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「宗教かよ!」というツッコミが成立する国


2023年2月23日(木)朝の6:00になりました。

特定の宗教に対する信仰心はありません。

どうも、高倉大希です。




「どっちも、自分が正しいと思っているよ。戦争なんてそんなもんだよ」

国民的ネコ型ロボット「ドラえもん」の台詞です。


海軍には海軍の「正しさ」があり、海賊には海賊の「正しさ」があります。

鬼には鬼の「正しさ」があり、鬼殺隊には鬼殺隊の「正しさ」があります。


「正しさ」は、見る角度によって簡単に変わります。


真実はひとつなんかじゃないですよ。真実は人の数だけあるんです。人は主観でしかものを見れない。自分が正しいとしか言えない。真実とかあやふやなことにとらわれているから、えん罪事件が起きるんじゃないですか?

フジテレビ『ミステリと言う勿れ』久能整(ドラマキャスト:菅田将暉)の台詞より


一方に「正しさ」があり、もう一方にも「正しさ」がある。

わたしたちにできることは「なにを信じるかを選ぶこと」です。


貨幣制度が成立しているのは、わたしたちが「紙幣」という紙切れの価値をみんなで信じているからです。

国家が成立しているのは、わたしたちが「国境」というありもしない線の存在をみんなで信じているからです。


みんなで信じる力によって、この社会は成立しています。


昔の人は多くの自然界の不可解な現象を化け物の所業として説明した。やはり一種の作業仮説である。雷電の現象は虎の皮の褌を着けた鬼の悪ふざけとして説明されたが、今日では空中電気と称する怪物の活動だと言われている。空中電気というとわかったような顔をする人は多いがしかし雨滴の生成分裂によっていかに電気の分離蓄積が起こり、いかにして放電が起こるかは専門家にもまだよくはわからない。(中略)結局はただ昔の化け物が名前と姿を変えただけの事である。

寺田寅彦(1984)『寺田寅彦随筆集 第二巻』岩波書店


よく「宗教かよ!」というツッコミを耳にします。

このツッコミには「宗教みたいで怪しい」とか「宗教みたいで怖い」という意味合いが込められています。


しかし冷静に考えてみると、宗教だって根本はおなじです。

何を信じるかを選んでいる。ただそれだけの話です。


もちろん、宗教に関連したわるいニュースが巷に溢れていることは知っています。

そんなニュースの印象から「宗教かよ!」というツッコミは生まれています。


実際に起こったできごとに紐づいているのは事実です。

一方で「国家」という宗教にとって、意図せぬものをみんなが強く信じはじめてしまうと困ってしまうのもまた事実です。


結局はただ宗教が名前と姿を変えただけの事である。

なにを信じるかを選ぶ。ただそれだけの話です。





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