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じゃじゃーん!と披露したくなる


2023年4月5日(水)朝の6:00になりました。

呼ばれて飛び出て。どうも、高倉大希です。




わたしたちは、じゃじゃーん!と披露したくなる生きものです。


「うわ、すごい!あなたがぜんぶつくったの!?」

「え、いつのまに!?そんなことができるなんて知らなかった!」


こう言ってもらえる未来を、思い描いてしまうからです。


おそらくこれらの感情は、子どものころの経験に紐づきます。


「パパの絵を描いてくれたの!?すごい!ありがとう!」

「え、いつのまにお皿を洗ってくれたの!?とても助かる!」


こうして褒められることによって、サプライズに快感を覚えるようになるのです。


強引にでも前倒しで具体的な仮説を立てることが肝心だ。「やってみないとわからないよね」といったことは決して言わない。
安宅和人(2018)「イシューよりはじめよ」英治出版


サプライズは、ワクワクします。

ドキドキもすれば、ニヤニヤもします。

そして、次第に「想像どおりにならない可能性」を忘れていきます。


驚かなかったら、どうしよう。

喜ばなかったら、どうしよう。

そんな想像は一切しないまま、本番を迎えてしまうのです。


そして、本当に相手が驚かなかったり喜ばなかったりしたら、わたしたちはこう言います。

「驚いてくれなかった」

「喜んでくれなかった」


コミュニケイションの得意な人は、常に「元気で明るい人」ではありません。常に「元気で明るい」状態は人間として不自然です。常に「元気で明るい」という呪縛が「コミュニケイションが苦手だ」という意識を持つ人を大量に作っていると、僕は思っています。
鴻上尚史(2013)「コミュニケイションのレッスン」大和書房


仕事でもおなじことが起こります。

作成した資料をじゃじゃーん!と上司に見せるわけですが、どうやら反応はイマイチです。

このような経験を積み重ねて、多くの若手は「がんばったのにどうして…」の沼にはまっていきます。


しかし、冷静に考えてみれば、当然です。

上司からすれば「どうしてそんなところに貴重なコストを割いたんだ…」という話です。

じゃじゃーん!のために割かれた時間は、お給料を支払って買い取っている時間です。


カレーを注文したはずが、ハンバーグが机の上に運ばれます。

店員さんは、ニコニコです。


「がんばってつくりました!」


仕事は、予測可能性がすべてと言っても過言ではありません。
岩瀬大輔(2011年)「入社1年目の教科書」ダイヤモンド社


このままでは、サプライズをした人も不幸、された人も不幸です。


どうしてもサプライズをしたければ、徹底的に「想像どおりにならない可能性」を考えて、先まわりしなければなりません。


もし、それができないのなら、サプライズなんてするべきではありません。






サポートしたあなたには幸せが訪れます。