もあるんだな」と改めて開催したことの意味を噛み締めました。

ホヤの漁場を見学

食後には実際にホヤを育てている漁場へ連れて行ってもらいました。慣れない救命具を手伝いながら身につけていきます。なんとこの救命具にも「ホヤ」の字が。

海に出てしばらくすると、ウミネコが仲良く一列にブイに並んでいました。

漁場に到着すると、渥美さんが海中からホヤを引き上げてくれました。

この日お手伝いしてもらった原盤を海中に沈めてホヤを育てている

別のエリアへ移動し、実際に成長したホヤも見せてもらえました。

この色と見た目はまさに唯一無二ですね。青い海にとても映えています。

陸に戻って採れたてのホヤもいただきました。甘くてとってもクリアな味わい。

この新鮮な状態で食べられるのも海の現場ならではの特権です。

最後にお給料をもらって、今日のアルバイトはおしまい。

「1日だけでも疲れたのに漁師さんはこれを毎日しているのがすギョい」「進路が広がった気がする」などの感想が高校生から聞こえました。

これからみんなも、ホヤの美味しさを一緒に広めて行ってくださいね。


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