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不妊治療:不妊様にならないためのノート

本格的に病院に通いながら不妊治療を始めて約半年ほど経った頃から、不妊様にならないためのノートを書き始めました。その頃は、「不妊治療を始めたらすぐできるだろ〜」とかなり楽観的に考えていたのもあり、結果がでない度に落ち込み、躁鬱っぽくなって夫に迷惑をかける日々。以前にも増して人の出産を素直に喜べなくなり、当時一緒に住んでいた甥っ子・姪っ子のことも可愛いと思えなくなることもありました。義両親と同居していたのもあり、落ち込んでいるところは見せられないし、気を使ってほしくないから普通に笑顔でいなければ。不妊で悩んでるなんて思われたくないし!でもその頑張りが裏目に出て、1人の時や夫と2人きりの時は精神崩壊していました。

なんで周りはポンポンできるのに私たちはできないの!
私だけ子供がいないんだから、少しは気を使って子供の写真とかアップするのやめてよ!(←気は使ってほしくないのに・・矛盾)

自分がどんどん人の幸せを喜べない醜い人に変わっていくようで本当に嫌でした。

でも、辛い気持ちを打ち明けられる人がまわりにいません。夫も同じ思いで辛いんだから、いつまでも夫の前で泣いているわけにはいかない。でも、この張り詰めた思いをどこかにぶつけたい、発散したい、打ち明けたい。一人で抱え込んでいたら死んでしまいそう。そこで、ノートをつけることにしたんです。書くことで冷静になれる、って誰かが言ってたから。題して

不妊様にならないために思いを打ち明けるノート
〜とにかく何でも書く、汚い言葉も使う〜

副題付きです(笑)

「不妊様とは」何か

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「不妊様」とは、なかなか子供を授からない人(主に女性)が、他人の妊娠を妬んだり羨んだり、子供の話題などで不快な態度を出したり、自分が不妊であることで周りに過度の気遣いを強要したりする様を言います。私が「あ、不妊様に陥りかけてるかも」と始めて思ったのは、同じ時期に結婚し、「なかなか子供ができない」と言っていた元同僚の奥さんが、いつの間にか出産していたことを知った時でした。勝手に仲間意識を抱いていたのかもしれません。普通は喜ばしいことだし、特にずっとできなかったのにできたんだから、喜びも2倍だったはずなのに、素直に喜んであげられない自分。僻み・妬みの心が一気に溢れ出し、あ、これはやばいな、と思いました。自分で言うのも何んですが、私はもともと嫌味な女ではないと思ってるし、何かで他人を妬んだりすることはありません。

なんでこんなに嫌な女に成り下がってしまったんだろう。
私、完全にダメなやつだ・・
こんな自分が大嫌いだ

妊娠できないことよりも、他人の幸せを妬み、どんどんと醜くなっていく自分の心に罪悪感を感じておかしくなってしまいそうだったんです。

ノートによく書いていた自分の気持ち

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これまでノートにどんなこと書いたかな〜って見返してみました。治療開始半年くらいで結果が出ずに1番病んでいた時なので、かなり暗いことが書いてありました(笑)。どんだけ病んでたんだ私。今は前向きというか、ゆったりした気持ちで子作りに励んでいられます

どこに行っても私1人だけ子なしで孤独
実家に家に帰ると弟は2人とも子供がいて、私だけ子なし。義家族は夫の妹も弟も子供がいて私たちだけ子なし。大学時代の仲良しグループは、どのグループを見ても私だけが子なし。以前の職場の同期で仲が良かった4人の中でも、私だけが子なし。

実家の両親に恩返しができない
高校時代から家を出て寮生活をし、そのまま実家に一度も落ち着くことなく大学、就職、留学、結婚まで進んでしまった私。産んでくれた両親に全く恩返しをできずに嫁いでしまった。孫を見せることが1番の恩返しだ、ってずっと思っているが、なかなかそれを果たすことができない。実家は弟2人に可愛い子供がいるので、孫を溺愛している両親はそれだけでとても喜んでいるし、私がなかなか子供ができないことについては一切何かを言ってくることはないが・・・心配はしているんだろうな。

女として劣っているような劣等感
妊娠できない女性は劣っているとか欠陥品であるとか、そんなこと全く言われたこともないし、まわりの誰かがそう思ってるとも思わないが、自分で勝手にそう思ってしまい、凹んでしまう。人生経験が人より少なく、いつまでも1人前になれていないんじゃないか、っていう思考が勝手に巡ってしまい、どこに行っても劣等感を感じてしまう。

私には何かが足りていない
私たちには何が足りていないんだろう。他の人にあって私たちにないものは何だろう。それをどうやって補ったらいいんだろう。親になるための心の準備がまだできていないのか。まだまだ成長できていないということか・・

書くことでリフレッシュ、割り切って生きれる

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しばらくして、気づいたら自然とノートを開くことがなくなっていました。自分の気持ちをコントロールできるようになってきたんですね。不妊様になりかけることもなくなりました。もちろん、まだ辛いこともあります。別記事でも書いたように、ずっと不妊治療をしていた義妹の妊娠には衝撃を受けました(笑)。でも、これからどんな未来が待っているかわからない。どこかのタイミングでポッとできるかもしれない。もしかしたらできないのかもしれないけど、それはそれで神様が導いてくれた、私たちにとって最高の人生なんだ、って思うようにしています。

これからいつまでこの不安な気持ちを持ち続けなければいけないんだろう、と思うとさらに辛くなります。でも、この妊活を通して夫との仲がどんどん深くなっていっていると感じています。この人と結婚して良かった、って心から思える。だからこそ、この人を早く父親にしてあげたい、という気持ちが芽生えるのですが、それは夫も同じだと思っています。辛い気持ちはありますが、幸せ。

本日の最後は、ノロケで終わらせていただきます。

Itsuki

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