ネタバレで価値が下がる作品
2023年4月16日(日)朝の6:00になりました。
遠くから見れば、大抵のものは綺麗に見える。
どうも、高倉大希です。
大ヒットを記録した『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』が上映されていたころ、映画館から出てきた子どもがこんなことを叫んでいました。
「煉獄さんが死んじゃった!」
きっとショックだったのでしょう。
思わず笑ってしまいましたが、心の奥底で怒っていた人が何人かはいたはずです。
先日、村上春樹さんの新刊『街とその不確かな壁』が発売されました。
いずれは必ず読みますが、未だに買ってすらいません。
村上春樹作品では、基本「ネタバレ」という現象が起こりません。
なぜなら、ロクにあらすじを語ることができないからです。
高速道路に上ったり、井戸の底へと下ったり。
なにかが起こっているようで、なにも起こっていやしない。
それが、村上春樹作品の特徴です。
だから、ストーリーを聞いたところで、なにも知らない状態とあまり変わりがないのです。
基本的に「ネタバレ」は、ストーリーに重点が置かれるからこそ起こります。
言わば、「なにが起こるのか」だけをみんなが注目しているわけです。
最終章に向けて盛り上がりを見せている『ONE PIECE』なんかはまさにです。
単行本派の人たちは、どうにかこうにかジャンプ派の人たちからの情報を見聞きしないようにしながら、日常生活を送ってています。
一方で、先ほど例示したように、ストーリーに重点が置かれなければ、ネタバレを恐れる必要がなくなります。
「なにが起こるのか」ではなく「どう描かれるのか」に注目が集まるからです。
作者の意図や作品の性質によっても変わりますが、受け手の受け取り方によって変わる部分があることも事実です。
最近は「もしかすると、ストーリーなんてなんだってよいのではないか」と思うようになってきました。
だからと言って、『ONE PIECE』のネタバレをすることはやめてください。
サポートしたあなたには幸せが訪れます。